リスクマネジメント Feed

2011年1月 6日 (木)

「直観的な知性」が経験を価値に換える~直観の正しい使い方

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ユージン・サドラースミス(吉田利子訳)「直観力マネジメント 第六感が利益を生む! 」、朝日新聞出版(2010)

お奨め度:★★★★★

ソニーの盛田昭夫氏、スターバックスのハワード・シュルツ氏、ヴァージンレコードのリチャード・ブランソンなど、ビジネスにはひらめきや勘が重要であると主張する経営者は少なくない。直観はアート的なものだと考えられがちだが、本書では科学的に説明がつくという立場から、実際に直観とはどのようなもので、どのように働くかについて科学的な説明を試みている。その上で、直観をビジネスやマネジメントの中での活用する方法を提案している。分析だけではビジネスに勝ちきれないと考えているマネジャーや経営者必読の一冊である。

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2011年1月 4日 (火)

難局を乗り切るリーダーシップ

4820119575 ビル・ジョージ(梅津 祐良訳)「難局を乗り切るリーダーシップ―ハーバード教授が教える7つの教訓」、生産性出版(2010)

お奨め度:★★★★1/2

メドトロニック(世界最先端の医療テクノロジー企業)のCEO在任中の12年間に時価総額を11億ドルから600億ドルに高め、“Executive of the year”や“Director of the year”等に選出され、現在はハーバードビジネススクールの教授である著者が、難局におけるリーダーシップについて7つの教訓(レッスン)をまとめた一冊。一般的なリーダーシップではなく、難局におけるリーダーシップを、多くの知人やビジネススクールのケースなどを通じて得た教訓だけに気付かされることが多い。

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2010年12月28日 (火)

起業家のバイブルになるだろう

4534047576 磯崎 哲也「起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと」、日本実業出版社(2010)

お奨め度:★★★★★

「isologue」で知られる公認会計士・磯崎哲也氏の初の単著。ベンチャーファイナンスを通じて、自らの起業、経営、ビジネス、仕事などに対する哲学をカジュアルに述べている。一から十まで体系的に書かれている本は珍しいので起業家や起業家予備軍の方にお奨めしたいのはもちろんだが、そこに書かれている哲学は一読に値する。その意味で、ビジネスに関わる人すべてにお奨めしたい。書き方が平易で読みやすい本なので、さまざまな分野で専門家として活躍する人が、ビジネスや仕事の仕方、ファイナンスについての基礎を得たい場合には特にお奨めしたい。

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2010年11月 8日 (月)

機能的品質と情緒的品質をシナジーさせる

4532316421 遠藤功「「日本品質」で世界を制す!」、日本経済新聞社(2010)

お奨め度:★★★★★

最近の品質事故を引き合いに出しながら、「品質」管理の問題を分析し、これからの品質管理の視座を示すと同時に、それが日本企業のグローバル競争力となり、In-Outにも、Out-Inにも決定力になることを示唆した一冊。現場の品質管理担当者に新たな視点を与えるととにも、経営スタッフに品質管理への取り組みの視座を与える。製造業、IT業、サービス業などを中心にすべての人に読んでほしい本。

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2010年9月19日 (日)

究極の選択をする

483341936X ケビン・メイニー、ジム・コリンズ(序文)(内田和成解説、有賀裕子訳)「トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか」、プレジデント社(2010)

お奨め度:★★★★

事業や商品の戦略を上質さと手軽さの「トレードオフ」という視点から論じた本。いろいろな原因によって成功したり、失敗したりする戦略を、トレードオフで分析するというのはおもしろいし、読んでいく内に、意外と有意義なのではないかと思える一冊。マーケティングだけではなく、制度やプロセスの設計にも使えるフレームワーク。制度やプロセスには、あまり有効な評価のフレームワークがないので、むしろ、マーケティングより有意義かもしれない。

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2010年8月13日 (金)

