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2009年2月17日 (火)

人を重んじ、競争力を獲得する

4140911271 村山 裕三「京都型ビジネス―独創と継続の経営術 (NHKブックス) 」、日本放送出版協会(2008)

お奨め度:★★★★

やっぱり、京都だ!

京都は戦後ベンチャーのメッカである。グローバル展開している企業が多い。日本の中では唯一、東京を向いていない企業である。彼らの多くは、まず、日本で成功し、そのあとでグローバル展開という、日本企業がかかっているグローバル展開できない症候群にかかっていない。これはすごいことだ。

行政的にも新しい。よいか悪いかは別にして、日本では官僚が仕組みを考えて、それを日本全国の自治体に水平展開していく(垂直展開というべきか?)。その中で、情報センターやインキュベーションラボ、試作ネットワークなど、京都が独自に開始し、国策として取り上げられたものがある。

なぜ、こんなことができるのか?この本にその秘密が書かれている。

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2009年1月18日 (日)

今、日本のビジネスパースンにもっとも必要なもの

4569704352 高橋 宣行「真クリエイティブ体質 観察・洞察で磨く発想力」、PHP研究所(2008)

お奨め度:★★★★1/2

元博報堂の制作部長高橋宣行さんのクリエイティブワーク論。「感じる」が足らないというテーマで、現場で五感で考えることを基本にしたクリエイティブな活動のあり方を論じている。

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マネジメントにテコの原理を導入する

4492043276_2 本田 直之「レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略」、東洋経済新報社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

帯に「経営者版レバレッジ・シンキング」とあるとおり、レバレッジ・シンキングをマネジメントの中で行うとこうなるというのを書いた本。レバレッジシンキングで展開された考えることによって、労力、時間、知識、人脈にレバレッジをかけて好循環を生み出すという発想が原点になった一冊。

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2008年12月31日 (水)

日本のこころ

4863100388 茂木 健一郎「クオリア立国論」、ウェッジ(2008)

お薦め度:★★★★1/2

「クオリアとは人間が心の中で感じるさまざまな質感」のことだそうだ。「抜けるような青空、ヴァイオリンの音色など、意識の中であるものとして把握されているものはすべてクオリアであるといっても過言ではない」と著者は説明する。この本は、記号的な消費の時代は終わってクオリアの消費の時代が来たことを背景に、クオリアで立国していこうと主張する。

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2008年12月 9日 (火)

サムスンのプロフェッショナルなマネジメント論

4484081032 チョン・オクピョウ(蓮池薫訳)「韓国最強企業サムスンの22の成功習慣」、阪急コミュニケーションズ(2008)

お薦め度:★★★★★

サムスンの伝説のマーケッタとして知られる、チョン・オクピョウがサムスン流の勝つ企業への変身の秘訣を6章22項目にまとめた本。ひとつひとつが非常に濃い内容で、サムスンの急成長が納得できる。また、蓮池薫さんが翻訳をしているが、翻訳の質が極めて高く、書かれている内容がどんどん吸収できるような感じになる。

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2008年12月 2日 (火)

これは現代の商品開発プロジェクトマネジメントのバイブルだ!

4873113857 Peter Merholz、Brandon Schauer、David Verba、Todd Wilkens(高橋 信夫訳)「Subject To Change -予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る」、オライリージャパン(2008)

お奨め度:★★★★★

Adaptive Path社の事例を元に、今、多くの企業が直面する「予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る」という問題を真正面から取り上げている。なぜか150ページ強の本に仕上げているが、紹介記事を書くために読み終えるのに4時間もかかってしまった。しかし、4時間でこれだけの内容を読めるというのは、たいへんなことである。そのくらい、よい本。

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2008年11月23日 (日)

ブランドを通じた顧客要求の洞察

4534044623_2 水野 与志朗「事例でわかる! ブランド戦略【実践】講座」、日本実業出版社(2008)

お薦め度:★★★★1/2

最近、はまっている本がある。おそらく、日本でも五本の指に入るだろうビジネスコンサルタントである神田昌典さんが自ら翻訳の監修を行い、「この本に触れるたびに、ビジネスアイディアがあふれてくる」と帯にコピーを書かれている本だ。

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2008年11月21日 (金)

ミドルマネジャーの教科書~100冊の啓発書よりこの一冊

4534044593 秋沢 志篤「 「オキテ破り」が人を動かす」、日本実業出版社(2008)

お奨め度:★★★★★

まだ、年を振り返るには多少早いが、今年は酒井穣さんの「課長の教科書」の大ヒットに始まって、ミドルマネジメントの本がたくさん出版された。僕は神戸大学の金井壽宏先生のゼミナールに参加したが、そのときに先生が言われていたことを思い出している。正確ではないが、「ミドルマネジャーは組織によって立場が違うし、人によってキャリアが違う。モデル化するよりも、フィールドワークから何かを学ぶことが重要」といったニュアンスのことである。

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2008年8月10日 (日)

トヨタ流ビジネスマネジメント

4569701256 中俣秀夫「部長のためのビジネス・マネジメント」、PHP研究所(2008)

お薦め度:★★★★1/2

トヨタという他社ができないマネジメントで成長してきた企業であるので、特異なことをしているように思っている人もいるが、実際には経営の原理原則を徹底的に探究している企業という方が適切な評価だろう。よく、経営の教科書通りにやってうまくいけば世話はないという発言をする経営者がいるが、100人の経営者の中で、本当に経営学の教科書通りにやっている人はせいぜい1~2名だろう。他の人は、できない負け惜しみに行っているだけだ。現にトヨタは成功している。

また、トヨタは経営学の基本教科書にでてくるようなことだけではなく、最近注目されている組織学習などについても原理原則の一つとして極めようとしている。

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2008年7月18日 (金)

トヨタはなぜ、毎年、1千万台近い車を売れるのか

4860632826 石坂芳男「トヨタ販売方式」、あさ出版(2008)

お薦め度:★★★★★

トヨタという企業は注目されている割には、製造の話しか注目されない。製品開発プロセスが何冊か本があるが、生産管理については控え目に見ての100冊以上の本が出版されていることと比較すると、ないに等しいだろう。そして、もっとないのが、販売について書いた本である。

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