日本型経営 Feed

2009年11月24日 (火)

「決めるべき」ことを「決める」とうまく行く

4862760384 リクルートHCソリューションユニット、太田芳徳「 「決める」マネジメント――人を活かす職場をつくる」、英治出版(2009)

お奨め度:★★★★★

昨年来、マネジャー・課長向けの本がたくさん出版されているが、ついに決定版が出てきたという感じの本。正解のない時代に明確なマネジャー像を与えてくれる一冊。問題分析がしっかりとしているので、これからマネジャーになる人のためのお勉強ではなく、むしろ、課長で苦労している人、特に「アクティブ・ノンアクション」に陥っているマネジャーにぜひ、読んでほしい一冊。

続きを読む »

2009年10月18日 (日)

コンテキスト思考のススメ

4492556443杉野 幹人、内藤 純「コンテキスト思考 論理を超える問題解決の技術」、東洋経済新報社(2009)

お奨め度”:★★★★★

モノゴトの裏にある物理的に認識できない「コンテキスト」を能動的に洞察する「コンテキスト思考法」を提唱し、独自の思考モデルによる具体的な思考プロセスを例示を使いながら解説した一冊。コンテキスト思考法により、「おもしろい成果」が期待できるというのが著者の主張である。

続きを読む »

2009年10月15日 (木)

プロジェクト型経営の実践を勉強するならこの本

4891006730 浦 正樹「プロジェクトを成功に導く組織モデル チームの「やる気」はなぜ結果に結びつかないのか」、日経BPソフトプレス(2009)

お奨め度:★★★★1/2

日本で屈指のプロジェクトマネジメントのコンサルタントによる、プロジェクト型経営(マネジメントバイプロジェクト)の教科書。多くのケースを踏まえて得られた知見がベストプラクティスとして集約されており、プロジェクト型経営のイメージを把握するには最適な一冊である。

続きを読む »

2009年9月14日 (月)

マネジャー・リーダー必読の技術マーケティング論

4769361807 福田 収一「良い製品=良い商品か?―「モノづくり」から「価値づくり」へ」、工業調査会(2009)

お奨め度:★★★★★

技術的な立場から書かれた本格的なマーケティング論。「期待マネジメント工学(EM)」という考え方を提唱し、さまざまな問題提起とその問題に対するマーケティングのアイディアを体系的に示している。すべての技術系マネジャー、技術者に読んでほしい一冊。

続きを読む »

2009年8月 9日 (日)

あるリーダーシップの旅

4413037197 松山 淳「真のリーダーに導く7通の手紙」、青春出版社(2009)

お奨め度:★★★★

ひとりのミドルマネジャーのリーダーシップの旅を7通の手紙として描いた物語と、心理学的な視座からその旅を解説していく形式のリーダーシップ読本。

この種の本によくある、何かを言いたいが故の不自然な状況設定などがあまりなく、物語として素直に読める。また、解説もわかりやすい。

続きを読む »

2009年8月 7日 (金)

技術を推進力とするプロデュース

4396111673 宮永 博史「理系の企画力!-ヒット商品は「現場感覚」から」、祥伝社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

東京理科大学の社会人向けのMOTコースは、日本の経営学の重鎮のひとりで、「人本主義」とか、「場のマネジメント」といったユニークな理論を構築されてきた伊丹敬之先生をはじめとする、質の高い教員を抱えた実践的なコースと評判のコースで。

その中でも、技術経営の分野に、セレンディピティというユニークな概念を持ち込まれている宮永先生のカジュアルに読める一冊。

続きを読む »

2009年7月26日 (日)

仕組み作りの本質が分かる

4478009406 ショーエンK「「ぼうず丸もうけ」のカラクリ」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★★

大学で経営学を学び、就職後も「隠れボウズ」として会計事務所に勤務し、税理士の資格を取ったという一風変わったお坊さん ショーエンKさんが書いたお坊さんやお寺のビジネスの実態を書いた本。

ぼうず丸もうけとテーマについてマネジメントリテラシーがある著者が書いているだけに、比較的ベールに包まれた宗教ビジネスの暴露を楽しみながら、事業戦略、マーケティング、人事、財務、営業、オペレーションマネジメント、税務などに応用できる、レバレッジの聞く仕組み(カラクリ)が満載。

続きを読む »

2009年6月28日 (日)

ブルーオーシャンの手本とされる経営の本質

4532314631 井上 理「任天堂 “驚き”を生む方程式」、日本経済新聞出版社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

今や、日本企業の中ではトヨタやソニーと並んで関心を持たれているにもかかわらず、そのマネジメントが秘密に包まれている任天堂を、取材とデータ、洞察から描いた力作ノンフィクション。

続きを読む »

2009年5月16日 (土)

ルールかモラルか

448006477x 岡本 薫『世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」』、筑摩書房(2009)

お奨め度:★★★★1/2

僕はマネジメントのコンサルタントの仕事をはじめてほぼ15年になる。その前は、5年ほど技術コンサルタントをしていた。この両者の間には歴然とした差があると感じている。

技術コンサルタントとして、たとえば設計方式(ルール)を決めたときにクライアントがそれを無視して設計するという経験はあまりしたことが無かった。逆に、マネジメントのコンサルタントとして何かルールを決めても、それを全員がやるということもあまり経験がない。極論すれば、ルールを決めることではなく、ルールを守らせることの方がコンサルタントとしての価値のある仕事のような気すらしている(儲かるのは、ルールを決める仕事だが、、、)。

このギャップについてそれなりに経験からくるもやもやとした思いがあったが、この本を読んで霧がぱっと晴れた。日本的モラリズムと著者が呼ぶ現象がそれを引き起こしている。平たくいえば、この本のタイトルのとおり、「世間さまが許さない」という話。

続きを読む »

2009年4月30日 (木)

「すりあわせ」というパラダイム

4478007993山本 修一郎「次世代プロジェクトリーダーのためのすりあわせの技術」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★

今年になって、すりあわせをテーマにした本が2冊出版された。

そのうちの一冊がこの本。この本は、新規ビジネス開発をテーマに、その中核となるシステムの開発を行う様子を物語仕立てで描いたもので、その中で「すりあわせ家」が専門家の対立や協同をうまく調整しながらプロジェクトを成功に導いていくというもの。

続きを読む »

PMstyle 2024年5月~8月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

アクセスランキング

カテゴリ

Powered by Six Apart

Powered by Google

  • スポンサーリンク
  • サイト内検索
    Google