★座右の書★ Feed

2009年11月19日 (木)

プロジェクトマネジメントのグル「トム・デマルコ」の集大成

4822284018 トム・デマルコ、ピーター・フルシュカ、ティム・リスター、スティーブ・マクメナミン、ジェームズ・ロバートソン、スザンヌ・ロバートソン(伊豆原 弓訳)「アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン」、日経BP社(2009)

お奨め度:★★★★★

トム・デマルコはプロジェクトマネジメントに対して、独自の視点から、鋭い指摘をした本が何冊もある。プロジェクトマネジメントのグルを一人あげるとすれば、デマルコと言う人は多いのではないだろうか。僕の好きな3冊はこれ。

トム・デマルコ(伊豆原 弓訳)「ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解」、日経BP社(2001)

トム・デマルコ、ティモシー・リスター(伊豆原 弓訳)「熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理」、日経BP社(2003)

トム・デマルコ、ティモシー・リスター(松原 友夫、山浦 恒央訳)「ピープルウエア 第2版 - ヤル気こそプロジェクト成功の鍵」、日経BP社(2001)

今回の本は、このような膨大な著作のコアメッセージをTips(パターン)の形でまとめたもので、おまけに、かなりユニークなネーミングとフレーズになっており、楽しめる。ファンであれば待望の一冊。

この本を読んでみて、物足りなければ、単独テーマの本に行くのもよいだろう。

続きを読む »

2009年10月18日 (日)

コンテキスト思考のススメ

4492556443杉野 幹人、内藤 純「コンテキスト思考 論理を超える問題解決の技術」、東洋経済新報社(2009)

お奨め度”:★★★★★

モノゴトの裏にある物理的に認識できない「コンテキスト」を能動的に洞察する「コンテキスト思考法」を提唱し、独自の思考モデルによる具体的な思考プロセスを例示を使いながら解説した一冊。コンテキスト思考法により、「おもしろい成果」が期待できるというのが著者の主張である。

続きを読む »

2009年9月14日 (月)

マネジャー・リーダー必読の技術マーケティング論

4769361807 福田 収一「良い製品=良い商品か?―「モノづくり」から「価値づくり」へ」、工業調査会(2009)

お奨め度:★★★★★

技術的な立場から書かれた本格的なマーケティング論。「期待マネジメント工学(EM)」という考え方を提唱し、さまざまな問題提起とその問題に対するマーケティングのアイディアを体系的に示している。すべての技術系マネジャー、技術者に読んでほしい一冊。

続きを読む »

2009年8月15日 (土)

禅的発想で生産性を上げよう!

4887597304 レオ・バボータ(有枝 春訳)「減らす技術 The Power of LESS」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2009)

お奨め度:★★★★★

Zen Habits(禅的生活) - Simple Productivity

で人気ブロガーのレオ・バボータの著作「The Power of LESS」の訳本。

人生をシンプルで生産的にすることをテーマにした本で、前半は6つの原則、後半は、仕事の仕方、人付き合い、電子メールやインターネットの使い方、机の上の整理、健康管理などについて、6つの原則を実践する方法を具体的に提案している。

続きを読む »

2009年8月 9日 (日)

計画を形骸化させないための秘訣

4062575523 加藤 昭吉「「計画力」を強くする」、講談社(2007)

お奨め度:★★★★★

「優れた計画を立案し、その通りに 実行したり実行させる能力」と定義した計画力を高める方法を体系的に整理した一冊。

ブルーバックスとしてコンパクトにまとめられており、おそらく読者が知りたい肝心の部分が明確に書かれていないような印象を受けるが、計画力を強くするためには、その部分を自分でいろいろと工夫しながら考え抜き、試行錯誤しろということだろう。むしろ、計画法のフレームワークとしてみれば、よくまとめられた一冊だ。

続きを読む »

2009年6月30日 (火)

