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2012年6月25日 (月)

【インターパーソナルスキル・エンジン】第5回(その2) コミュニケーション(2)~感情が絡むコミュニケーションへの対処

◆コミュニケーションピラミッド
Cp
コミュニケーションにはいくつかのレベルがある。レベルを表現する一つの方法は、コミュニケーションピラミッドと呼ばれる手法だ。コミュニケーションピラミッドでは、コミュニケーションのレベルを3つに分ける。

もっとも下位のレベルは「情報のレベル」である。このレベルのコミュニケーションは情報交換が目的で、ホウレンソウがそれに該当する。

その上位のレベルは、ロジック(ロジカルシンキング)で、意味を伝達することが目的である。たとえば、提案や企画などがこのレベルのコミュニケーションになる。

最上位は、価値感のレベルである。このレベルのコミュニケーションは、影響を与えることを目的とする。たとえば、相手を動かすような目的である。このレベルのコミュニケーションにおいては、感情が一つの鍵となる。

情報やホウレンソウは、言葉の定義を明確にし、丁寧にコミュニケーションをすれば、あまり、問題は起こらない(それが難しいので、実際にはよく問題が起こる)。


◆コミュニケーションの問題は価値感のレベルで起こる

ところが、最上位の価値感のレベルになると、コミュニケーションがうまく行かないという問題が多い。メンバーとのコミュニケーションはうまく行くが、顧客とのコミュニケーションがうまく行かないという人がいる。これは、相手との関係の違いによることが多い。メンバーとの間では、ロジックのレベルのコミュニケーションで相手は動く。ところが、顧客は価値感のレベルのコミュニケーションを取らなくては動かない。その際に、メンバーと同じような調子でコミュニケーションを取っていると、落とし穴に落ちることがある。感情的な問題が出てくる。

価値感のレベルのコミュニケーションでは、ロジック、ホウレンソウと違って、相手に併せてコミュニケーションの取り方を変えていく必要がある。コミュニケーションが上手な人は、これを自然に行うことができるが、コミュニケーションが得意でない人には、結構、ハードルが高い。


◆MBTI

この問題に対して、よく使われるのは、MBTIである。MBTIは(Myers-Briggs Type Indicator)は、ユングの心理学的類型論をもとに、1962年に米国のブリックス(Briggs,K)とマイヤーズ(Myers,I)によって研究開発された、人と人との違いを知ってお互いに尊重しあえることを目的に作られた、パーソナリティ検査(性格検査)である。パーソナリティ検査としては、定番になっている手法だ。

MBTIは

(1)外向か内向か
(2)感覚か直観か
(3)思考か感情か
(4)判断的態度か知覚的態度か

という4つの指標で、パーソナリティを表現する。そのための診断がある。たとえば、(1)の外向か、内向かという軸であれば、

<外向>
・自分の周囲で起きていることに注意を払う
・話すことによるコミュニケーションをより好む
・実際に行動したり、人との関わりを通じて、学ぶ
・興味を広げる
・人と話をしながら考え、まとめていくことが多い。
・人との交流を好み、自分を表現することが多い。
・すすんで周囲の人や出来事に関わっていく
<内向>
・自分の内面に起きている事に注意を払う
・書くことによるコミュニケーションをより好む
・内省したり、肉体的体験を通じて、学ぶ。
・興味を掘り下げる
・考えがまとまってから話すことが多い。
・一人でいることを好み、自分を表現することが少ない
・今していることに集中して取り組んでいく

といった診断になっている。自分のメンバーのタイプを知りたい場合には、MTBIの検査を受けてもらうことが一番であるが、密かに知りたい場合には、参考文献に紹介した本を読んでみるとよい。たいたいのところは分かるだろう。


◆MBTIを使ったコミュニケーションの類型化

MBTIを使って、コミュニケーションの方法を類型化する。たとえば、外向、内向であれば、

<外向的なメンバーとのコミュニケーション>
・一緒に声に出して考える
・できる限り、フェースツーフェースのコミュニケーションを取り、メールなどは避ける
・グループコミュニケーションが必要になるような状況を作る
・・・

<内向的なメンバーとのコミュニケーション>
・できるだけ一対一の場をつくる
・声を出して一緒に考えることは好まないので、まず、一人で考え、そのあと、議論をするようなセッティングをする
・電子メールなどのインターパーソナルな方法を好むので、相手の好みに合せる。

といった感じである。


◆そのほかの留意点

価値感のレベルの対人コミュニケーションを行うには、上記の点以外に、以下のような点に注意する必要がある。

・議論のときの表現方法
・言葉の背後にある雰囲気や感情
・言葉の組み合わせやコンテクスト
・コミュニケーションによる互恵性(一方通行のコミュニケーションはダメ)
・内容とプロセスを意識する


◆まとめ

以上でコミュニケーションに関する講義は終わりにする。分量の関係で、すべてを書き切ることはできていないが、興味があればセミナーに参加してほしい。


【参考文献】

イザベル・ブリッグス・マイヤーズ、リンダ・カービイ、キャサリン・マイヤーズ「MBTIタイプ入門―Myers‐Briggs Type Indicator(MBTI)受検結果理解のためのガイド」、金子書房(2002)

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。