リセット!できるプレイヤーから、できるリーダーに!(書籍プレゼントあり)

4883999238 上村敏彦「即刻〈リセット〉したい5つのこと リーダーになってもデキる人 33のルール」、すばる舎(2010)

お奨め度:★★★★★

プレイヤーからリーダー(プレイングマネジャー)になるときに、失敗しがちな行動を避ける方法を経験に基づき、解説した本。一人でも部下ができたときに、ぜひ、手にとって読んでほしい一冊。

 

 

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2010年6月10日 (木)

史上最強!人づきあいのTIPS集

4781603890 アドルフ・クニッゲ(服部 千佳子訳)「人間交際術」、イースト・プレス(2010)

お奨め度:★★★★★

人を知り、幸福に生きる。100年以上、ヨーロッパで読み継がれてきた名著。

がキャッチフレーズの本。この本を語るのに、これ以上は必要ないかもしれない。諸般は1788年に出版され、これを現代版に編纂したのが、この本だとのこと。それが100年以上読み継がれてきたということだ。今読んでも深い感銘を受ける。

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2010年5月 1日 (土)

イビチャ・オシムとの対話

4047102385 イビチャ・オシム「考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? 」角川書店(2010)

お奨め度:★★★★

余裕があるときに、一度、やってみようと思っていた記事です。こういう書籍の紹介方法もありかなと思いまして。

イビチャ・オシム氏のこの本から、印象に残った記事を抜粋して、Twitterで紹介しながら、それに僕のコメントをつけていきました。それぞれのメッセージについて、かなりの数、RTして貰ったり、メッセージを下さいました。本当は、メッセージも紹介した記事にしようと思っていたのですが、ダイレクトメッセージが多かったので、今回は断念しました。

一応、書籍紹介記事ですんで、まあ、これで十分かな?まあ、読んでみてください。次は、最初に宣言をしてやります。まあ、お盆休みかな、、、

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2009年5月16日 (土)

ルールかモラルか

448006477x 岡本 薫『世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」』、筑摩書房(2009)

お奨め度:★★★★1/2

僕はマネジメントのコンサルタントの仕事をはじめてほぼ15年になる。その前は、5年ほど技術コンサルタントをしていた。この両者の間には歴然とした差があると感じている。

技術コンサルタントとして、たとえば設計方式(ルール)を決めたときにクライアントがそれを無視して設計するという経験はあまりしたことが無かった。逆に、マネジメントのコンサルタントとして何かルールを決めても、それを全員がやるということもあまり経験がない。極論すれば、ルールを決めることではなく、ルールを守らせることの方がコンサルタントとしての価値のある仕事のような気すらしている(儲かるのは、ルールを決める仕事だが、、、)。

このギャップについてそれなりに経験からくるもやもやとした思いがあったが、この本を読んで霧がぱっと晴れた。日本的モラリズムと著者が呼ぶ現象がそれを引き起こしている。平たくいえば、この本のタイトルのとおり、「世間さまが許さない」という話。

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2009年4月30日 (木)

堅い菜根もよくかめば、滋養となって心身は健やかになる

4820717421 王 福振編集(漆嶋 稔訳)「菜根譚 心を磨く一〇〇の智慧」、日本能率協会マネジメントセンター(2009)

お奨め度:★★★★★

菜根譚は「堅い菜根もよくかめば、滋養となって心身は健やかになる」。そのような意味で、名付けられた処世訓であり、400年にわたって、中国に限らず、日本などでも読み継がれてきた。

菜根譚には2種類ある。ひとつは、明朝末期に書かれた「前集」、「後集」からのなる2巻本。これをもとに、加賀前田藩の儒者である林瑜が刊行したもの。もう一つは、清朝時代に出された1巻本で、「修省」、「応酬」、「評議」、「間適」、および、清朝の菜根譚から抜粋をした「概論」の5部からなる本である。この本は、両者から、内容を厳選して抜粋したものになっている。

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