バケツに水を注ぐ

4532312159 ドナルド・クリフトン、トム・ラス(高遠 裕子訳)「心のなかの幸福のバケツ」、日本経済新聞社(2005)

お奨め度:★★★★★

「ポジティブ心理学の祖父」、「強みの心理学の父」と呼ばれるドナルド・クリフトンが自身の40年間に渡る仕事を「ひしゃく」と「バケツ」という単純なメタファで紹介した本。メタファが単純な分、書かれていることには非常に深みがある。

続きを読む »

2009年6月18日 (木)

「感性が論理を支える」経営

4899772416 渡辺 英夫、「超感性経営」編集委員会「超感性経営―ソニー伝説のストラテジストが授けるデザインマネジメント・メソッド:25」、ラトルズ(2009)

ソニーファンで、マネジメントに興味のある人には、垂涎の一冊。

ある方から頂戴し、あっという間に読んだ。おもしろい。

プロダクトマネジメントに携わっている人であれば、渡辺英夫氏の名前を知らない人はいないと思うが、昨年、病気で他界された。闘病中、デザインマネジメント論をまとめておきたいという願いをもち、同僚や後輩に託したまま、他界されたそうだ。

渡辺氏の机のなかから、出てきたノートの最初のページに書いてあった「感性経営」という言葉を頼りに同僚や後輩たちは本作りを始めた。

しかし、誰一人として、渡辺氏から「感性経営」とは何かということを聞いた人はおらず、渡辺氏の残した資料や講義録、そして元部下や同僚のインタビューから、感性経営を編集し、できあがったのがこの本。ちなみに、「超」とついたのは、この分野が今後、渡辺氏の思想のさらなる広がりと飛躍を祈ってとのこと。

続きを読む »

2009年6月17日 (水)

深く、実践的なチームマネジメント論

4904086902_2 吉村 啓邦「チームの生成と開発」、北辰堂出版(2009)

お奨め度:★★★★★

チームマネジメントのバイブルといわれる

ジョン・カッツェンバック、ダグラス・スミス(吉良 直人、横山 禎徳訳)「「高業績チーム」の知恵―企業を革新する自己実現型組織」、ダイヤモンド社(1994)

という本がある。この本は300ページ以上ある本だ。ジョン・カッツェンバックなどによって確立されているチームマネジメント論をベースに、自らの新しい知見と実践論を交え、発展させ、200ページ強の本にまとめた密度の濃いチームマネジメント論。

続きを読む »

2009年6月 2日 (火)

リーダーはパラダイムシフトに如何に対応すべきか

482274020x ジョエル・バーカー(仁平 和夫訳)「パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法」、日経BP出版センター(1995)

お奨め度:★★★★★

トーマス・クーンの提唱したパラダイムをビジネスに定着させたきっかけになった書籍。パラダイムが如何に重要かを多くのパラダイムシフトの例を上げて説明し、リーダーはパラダイムに如何に対応すべきかを述べている。

続きを読む »

2009年5月29日 (金)

合理的な問題解決アプローチ

4478750068 佐藤 允一 「新版 図解・問題解決入門―問題の見つけ方と手の打ち方、新版版」、ダイヤモンド社(2003)

お奨め度:★★★★★+α

問題解決本のバイブル。

問題解決は戦略と並ぶビジネスの両輪である。

その問題解決の分野で、1987年に出版され、ずっと定番本の位置を守ってきている。さすがにこの数年、問題解決本の出版が相次ぎ、売れ行きは落ちているようだが、未だにこの本を超えるレベルの問題解決本には出会わない。多くの本は、この本の一部を切り出して易しくしたり、独自の視点を付け加えたようになっている。その意味で、この本はまさに、日本の問題解決のバイブルだといっても過言でないだろう。

続きを読む »

PMstyle 2025年7月~9月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

アクセスランキング

カテゴリ

Powered by Six Apart

Powered by Google

  • スポンサーリンク
  • サイト内検索
    Google