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2013年4月29日 (月)

日本型経営の神髄

4062175649 百田 尚樹「海賊とよばれた男」、講談社(2012)

お奨め度:★★★★★

出光佐三をモデルにした小説。主人公は異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造。これまで読んだ経済小説の中では間違いなくベスト。小説として脚色している部分もあるのだろうが、ほぼ、事実に基づいており、まさに事実は小説よりだ。

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2013年4月26日 (金)

創造性とイノベーションを解き放つ

4532605296 リサ・ボデル(穂坂 かほり訳)「会社をつぶせ―ゾンビ組織を考える組織に変えるイノベーション革命」、マグロウヒル・エディケーション(2013)

お奨め度:★★★★★

ゾンビ組織(ゾンビ・インク)を考える会社(シンク・インク)に変え、イノベーションを生み出しすための方策を述べた一冊。著者はフューチャーシンクという会社の創設者であり、CEOのリサ・ボデル。基本的にはフューチャーシンクのソリューションの紹介のようだが、一般論として示唆に富んでいる。

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2013年4月23日 (火)

戦略的に「質問」を活用する

4484131048 アンドリュー・ソーベル、ジェロルド・パナス(矢沢聖子訳)「パワー・クエスチョン 空気を一変させ、相手を動かす質問の技術」、阪急コミュニケーションズ(2013)

お奨め度:★★★★★

質問することは難しい。質問を効果的に使いたいと考えていくと、対話とか、洞察とか、高尚な話になっていくが、本来、質問は目的があって行うものだ。そう考えると、パターンはあるはずで、それをプロのコンサルタントがまとめた本。これまでありそうで、なかった本。

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2013年4月21日 (日)

見えないものを重視する経営

4569806848 山川 和子「無形の力 インタンジブルが会社を変える」、PHP研究所(2013)

お奨め度:★★★★1/2

経営を成功させるには目に見えるもの(タンジブル)、目に見えないもの(インタンジブル)の両方が必要である。本書は、それぞれがどのような力と価値を持ち、どのように活かせば成功につながるかを、日本でシュニール織の販売事業で成功をおさめた著者が語る。ビジネスマンはその職位が上がるにつれて、インタンジブルをうまく活用することが不可欠である。特に、マネジャー以上のビジネスマンに読んで欲しい一冊。

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2013年4月 2日 (火)

「自由」を探求する経営

4478015694_2ゲイリー・ハメル(有賀 裕子訳)「経営は何をすべきか」、ダイヤモンド社(2013)

お薦め度:★★★★★

ゲイリー・ハメルというとコア・コンピタンス経営のイメージが強いが、経営思想家としても世界最高だといわれる。そのハメルが今後の経営のありかたについて、5つにポイントを絞り、それぞれについて多面的に先進事例、失敗事例を取り上げながら具体的にすべきことを検討している。いま、経営スタッフはもちろん、経営に関わっているマネジャー以上の人、これから経営に関わっていく人、すべてに読んでほしい一冊。

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2013年4月 1日 (月)

組織の力を引き出すコラボレーションとは(プレゼントあり)

4822262766 ロン・リッチ、カール・ウィージ(シスコシステムズ合同会社 執行役員会監修、翻訳) 「コラボレーション革命~あなたの組織の力を引き出す10のステップ」、日経BP社(2013)

お奨め度:★★★★★

通信機器ベンダーのシスコシステムズのバイスプレジデント2人がこれからのコラボレーションのあるべき姿について、自社の取り組みを紹介しながら述べた一冊。ただし、シスコシステムズの商品の紹介は一切入っておらず、企業経営者自らが非常にオーソドックスで、かつ先進的なベストプラクティスを紹介した本になっており、リーダーは一読の価値がある。

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2013年3月17日 (日)

変化を生み出す、原理原則とは何か?

