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2009年8月 9日 (日)

計画を形骸化させないための秘訣

4062575523 加藤 昭吉「「計画力」を強くする」、講談社(2007)

お奨め度:★★★★★

「優れた計画を立案し、その通りに 実行したり実行させる能力」と定義した計画力を高める方法を体系的に整理した一冊。

ブルーバックスとしてコンパクトにまとめられており、おそらく読者が知りたい肝心の部分が明確に書かれていないような印象を受けるが、計画力を強くするためには、その部分を自分でいろいろと工夫しながら考え抜き、試行錯誤しろということだろう。むしろ、計画法のフレームワークとしてみれば、よくまとめられた一冊だ。

まず、本書では計画の失敗する理由を計画立案段階と計画実行段階に分けて、9つに分類している。まず、立案段階では、

(1)計画の目的・目標がはっきりしない
(2)頭の中だけで組み立てた計画になっている
(3)状況判断を誤って計画している
(4)目先の問題解決を積み重ねただけの計画になっている
(5)複数の計画案の中から選び抜かれていない

の5つを上げている。また、実行段階では

(6)計画通りに実行する熱意に欠けている
(7)計画実行の勘所をはずしている
(8)「終わり」からの逆算が出来ていない
(9)計画の適切なフォローアップが出来ていない

の5つを上げている。いくつかは思い当たるものがあるのではないだろうか?

このような問題点を踏まえて、計画の枠組みとして、

(1)目的・目標の明確化
(2)構想計画
(3)基本計画
(4)実施計画
(5)実施

としており、それぞれについて、実行する際に注意すべき点を上げている。

まず、目的・目標の明確化においては、

(1)計画の目的・目標を明確にする
(2)目的・目標と手段を取り違えない
(3)目標に期限を設定する

という3つのポイントを上げており、それぞれについて事例を使いながら説明している。

次に計画立案に対して

(1)想像力を働かせて構想する
(2)正しいステップを踏んで立案する
(3)複数の計画案を練る
(4)計画案を正しく評価する
(5)不確実さのリスクをできるだけ回避する

の5つのポイントを上げている。さらに、計画実行においては

(1)計画の勘所を押さえる
(2)計画の人間的側面を配慮する
(3)段取りと計画を大事にする
(4)計画の実行をフォローアップする

の4つを上げている。

本の中では、それぞれのポイントをもう一段だけ、ブレークダウンして、ノウハウにしている。もちろん、それは参考になるのだが、ブレークダウンしたノウハウもハウツー的に書かれているものではないし、この9つのポイントの実現するための方法はそれだけではないと思われる。結局、ここはフレームワークの使い方として自分なりに構築していくしかないのだろう。

著者のいう計画力というのは、結局のところ、考え、行動する能力である。その意味で、複数案を練るとか、計画の評価、リスクの回避というのは手法を使ってやるべきではないだろう。これらを行うことによって考え抜くことが実行できる計画を作るもっとも重要なポイントということになると思われる。

その準備として、まず、自分の計画法を整理し、自分なりのノウハウを構築していくためのスタートにはたいへん、役に立つ本である。

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