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2006年10月20日 (金)

【補助線】プロジェクトマネジメントはサイエンスか、アートか

プロジェクトマネジメントはサイエンスかアートか。あまり議論されない問題である。

おそらく議論されない理由はみんながサイエンスだと思っているからだろう。

確かに、プロジェクトマネジメントの系譜をたどれば、少なくとも近代プロジェクトマネジメントはORなどの経営工学に立脚しており、まさしくサイエンスである。

しかし、マーケティングがアート50%、サイエンス50%といわれるように、マネジメントには何がしかにアートの要素がある。

では、一般的なマネジメントとプロジェクトマネジメントを比較したときに、どちらがアートの要素が大きいのか?これは明らかにプロジェクトマネジメントである。なぜかというと課題解決の不確実性の大きさが異なるからだ。

マーケティングにアートの要素が多いのも同じ理由だ。3Cとか、4Pのような分析をして、予測をして、満を期して上市した商品が外れる。と思えば、とりあえず、穴埋めに出しておけといった感じの商品が大ヒットする。

この不確実性の要因の多くは市場を形成する消費者の行動にある。一言でいえば、人は思わぬ行動を取る。良いと思っていない商品でも、友達が持っていればほしくなる。三重だけで消費をする、などなど。

プロジェクトマネジメントにおける不確実性も同じような構造をしている。大半の不確実性は「人に纏わること」から生まれている。

メンバーが気まぐれ、顧客がわがまま、上司は自分の出世しか考えていない、などなど。この不確実性をマネジメントするのはサイエンスだけでは無理だ。

アートが必要である。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。