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2007年4月11日 (水)

鷲、龍、桜

4087203816_01__sclzzzzzzz_v44667512_aa24 キャメル・ヤマモト「鷲の人、龍の人、桜の人米中日のビジネス行動原理」、集英社(2007)

お奨め度:★★★★1/2

キャメル・ヤマモトさんは僕が共感を覚えるコンサルタントの一人だ。多数の著作を世に出しており、理論の深堀の度合いにはいろいろと批判もあるようだが、実践的なフレームワークを作っている点は深く評価したい。とくに、

4492532196_01__sclzzzzzzz_aa240_グローバル人材マネジメント論―日本企業の国際化と人材活用」、東洋経済新報社(2006)

や、

4532311160_09__sclzzzzzzz_v46957813_aa24稼ぐチームのレシピ」、日本経済新聞社(2004)

などで見られるダイバーシティに富んだマネジメント論は共感を覚える部分が多い。

さて、そのキャメル・ヤマモトさんの原点ともいえるような本が出た。この本。例によって、きっちりフレームワークにはめて説明している。この本では、日本、米国、中国の行動原理を、「行動文法」という規律で要約し、それをベースにして、金銭観、キャリア観、組織観の違いを説明している。

ベースになる行動文法は以下のようなもの。

米国:スタンダードを自由に決めて守らせる

日本:働く「場」のいうことをきく

中国:1対1の関係で仲間(圏子)を作る

この行動文法によって、金銭観、キャリア観、組織観に以下のような違いが出てくるというのがキャメル・ヤマモトさんの主張。

           米国人         中国人        日本人

・金銭観      カテバリッチ教    学歴圏金       結果金 
・キャリア観    アップ・オア・アウト  リスク分散       職人染色 
・組織的仕事観  分ける人           はしょる人        合わせる人

ステレオタイプかもしれないが、なかなか、面白い分析である。少なくとも、米国流の考え方を適用して失敗するケース、中国人を相手に仕事をしてトラブルケースでは、この分析は当たっていることが多いと思う。

問題はこれを知った上で、どのようにグローバル化をしていくか、どのようにダイバーシティを取り込んでいくかだ。その点で、上に上げた2冊の本も含めて、役立つ本である。  

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