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2006年12月17日 (日)

プロフェッショナル

コンサルタントの波頭亮氏の書いたプロフェッショナル論「プロフェッショナル原論」の中に、以下のようなフレーズがある。

プロフェッショナルという言葉を聞いてまず思い浮かべるのは常人の域をはるかに超えた知識や技術の凄さであろうが、実はプロフェッショナルのプロフェッショナルたる本質は神に誓う自らの使命であり、わが身に課す厳しい掟にあるのだ。

昨年から、今年にかけてプロフェッショナルとは何かを問われる事件がたくさんあった。昨年のマンション強度偽装、粉飾決算、インサイダー取引、病気の臓器移植、すべて、プロフェッショナルが絡んでいる。

僕がプロフェッショナルであることを意識しだしたのは、技術士という資格をとってからだ。大学院に通ったときに、プロフェッショナルの研究をした。医師、看護婦、エンジニア、研究者、会計士、弁護士、弁理士などさまざまな人にインタビューをし、プロフェッショナルの本質を見極めようとした。その活動の中で得られた結論が波頭氏の結論とまったく同じものだった。

プロフェッショナルにとってもっとも大切なものは「倫理観」である。これを波頭氏は「神に誓う自らの使命であり、わが身に課す厳しい掟」と呼んでいる。今年は、オーム真理教事件が結審したが、この事件はプロフェッショナルとは何かという観点からも考えさせられる点が多かった。凄い知識や技術を持っている人が、その活用方法や研鑽において間違った方向性を持ってしまうと、社会的に非常に大きな脅威になる。

つい最近、Winyの作者に有罪判決が出た。即座に上告したようだ。この事件は、著作権の観点からいえば難しい部分があると思うが、一つはっきりといえることは、作者はプロフェッショナルではないことだ。ハッカーであっても、プロフェッショナルではない。

日本にもプロスポーツはたくさんある。しかし、プロフェッショナルを感じさせる人は多くない。サッカーだと三浦和良、中田英寿など数名。あとは、すばらしいファンタジスタかもしれないし、ストライカーかもしれないが、プロフェッショナルは感じない。

プロフェッショナルの研究をしたときに、

僕がやっていることは誰もわからない。ゆえに、自分自身がきちんとした倫理観を持って活動をしていくことが重要だし、それを無くすと自分自身の存在は許せないものだと思う

といったお医者さんがいた。まさにそういうことだろう。

さて、プロジェクトマネジメント「プロフェッショナル」の方たち、倫理感って十分ですか?倫理観でもっとも重要なことは、反社会的な考え方をしないといったことではなく、自身の専門性を常にプロフェッショナルであるに相応しいレベルに保っているかです。

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コメント

最近、このブログを暇を見つけては読んでます。

プロフェッショナル・・・
確かに医者や弁護士などが一番しっくりきますが、案外、寿司屋の板前さんもプロ根性を感じます。

技術もさることながら、お客からの注文が多くて殺到しても冷静沈着にさばいていく姿とか。(しかもお客と1:1の対峙から逃げられない)厨房で作業するフレンチとかイタリアンのシェフではこういう風には思わないな・・・

お客と腕一本で真っ向勝負する。これってすごいと思う。職業倫理なんて言葉を持ち出すまでもなく、どの板前さんもそうやっているところもこの世界のプロ根性を感じたり・・・

そう思うと、IT業界の人たち、プロ根性ないといわれてもやむなしだなーーと(時間の言い訳とか、品質の言い訳とか、1:1で向き合わないところとか・・・)

いつもありがとうございます。知り合いからよくコメントのつけにくいブログだと非難されてので、コメントもらえるとうれしいです!

どんな仕事にもプロフェッショナルというのはいるんじゃないですか?プロフェショナルというと、専門性がある分野特有の話しだと考え勝ちですが、逆じゃないかと思います。プロフェッショナルが専門性を作っていくんだと思います。

たとえば、「お客様にノーといわない百貨店」というサービス理念で有名なノードストロームの販売員ってプロフェッショナルですよ。販売員という仕事は品質にこだわらなければ誰にでもできる。ところが、このレベルになると見かけ上は同じ仕事でも、全然、品質が異なり、プロフェッショナルしかできない。そこに専門性が発生している。そういう構図ではないかと思います。

ITにプロフェッショナルが生まれにくい原因は、キャリアに対する考え方が大きいのではないでしょうか。プロフェッショナルの第一歩は自分の仕事に徹底的にコミットすることだと思いますが、プログラマからデザイナー、デザイナーからアーキテクチャーやコンサル、マネジャーといったキャリアパスを示されると、キャリアの初期で、今やっていることにコミットしにくくなりますね。プロジェクトの中で一生懸命プログラムを書いているけど、それが自分の一生の仕事だと思い、改善をし、生産性を向上させようといった気持ちにはならない。なんとなく流されてるがままにやっている。そんな人が多いように思います。

一昔前まで、女性の腰掛け就職というのがありましたが、これに似ています。どうせ、今だけのことなので、しんどくても我慢できる。

上昇志向を持つのはよいことだと思いますが、IT系の人は、それが逆機能して、キャリアの初期を腰掛で過ごしてしまう人が多いように感じています。テクニカルな問題だけであれば、いいですが、それが、仕事の基本に悪い影響を与えているような気がします。

「プロフェッショナルが専門性を作っていくんだと」
言い尽くしてますね。
端的にハっと気付きを与える言葉、そんな出会いに期待して、このBLOG今後も楽しみにしてます。

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。