プロジェクトマネジメント(PM) Feed

2006年6月 5日 (月)

ポートフォリオとプログラムの標準

1930699905_2 Project Management Institute「The Standard for Portfolio Management」, Project Management Institute(2006)

お奨め度:★★★

いよいよ、PMIの標準の最後のピースである、ポートフォリオマネジメントが登場。PMBOKの1996年版と較べるとよくまとまっているのではないかと思う。が、まあ、このバージョンの標準でプロセス構築ができるように思えないので、本格化は次のバージョンといったところだろう。

ただ、PMI東京でも翻訳プロジェクトが走るようだし、最近、やたらと企業のニーズが高まっている。その意味で要チェックな一冊であることは間違いない。30ドル弱だしね。

この本を読むなら、2年くらい前に出た本で、

1930699379 Peter Morris, Ashley Jamieson 「Translating Corporate Strategy Into Project Strategy: Realizing Corporate Strategy Throught Project Management」、Project Management Institute(2004)

を読んでおきたい。ちょっと難しいが(英語も難しい)が、重要なことがいろいろと書いてあるし、プロセスを明確にしている。バランススコアカード的な発想であるが、ポートフォリオマネジメントが前提になっている。

1930699549_2ポートフォリオの標準と同時に発表されたプログラムマネジメントの方がお奨め。こちらはかなり実践的だ。

Project Management Institute「The Standard for Program Management」, Project Management Institute(2006)

アマゾンにはなぜか、PMIの本はあまり入ってこない。急ぐ人は、pmiのブックストアで買うという手もある。30ドルの本に対して、配送料が50ドルくらいかかる(その代わり、4~5日で手元に届く)。

2006年4月10日 (月)

PMを推進するための必読書

488538708609lzzzzzzz ジョリオン・ハローズ「プロジェクトマネジメント・オフィス・ツールキット」、テクノ(2005)

お奨め度:★★★1/2

日本語で読める貴重なプロジェクトマネジメントオフィスの本であるが、事例やツールが豊富に掲載されており、また、CD-ROMでもデータが提供されているので、実用的な書籍である。

スタンスとしては、プロジェクトマネジメントがあまり行われていない企業、あるいは、組織的にプロジェクトマネジメントを行っていない企業において、プロジェクトマネジメントオフィスを設立することによって、プロジェクトマネジメントを普及させていこうというスタンスで書かれている。

このために、まず、PMOの設置の手順を説明し、さらに、プロジェクトマネジメントオフィスのサービスをしていく上で必要な各種のツールを提供している。また、メトリクスや、制度についても、かなり踏み込んで提供されている。

したがって、これからプロジェクトマネジメントオフィスの立ち上げをする人はもちろんだが、プロジェクトマネジメントオフィスのメンバーにとっても一読の価値のある内容になっている。

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2006年3月22日 (水)

PM Magazine No.5

479810999109lzzzzzzz 翔泳社「PM Magazine Vol.005」(2006)

ご存知、翔泳社から発行されている日本唯一のPM専門誌 PM Magazineの第5号です。

今回の特集はリーダー行動術。プロジェクトマネジャーにとってはとても気になるテーマですが、ヒューマンソフトマネジメントスキルという観点からかなり広く、捉えられています。

好川はこの雑誌で連載をしてきましたが、第5号の今回で連載を終了することになりました。今回は最後ということで、メルマガ読者を中心にお願いしてきた、PMコンピテンシーのアセスメント結果を見ながら、PMコンピテンシーについて語っています。

あと、PMAJの副会長の佐藤義男さんとのPM育成、組織のPM力強化をテーマにした対談があります。ただ、好川はファシリテータタイプのリーダーなので、対談というよりは、一見したところ、好川がホストのインタビュー記事みたいな感じになっています。まあ、佐藤さんとは比較的考え方が似ていると思うので、ファシリテーションをしているわけではありませんが、、、

ぜひ、お読みください!

