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2010年3月17日 (水)

リーダーシップとマネジメントはどう違うのか~リーダーシップの原理原則

4478372896 ジョン・コッター(黒田 由貴子監訳)「リーダーシップ論―いま何をすべきか」、ダイヤモンド社(1999)


お奨め度:★★★★1/2


B0030C5E56 もう1ヶ月くらい前であるが、新幹線の中で、Harvard Business Review 2010-2を眺めていたら、リーダーシップに対する認識は退化しているのではないかという錯覚に駆られた。
Harvard Business Review2010年 02月号、ダイヤモンド社(2010)

それでこの際なので、多くの人にこの本を読んで、リーダーシップの原理原則、マネジメントとリーダーシップの統合などについて、きちんとした知識を持ってほしいなと思ってこの本を紹介することにした。

リーダーシップの本質について誰よりも考えつくし、知り尽くしているハーバードビジネススクール教授のジョン・コッター先生がリーダーシップについて、Harvard Business Reviewに投稿してきた論文5編に加えて、序章に、自らの研究、コンサルティングの経験に基づく、組織を動かす10の教訓をまとめて1冊の本にしたもの。

特に、コッター先生のリーダーシップ論はプロジェクト型の経営と非常に相性がよい。その意味で、今後、いままでにもまして注目されるようになるのではないかと思う本だ。

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2010年2月22日 (月)

ビジネス書キラー 現る

4862760724 アラン・ウェバー(市川裕康訳)「魂を売らずに成功する-伝説のビジネス誌編集長が選んだ 飛躍のルール52」、英治出版(2010)

お奨め度:★★★★★

ハーバードビジネスレビューでマネジメントやビジネスとアイディアを結びつけることを学び、米国でもっとも早く成長した雑誌といれれる「ファスト・カンパニー」を作り上げ、そして、新しいアイデアや方向性を探索する旅をしたアラン・ウェバーが、キャリアの中から厳選した、新しい52の「新たな経験則」を1ルールを数ページでまとめた一冊。52を選んだスコープは本のタイトルでもある「魂を売らずに成功する」ための経験則だ。

すべての解説には、「So What」がついており、コンセプトだけではなく、具体的なアクションのヒントも手に入れることができるのもすばらしい。

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社長を目指す人に勧めたいマネジメントの教科書

4478002258 新 将命「経営の教科書―社長が押さえておくべき30の基礎科目」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★★


経営の原理原則を30にまとめた本。社長を経験した人が語る原理原則を書いた本は山のようにあるが、この本は、新将命さんという20年以上にわたり、多くの会社で社長を経験された方が、豊富な経験の中で共通的に言えることを体系的にまとめていらっしゃるので、価値がある一冊。30の原理原則を7つのジャンルに分けている。ちょっと長くなるが、記事の最後にリストアップしておく。

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2010年2月 9日 (火)

「間違った問題」に「正しい答え」を出しても意味はありません

4492556559 内田 和成「論点思考」、東洋経済新報社 (2010/1/29)

お奨め度:★★★★1/2

3年前に出版された問題解決法の名著

4492555552 内田 和成「仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法」、東洋経済新報社(2006)

の実践編。BCGのコンサルタントが行っている、正しい論点の設定(問題設定)に焦点を当てた問題解決方法を具体的に解説している。仮説思考をどのように使うかもはっきりと分かる。コンサルタントはもちろんだが、経営企画やPMOなど、社内でコンサルティングの業務をしている人は必読の一冊。

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2010年2月 2日 (火)

「インテグリティの輪」を拡大しよう!

4820717626 ヘンリー・クラウド(中嶋 秀隆訳)「リーダーの人間力 人徳を備えるための6つの資質」、日本能率協会マネジメントセンター(2010)

お奨め度:★★★★★

僕は「ビジネス書」を読むときには、誰かを念頭において読むことが多い。しかし、まれに読んでいるうちに、自分ゴトとして、自分を念頭においた読み方になっていることがある。久しぶりにそんな本に出会った。インテグリティに関する本である。そして、その衝撃は生半可ではなかった。

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2010年1月19日 (火)

プロデュースのバイブル~プロジェクトをクリエイティブに変えたいリーダーに!

4781602932 平野 暁臣「プロデュース入門―オリジナリティが壁を破る」、イーストプレス(2009)

お奨め度:★★★★★

ビジネス書の杜Award2009は太田芳徳さんの『「決める」マネジメント』を選んだ。太田さんの本は、時代に即した概念をふんだんに取り入れ、また、極めて実践的であるゆえ、この3年間にAwardに選んだ本の中では、もっとも良い本だと思っている。しかし、もし、この本がもう少し、早い時期に出ていたら、相当、悩んだと思う。そのくらい、すばらしいプロデュース論の本。

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2009年12月13日 (日)

製品開発マネジメントのバイブル復刊

4478001936 藤本 隆宏、キム・クラーク(田村 明比古訳)「 【増補版】製品開発力―自動車産業の「組織能力」と「競争力」の研究」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★★

出版不況のせいか、80~90年代の名著の復刊が目につく。特に、ダイヤモンド社は、持っているコンテンツの質の良さがあって、非常のよい本を結構、復刊してくれている。今年だけでも、先日紹介したテーラーの「科学的方法論」もそうだし、コッターの「ビジネス・リーダー論」もそうだ。その中の一冊が、藤本先生のこの本。

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2009年12月 8日 (火)

飲み屋で組織の愚痴を言っている役職者に読んでほしい本

447800577X  アイラ・チャレフ(野中 香方子訳)「ザ・フォロワーシップ―上司を動かす賢い部下の教科書」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★★

フォロワーシップの提唱者、ロバート・ケリーの「The Power of followership」(邦訳:「指導力革命!~リーダーシップからフォロワーシップへ」)に並ぶフォロワーシップの定番本。ロバート・ケリーの本は、フォロワーシップの概念の説明に重点が置かれているが、この本はフォロワーシップのあるべき姿として原題にもなっている「勇敢なフォロワーシップ」を描き、そのようなフォロワーシップを発揮するための方法をさまざまな視点から、リストとして提示している。読めばそのようなフォロワーシップ行動ができるような気がしてくる一冊だ。

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2009年11月30日 (月)

「よくできた人間観察の記録だね」by 神戸大学加護野忠男教授

447800983x フレデリック・テイラー(有賀 裕子訳)「新訳 科学的管理法」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★★

先日、テイラーの「科学的管理法」が有賀裕子さんの訳で出版されているのを見つけ、購入して読んだ。現代的な訳で、すんなりと読め、すばらしい。

テイラーの科学的管理法は100年以上前に発案され、多くのフィールドでの実験をもとにまとめられたものだが、現代ではあまり、評判のよいものではなく、古いとか、人間的でないとかいった批判がある。これは大いなる誤解である。このような誤解をしている人は、ぜひ、この本を読んでみてほしい。今、あなたが直面している状況でも大いに学ぶものがあるだろう。

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2009年11月24日 (火)

「決めるべき」ことを「決める」とうまく行く

4862760384 リクルートHCソリューションユニット、太田芳徳「 「決める」マネジメント――人を活かす職場をつくる」、英治出版(2009)

お奨め度:★★★★★

昨年来、マネジャー・課長向けの本がたくさん出版されているが、ついに決定版が出てきたという感じの本。正解のない時代に明確なマネジャー像を与えてくれる一冊。問題分析がしっかりとしているので、これからマネジャーになる人のためのお勉強ではなく、むしろ、課長で苦労している人、特に「アクティブ・ノンアクション」に陥っているマネジャーにぜひ、読んでほしい一冊。

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