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2008年9月 8日 (月)

【補助線】1+1=?

◆ビジネスチームでは、1+1=2は理想

前の記事で、チームは2人で3人以上の仕事をする集団であると述べたが、これは本当にそうなのか?という問題を提起しておきたい。

1+1>2なのか、1+1=2なのかという議論はある意味、どうでもよい。ここで考えたいことは、ビジネスにおいては、自然な状態では

 1+1<2

であるということだ。

創造性云々はともかく、プロジェクトチームで人数分のパフォーマンスが出ているチームというのはまず、お目にかからない。もっとも生産性のトリックで、1人の生産性を1人仕事の生産性より小さくしてしまえばそういうことはありうるわけだが、その場合その生産性の定義そのものが、1+1<2を前提にしていることになる。

だとすれば、チームの理想論のような浮ついた議論をする前に、如何に1+1を2にするかを真剣に考えるべきである。

◆作業計画とコミュニケーションが実現の鍵

この問題の鍵は、作業計画とコミュニケーションにある。作業計画とコミュニケーションによりパフォーマンスのロスが出る。

実はプロジェクトマネジメントはこの問題に対しての解を与えることにある。というよりも、プロジェクトマネジメントというのは、如何に1+1=2を実現するマネジメントだと言ってもよいかもしれない。

◆1+1=2のチームの作り方

たとえば、このようなチームを作る典型的な流れは

1)プロジェクト憲章とゴールとプライオリティの設定をする
2)WBSとOBS、RAMなどでチームメンバーの役割と責任にしたがって実行される仕事の方法を分析し、割り当てる
3)コミュニケーション計画でチームが機能する方法を検討する
4)如何に合意を形成し、如何に対立を処理し、仕事を中心に如何にチームメンバーを他のメンバーに関連付けるかを検討し、ファシリテートする

というものである。

まずは「1+1=2」を意識したい。これが実現できたときには、おそらく、

 1+1>2

を実現していることになるだろう。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。