2006年2月19日 (日)

プロジェクト品質マネジメント

4820117645 ティモシー・J. クロッペンボルグ、ジョーゼフ・A. ペトリック(三浦重郎訳)「プロジェクト品質マネジメント―全体最適を実現する4つの柱」、生産性出版(2003)

お奨め度:★★★1/2

PMBOKに準拠したプロジェクトマネジメントにおいて、プロジェクト品質を向上させるための視点、その視点からの品質管理を実行するためのツール、手法をまとめた本。プロジェクトが計画通りに行かなくて悩んでいるプロジェクトマネジャー必読書!

読むには、PMBOKの知識が必要なのだが、逆に、PMPの受験勉強をしてPMBOKを覚えた人が読んでみるとPMBOKの理解を深めるのに非常に有効である。プロジェクト品質、つまり、いかにプロジェクトを計画通りに行うかという視点から見ると、PMBOKの新しい側面が見えてくるだろう。

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2006年2月18日 (土)

プロジェクトレビュー

479811031009lzzzzzzz 菊島靖弘「実務で役立つ プロジェクト・レビュー」、翔泳社(2006)

お奨め度:★★★1/2

ソフトウエア品質管理を体系的にまとめた本。著者の実績に基づいて書かれているので、迫力があるし、また、ツールの紹介が豊富にあり、実用的でもある。

ただし、プロジェクトマネジメント(開発マネジメント)の全体像がよくわからないため、品質管理については流れが分かるが、品質管理も含めたプロジェクトマネジメントについては断片的知識となる可能性があるので、読む際にはその点を意識しながら読みたい。

その意味で上級者向きであるが、PMOのスタッフにはぜひ、読んで欲しい一冊。

最後に、PMマガジンからの単行本は2冊目だと思うが、一冊目のWBSもよかったし、今後も期待したい。

実務で役立つWBS入門

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2006年1月23日 (月)

役人とプロジェクトマネジャー

412003238809lzzzzzzz 久保田勇夫「役人道入門―理想の官僚を目指して」、中央公論新社(2002) 

お奨め度:★★★★

4年近く前に出版された本であるが、偶然、書店で見つけた。たいへん、面白い本で、珍しく、初読からみっちり、読み込んだ。何が興味を引いたかというと、プロジェクトマネジャーというのは役人道を極めればよいのではないかという点。とても意外な発見だった。
著者の久保田氏は、プロフィールによると東大法学部から大蔵省入省、官僚キャリアの最後は国土庁事務次官で終わったとある。王道のキャリアを歩んだ人だ。その久保田氏の自伝的回顧的に役人のあり方、思考規範、行動規範を説いた本。

ここで興味深いのは、社会学者のマートンの指摘である。それは、

規則や命令をかたくなに重視すると、それさえ守りすればよいということで、内部では形式主義、事なかれ主義になる。外部に対しては面倒な手続きをおしつける繁文縟礼(はんぶんじょくれい)となる。 権限の原則、専門化は、各部門の利益ばかりを考えるセクショナリズムを生みやすく、責任の回避、秘密主義、権威主義といった欠点となる。 上下関係の階層秩序は、下層に無関心を生みやすい。
これらの逆機能が強まると、合理的なはずの官僚制が、非効率的なものとなる。

といった指摘である。マートンはこれを「官僚制の逆機能」と呼んだ。

逆機能が起こってしまうと、いわゆる「官僚主義」となり、揶揄の対象になるが、この本を読んでいると、逆機能をさせ起こらなければ、すばらしくよく考えられた組織であることがわかる。

特に感じるのは、プロジェクトマネジャーは本質的に役人道をきわめていなくてはならないのではないかということだ。事業マネジャーには役人道はマイナスになる部分も多いと思うが、プロジェクトマネジャーにとっては非常に参考になる。

プロジェクトマネジャーの方、ぜひ、ご一読を!

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2005年12月19日 (月)

すごいプロジェクトマネジメント

447979118301lzzzzzzz 大橋禅太郎「すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!」、大和書房(2005)

お奨め度:★★★★

ガズーバ!―奈落と絶頂のシリコンバレー創業記で日本デビューした大橋禅太郎さんのプロジェクトマネジメント論。484431396709lzzzzzzz

タイトルや内容から昨今、流行の会議術、ファシリテーションの本のように見えるが、実は違う。起業プロジェクトのプロジェクトマネジメント論。大橋氏の現実に経験したガズーバ!での経験をストーリー風にまとめ、その中に、「すごい会議」と称して起業プロジェクトのプロジェクトマネジメントの進め方を体系的に書いてある。

この本がすばらしいのは、人と組織と事業を育てるプロジェクトマネジメントの方法を、具体的に述べていること。起業や新規事業はこれでないとだめだ!

