社会人のための経営学教科書
上林憲雄,奥林康司,團泰雄,開本浩矢,森田雅也,竹林明「経験から学ぶ経営学入門」、有斐閣(2007)
お奨め度:★★★★
大学の先生の書いた経営学の本。失礼な言い方かもしれないが、大学の先生にこんな本がかけるとは思わなかったという一冊。
易しい経営学の本は結構ある。代表格は老舗であり、第3版を重ねているやはりこの本だろう。
伊丹敬之、加護野忠男「ゼミナール 経営学入門」、日本経済新聞社(2003)
確かにやさしいし、書籍としても名著だと思うが、基本的には、教科書として学生向けに書かれた本である。MBAコースに行っていたときに、このギャップを感じることが多かった。加護野先生自身はいろいろな経験や知識をお持ちで、講義の中では現実との結び付けをしてくださるのだが、教科書はそうではないので、あまり、読む気にならなかった記憶がある。
その点、上林先生たちが書かれたこの本は、まさに経営の現場で働いている人たちが読める本である。実際に会社で行われていることや、おかれている環境、あるいは、自分たちのやっていることと経営理論をうまく結びつけて書かれている。
従って、経営論が何を意味しているのか、実感として分かる非常に素晴らしい本である。

























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