4862761453_2 ジョセフ・ジャウォースキー(金井 壽宏監訳、野津智子訳)「源泉――知を創造するリーダーシップ」、英治出版(2013)

お奨め度:★★★★★

みなさんはダニエル・デフォーの「ロビンソン漂流記」を読まれたことはあるだろうか。

ロビンソン・クルーソーという船乗りが大西洋の赤道近くの無人島で長い間暮らしたときの物語である。イギリス人のロビンソンはひょんなことからブラジルで農園を経営することになる。農園は軌道にのり、事業を拡大するためにアフリカから黒人を連れてきて奴隷にしようと考える。ロビンソンは船長としてアフリカに向かうが途中、嵐に見舞われ、船は難破してロビンソンだけが生き残り、船は赤道近くの無人島にたどり着く。ロビンソンは船にあった銃・弾丸・火薬そしてナイフ・斧などを島に運び、28年間、島で生活するという物語だが、小学生のときにワクワクしながら、何度も読んだ覚えがある。

なぜ、ワクワクしたのかというと、ロビンソン・クルーソーになって、どことも分からない無人島で、生き延びていかなくてはならないという実際には体験できない状況でいろいろと想像するからだ。

ジョセフ・ジャウォースキーの「シンクロニシティ」を最初に読んだときに連想したのが「ロビンソン漂流記」だった。「ロビンソン漂流記」はサバイバルの旅、「シンクロニシティ」は内面の旅だが、「シンクロニシティ」という本は「ロビンソン漂流記」を読んだときのように一体化しながら読む本だろうなと思った。

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2013年2月21日 (木)

イノベーションを妨げる「否認」とは

4532316790リチャード・テドロー(土方 奈美訳)「なぜリーダーは「失敗」を認められないのか―現実に向き合うための8の教訓」、日本経済新聞出版社(2011)

お奨め度:★★★★★

ハーバードビジネススクールのベテラン教授が、輝かしい成功をおさめたのちに、衰退した企業を対象に、トップリーダーの意思決定を調査し、そうならないための教訓をまとめた一冊。調査が詳細で、ストーリーがたいへん面白い一冊。

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2013年2月16日 (土)

持論によるリーダーシップの習得

453211053X金井寿宏「リーダーシップ入門」、日経文庫(2005)

お勧め度:★★★★★

リーダーシップというのはややこしい概念であるが、習得はもっとややこしい。

確かに、CCL(Center for Creative Leadership)のようなすばらしいグローバルなリーダーシップ開発の機関があったり、トレーニングが圧倒的に多い一方で、結局、本当に身につけるのは、本人が強い意志を持ち、継続的な取り組みをしていくしかないのがリーダーシップである。

このことは、リーダーシップを身につけたいと思った場合には、リーダーシップに関して自分なりに深い造詣を持つ必要があることを意味している。

そのようにリーダーシップに関心を持ち、なんとか身に着けていこうという人がリーダーシップについて理解したいと思ったときに、この本をお勧めしたい。

リーダーシップの本というのは、学問書か、実用書に二極化されている。しかし、この本、というより、金井先生はその両方に興味を持たれ、長年にわたって学術研究やフィールドスタディをされてきた。その活動の集大成とも言える1冊である。

タイトルの「入門」という意味は、いわゆる入門ではない。この本で提案されているのは自分自身のリーダーシップへの「持論」をもち、それを現場で磨くことによってリーダーシップを身につけていくというアプローチであり、そのようなアプローチへの入門書である。

リーダーシップに興味を持つ人であれば、誰がよんでも、大きな収穫があるだろう。ぜひ、手に取ってみてほしい。

2013年2月 1日 (金)

アングロサクソン化をやめろ

4799312553古我 知史「もう終わっている会社」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2012)

紙版><Kindle版> 

お奨め度:★★★★★

経営の論客、古我 知史さんの新刊。前作の「戦略の断層――その選択が企業の未来を変える」も示唆に富む本だが、この本はさらに視点を広げ、戦略、経営計画、顧客という3つの大きな問題を論じている。方向性は、日本はアングロサクソン化をやめろ。

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