本の書き方も面白い。マネジメントコーチのコーチを受けながら進んでいくのだが、まるで、ロールプレイを見ているように、事業を成功させるための「鍵」を手に入れていくというストーリーになっている。最終的に手にいれたものは

・経営の中心となるメンバーが緊張感を持ってそろった

・人の意見を気にすることなく、それを発表する仕組みを手に入れた

・参加させられているという感じから「なにかやってやろう」という気分

・前向きな雰囲気にする

・達成しようとしていることの本当の障害が前向きな形で明らかになる

・なんとかやってやろうという気分になっている

・共有共感の持てる短期的で明確な目標

・目標の達成の担当分野の明確化

・目標達成のための計画

・計画の進行管理方法

である。

起業だけではなく、新規事業、新規商品開発などに関わる人は必読!の一冊。

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2005年12月 4日 (日)

プロジェクトマネジメント定番テキスト

Enterprisepmハロルド・カーズナー(伊藤健太郎訳)「戦略的エンタープライズ・プロジェクトマネジメント」、生産性出版(2005)

お奨め度:★★★★

組織がプロジェクトをより成功させていくためにどのようにプロジェクトマネジメントを導入、活用していくのがいいのかを、3M、サンマイクロシステムズ、ヒューレットパッカード等のベストプラクティスとケーススタディを通して示している。米国では、大学院におけるプロジェクトマネジメントのテキストとして広く活用されている著名な書籍。

ちなみにと取り上げられているケーススタディは

Clark Faucet社
非協力的な文化の中でプロジェクトを実施する上での問題提示
Photolite社(A)
プロジェクトマネジャーがメンバーの選定を行う上で考慮する事項の検討
Photolite社(B)
ライン業務とプロジェクト業務を行う従業員の評価についての検討
Photolite社(C)
プロジェクトマネジメント組織で働く従業員を公平に評価する方法についての検討
Photolite社(D)
マトリックス型組織における新評価方法についての検討
Continental Computer社
事業部横断的なプロジェクトマネジメントのキャリアパスの検討
Goshe社
新事業部の格上げでの問題点を多角的に検討
Hyten社
公式のプロジェクトマネジメントの導入に関する検討

であり、テーマを見ても、非常にポイントをついていることがわかる。

問題は価格。なんとこの本、21000円する。高いなあ~と思う人は、とりあえず、原書という手もある。もっとも、こちらも10000円するが、、、

047147284001lzzzzzzzAdvanced Project Management: Best Practices on Implementation」、John Wiley & Sons Inc(2004)

この本はすばらしいと思う。いちゃもんをつけるわけではないということをお断りした上で、一つ、面白い話を紹介したい。

いろいろと差し障りもあると思うので、名前は伏せるが、昔、DECにいて、今は、HPでプロジェクトマネジメントのミッションについている人が、この本でもベストプラクティスとして取り上げられているヒューレットパッカード(HP)について、今のHPのプロジェクトマネジメントはDECの作り上げたものが基盤になっているという話をされていたのを思い出した。真偽のほどははっきりしないが、この本に書かれているかなりの部分は、DECでは既に実現されていたようだ。

この様子は、DECの80年代について書かれたエスノグラフィーである

482224467901_pe_scmzzzzzzz_ ギデオン・クンダ(金井壽宏監訳、樫村志保訳)「洗脳するマネジメント~企業文化を操作せよ

を読んでみるとよくわかる。とても、面白いことだが、プロジェクトマネジメントも組織レベルで考えた場合、組織文化が重要なキーになる。ちなみに、ハロルド・カーズナーもこの点を強く主張している。

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2005年11月26日 (土)

IT分野のPMBOK3版解説本

PMBOK第3版の日本語版が出版されて1年足らずだが、第3版対応のPMBOK解説書が目立ってきた。さすがに、内容はともかく、PMBOK解説という雰囲気の本はなくなり、応用について多少なりとも、言及されるようになってきた。

