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2009年1月27日 (火)

【補助線】プロセスシンドローム~WBSが作れない!?

プロジェクトのスケジュールが厳しくなっている原因の一つにプロセスへの過度の依存がある。

例えば、本来であれば順序を動かすことができるタスクの順序を固定的にしか考えられない。見積もりのときに、固定して考えると、あとはそれが崩れることはない。

もちろん、ISOのようなゲートマネジメントが必要ないといっているわけではない。むしろ、重要だからこのような指摘をしていると言った方がよい。今の状態は目に見えない無数のゲートがあって、それをくぐり抜けているようなものだ。

ゲート管理の基本だが、ゲートは少なければ少ないほど有効に機能する。多ければ、形骸化する。にも関わらず、品質問題に頭を悩ませた企業は、業種を問わず、ゲートを増やす、あるいは、ゲートを強化する方に舵を切ってしまっている。これが、プロセスシンドロームを引き起こしている。

以下の症状があればあなたはプロセスシンドロームの疑いがある。

・WBSの作成時に、作業手順を考える

の症状があれば、重症である。即刻入院が必要だ。そこまでは行かなくても

・作業を考えるときに納期を考える
・作業を考えるときに担当者を考える

という症状があれば、軽症である。短期間の入院、あるいは通院治療が必要である。

上記の症状がない場合に

・WBSの作成時に、成果物の依存関係

を考えてしまう場合には、将来、プロセスシンドロームに症状が進む可能性があるので、自己管理が必要である。

プロセスシンドロームはプロジェクトにいろいろと深刻な弊害をもたらしている。中でも深刻なのが、スコープマネジメントの不調である。

そろそろ、プロセスシンドロームから脱皮すべきときだ。

最初にすべきことは何か?プロセスマニュアルをすべて捨て、本当の意味で作業手順の入らないWBSを作ることである。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。