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2006年11月26日 (日)

【補助線】コンピテンシーを標準化せよ

まず、最初にお断りしておくが、この記事は特定の企業を誹謗するために書いているものではない。考察は個人の意見であるが、考察の元になったトラブルは事実である。

最近、事務所で、佐川急便のトラブルが多くなっている。それも繰り返しが多い。トラブルは2つ。

(1)時間指定した便が指定時間帯に届かない

(2)アマゾンからのメール便が行方不明になる

これが数回繰り返されている。ちなみに、京都のオフィスだけではなく、東京の仕事場でも同じようなことがある。

もう少し、詳しく説明しよう。(1)は説明までもないだろう。今、佐川急便は2時間ごとに時間指定できるようになっているが、時間指定してもその時間帯を超えることが多い。時間指定するときはスケジュールのあるときなので、たいへん、困る。

(2)は少し説明が必要だ。佐川もヤマトもメール便規格で、うちのポストには入らないものがある。ポストの口が小さいという話もあるのだが、郵便ポストというのはどうやら規格がないらしいので、それは傍におく。

佐川もヤマトもメール便については、

・入らない場合には持ち帰り、荷主に戻す

・メール便については、不在配達は入れない、連絡もしない

・ポストに入れるだけで、直接、渡さない

という業務ルールがあるらしい(もちろん、荷主は了解している)。

佐川の配達員はほぼ、このルールを忠実に守っている。ヤマトの配達員は自分の判断で、入らない場合には、呼び出してくれる。不在の場合には、伝票がないので不在配達票は作れないが、手書きメモで配達員まで連絡をくれるように書置きしてくれる。

これはほぼ例外なくやられている。

2つの会社の標準プロセスはほとんど同じものだ。この違いは何によって生じるのか?

コンピテンシーの標準化によるものだと思われる。実はコンピテンシーの標準については意外かもしれないが、佐川急便の方が先駆者である。業界トップを切って、セールスドライバーというコンセプトをつくり、配達員に顧客接点としてに行動を求めた。

ヤマトはそれを追従する形で取り組んでいるのだと思う。そのコンピテンシーの標準化の質の差がでているといえる。

プロセスの標準については組織として一生懸命やるが、コンピテンシーの標準化は個人の問題だと考えている組織が多い。実はプロジェクトマネジメントでもこの問題があちこちで見られる。

ヤマトと佐川の比較に見るように、プロセスの標準化は当たり前。競争はいかに、コンピテンシーの標準化が展開できるかで決まる。

これは、PMstyleの基本的な思想でもある。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。