すごいプロジェクトマネジメント
大橋禅太郎「すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!」、大和書房(2005)
お奨め度:★★★★
ガズーバ!―奈落と絶頂のシリコンバレー創業記で日本デビューした大橋禅太郎さんのプロジェクトマネジメント論。
タイトルや内容から昨今、流行の会議術、ファシリテーションの本のように見えるが、実は違う。起業プロジェクトのプロジェクトマネジメント論。大橋氏の現実に経験したガズーバ!での経験をストーリー風にまとめ、その中に、「すごい会議」と称して起業プロジェクトのプロジェクトマネジメントの進め方を体系的に書いてある。
この本がすばらしいのは、人と組織と事業を育てるプロジェクトマネジメントの方法を、具体的に述べていること。起業や新規事業はこれでないとだめだ!
本の書き方も面白い。マネジメントコーチのコーチを受けながら進んでいくのだが、まるで、ロールプレイを見ているように、事業を成功させるための「鍵」を手に入れていくというストーリーになっている。最終的に手にいれたものは
・経営の中心となるメンバーが緊張感を持ってそろった
・人の意見を気にすることなく、それを発表する仕組みを手に入れた
・参加させられているという感じから「なにかやってやろう」という気分
・前向きな雰囲気にする
・達成しようとしていることの本当の障害が前向きな形で明らかになる
・なんとかやってやろうという気分になっている
・共有共感の持てる短期的で明確な目標
・目標の達成の担当分野の明確化
・目標達成のための計画
・計画の進行管理方法
である。
起業だけではなく、新規事業、新規商品開発などに関わる人は必読!の一冊。
目次
はじめに
第1章 展望と挫折、そして困惑
第2章 現状が求める能力が、自分の能力を超えるとき
第3章 Let’s Begin!
第4章 組織を「自己啓発」する
第5章 会議が変われば会社が動き出す
エピローグ 僕たちに起こったこと
おわりに
[付録]すごい会議のやり方
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