応用分野は、圧倒的にITが多い。何冊か、取り上げてみよう。

4883732193 佐藤義男「PMBOKによるITプロジェクトマネジメント実践法―PMBOKガイド第3版対応」、ソフトリサーチセンター(2005)

まずは、定番本。JPMF(PMAJ)の副会長の佐藤義男さんの書かれた本。この本については、改めて触れるまでもないが、PMBOKのITへの適用という点ではもっとも実用的である。

本の出来た背景に、JPMFの研究会での1年に渡る議論があったということなので、納得できる。この後、PMBOKのIT応用の本は何冊も出ているが、その地位は揺るがない。

僕も自習書でよく使って貰っているが、もう少し、詳しく書いてほしいという要望をよく聞く。この辺は、ビジネス的な配慮があるようである。実際のところ、この本の4章以降を読むには、相当なITのスキルが必要である。アマゾンなどで、この本の酷評を見かけるが、一つは詳細度の問題があるが、もう一つは、ITのスキルの低い人には価値のわかりにくい本だという面があると思われる。

4274066150 次は、新しく出た本で、

広兼修「プロジェクトマネジメント標準PMBOK入門」、オーム社(2005)

最近出版されたITプロジェクトマネジメントの本の中では、最もよい本ではないかと思う。非常によくまとまっており、ITのスキルレベルが低い人でも読めるような内容になっているし、もちろん、ITのスキルが高い人が呼んでもPMBOKに関するいろいろな知識習得ができる。佐藤さんの本がPMBOKの概要+ITへの応用という構成なのに対して、全体をITにフォーカスした解説にしてあるので、その分、少なくともIT分野の人にはPMBOKのイメージがわきやすい。

ぜひ、IT以外の分野の方で、PMBOKに興味がある人も手にとってみてほしい。

479810984301lzzzzzzz つぎはこの本。

久手堅憲之「ITエンジニアのための PMBOK 2004 がわかる本」、翔泳社(2005)

日本でもやっとこの手の本が出たかと思う、PMBOKのダイジェスト本。もちろん、今までも佐藤さんの本を初めとして、PMBOKの解説をしている本は多いが、重要だと思う部分だけを紹介するという趣のものが多かった。もちろん、それはそれで重要なのだが、PMBOKガイドがだんだん重くなる中で、情報を探しにくくなってきたし、何よりも持ち歩くのが大変(笑)になってきていたので、こんな本があればと思っていた本。

非常にフェアにダイジェスト化されている。著者はPMI翻訳監修委員会のコアメンバーの一人だったとのことで、PMBOKに対する高い見識が伺われる。

1冊手元にあると便利だが、ただし、高い!!

この本で3千円(正確には2940円)はないだろうという感じ。佐藤さんの本が2100円、広兼さんの本が2310円。この本で3千円出すなら、PMBOKガイドを買うわって感じなので、あくまでも、サブガイドみたいな位置づけどまり。PMBOKなので高くなる理由はわかるが、出版社(翔泳社)にはもう少し、頑張ってほしいなあ。。。

2005年10月 7日 (金)

時間に遅れないプロジェクトマネジメントとは?

432009633901 Robert C.Newbold(石野 福弥監訳)「時間に遅れないプロジェクトマネジメント―制約理論の応用」、共立出版(2005)

TOCプロジェクトマネジメント(CCPM)初といってもよい実用書。オビにIBMの富永さんとシャープの坂井さんが、口をそろえて、プロジェクトマネジメントを「科学」することの重要性を、その視点からのこの本の重要性を唱えてられている。

どのあたりのことを指して言われているのか分からないが、この本がよい本であることは間違いない。実際に、PMBOKの導入の現場にいて、議論をしているときに、CCPMで提唱しているプラクティスが必要だという話はよく出てくる。その代表がバッファマネジメントである。その意味で、どんな流儀のマネジメントであっても、CCPMのプラクティスは押さえておくとよい。

CCPMの本は何冊かあるが、この本が一番分かりやすいし、TOCの原則が随所に入っているので、プラクティスの意味がよく理解でき、うまく使えるだろう。

制約条件という考え方を理解しておく必要があるが、それさえあれば、誰が読んでも役立つプロジェクトマネジメントの本になっている。

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