問題解決 Feed

2013年6月 3日 (月)

会社の老化を解く

4750513059 細谷 功「会社の老化は止められない――未来を開くための組織不可逆論」、亜紀書房(2013)

お奨め度:★★★★★

細谷功さんの集大成の一冊。人間と会社とのアナロジーで会社にも「後戻りのできない「不可逆プロセス」の進行」としての老化現象があるという仮説のもとに、会社が老化してくると何が起こるか、そして、どのようにどのように対処すればよいかを示した一冊。

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2013年4月29日 (月)

日本型経営の神髄

4062175649 百田 尚樹「海賊とよばれた男」、講談社(2012)

お奨め度:★★★★★

出光佐三をモデルにした小説。主人公は異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造。これまで読んだ経済小説の中では間違いなくベスト。小説として脚色している部分もあるのだろうが、ほぼ、事実に基づいており、まさに事実は小説よりだ。

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2013年3月17日 (日)

変化を生み出す、原理原則とは何か?

4862761453_2 ジョセフ・ジャウォースキー(金井 壽宏監訳、野津智子訳)「源泉――知を創造するリーダーシップ」、英治出版(2013)

お奨め度:★★★★★

みなさんはダニエル・デフォーの「ロビンソン漂流記」を読まれたことはあるだろうか。

ロビンソン・クルーソーという船乗りが大西洋の赤道近くの無人島で長い間暮らしたときの物語である。イギリス人のロビンソンはひょんなことからブラジルで農園を経営することになる。農園は軌道にのり、事業を拡大するためにアフリカから黒人を連れてきて奴隷にしようと考える。ロビンソンは船長としてアフリカに向かうが途中、嵐に見舞われ、船は難破してロビンソンだけが生き残り、船は赤道近くの無人島にたどり着く。ロビンソンは船にあった銃・弾丸・火薬そしてナイフ・斧などを島に運び、28年間、島で生活するという物語だが、小学生のときにワクワクしながら、何度も読んだ覚えがある。

なぜ、ワクワクしたのかというと、ロビンソン・クルーソーになって、どことも分からない無人島で、生き延びていかなくてはならないという実際には体験できない状況でいろいろと想像するからだ。

ジョセフ・ジャウォースキーの「シンクロニシティ」を最初に読んだときに連想したのが「ロビンソン漂流記」だった。「ロビンソン漂流記」はサバイバルの旅、「シンクロニシティ」は内面の旅だが、「シンクロニシティ」という本は「ロビンソン漂流記」を読んだときのように一体化しながら読む本だろうなと思った。

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2013年2月21日 (木)

イノベーションを妨げる「否認」とは

4532316790リチャード・テドロー(土方 奈美訳)「なぜリーダーは「失敗」を認められないのか―現実に向き合うための8の教訓」、日本経済新聞出版社(2011)

お奨め度:★★★★★

ハーバードビジネススクールのベテラン教授が、輝かしい成功をおさめたのちに、衰退した企業を対象に、トップリーダーの意思決定を調査し、そうならないための教訓をまとめた一冊。調査が詳細で、ストーリーがたいへん面白い一冊。

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2013年1月17日 (木)

自己学習によってMBAレベルの能力を身につける

4862761356ジョシュ・カウフマン(三ツ松 新監訳、渡部 典子訳)「Personal MBA――学び続けるプロフェッショナルの必携書」、英治出版(2012)

お奨め度:★★★★★

Personal MBAは、自己学習によってMBAレベルの能力を身につけようとする本だという。その点で、読者にはあまり関係ない話かもしれないが、この本は極めてよく考えられている。MBAについて関心がある人は一読してほしい。

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2013年1月 4日 (金)

責任を取るとはどういうことか

4822249352清水勝彦「実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために」、日経BP社(2012)

お奨め度:★★★★★

ついに、日本型経営の問題の本質に清水先生が切り込んだ一冊。「戦略と実行」の続編として、非常に面白い問題提起をされており、責任の所在が明確になり、誰かが責任をとれば組織は成功するのか?という問いについて、いろいろな観点から議論されている。清水節の真骨頂。

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2012年12月18日 (火)

ミドルリーダーのための「君主論」

4478021473冨山 和彦「結果を出すリーダーはみな非情である」、ダイヤモンド社(2012)

紙版><Kindle版

お奨め度:★★★★★

ボストンコンサルティングと産業再生機構というある意味で両極端なキャリアを歩み、さまざまなタイプの企業を知り尽くした冨山和彦さんのミドルに向けたリーダー論。組織の歯車としてのミドルマネジャーではなく、次の経営を担う「ミドルリーダー」を目指す人は必読の一冊。

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2012年11月30日 (金)

まずは、やらないことを決める

4532318270ピーター・ブレグマン(小川 敏子訳)「最高の人生と仕事をつかむ18分の法則」、日本経済新聞出版社(2012)

お奨め度:★★★★★

ピーター・ブレグマンはハーバード・ビジネス・レビューのサイトで最大の閲覧数を記録した人気のコラムニストである。彼のコラムをまとめた本がこれ。

46項目にわたる、少し、常識と異なることをさらっと述べている。内容は極めて濃い。

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2012年10月 9日 (火)

コンセプト立案力を高める4つのステップ

4478021570木谷 哲夫「成功はすべてコンセプトから始まる」、ダイヤモンド社(2012)

お奨め度:★★★★★+α

facebook記事「「思い」を「できる」にかえる

元マッキンゼーのコンサルタントの書いたコンセプトを中心にした仕事術。今、もっとも求められるのはコンセプト立案力であり、経験や蓄積が競争に役立たなくなっている中で、いかにコンセプトで競争をするかを述べた本。

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2012年7月10日 (火)

シンプルという哲学

4140815450ケン・シーガル(林 信行監修・解説、高橋 則明訳)「Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学」、NHK出版(2012)

紙版><Kindle版

お奨め度:★★★★★+α

facebookページ:「「シンプル」に忠誠を尽し、複雑さと戦う

アップルの「Think Different」キャンペーンにたずさわり、iMacを命名した伝説のクリエイティブ・ディレクターであるケン・シーガルが初めて明かす、ビジネスとクリエイティブにおける「シンプル」という哲学。多数あるアップル本、ジョブズ本とは一線を画しているのは、ケン・シーガルのデルなど他の企業における経験の紹介がスパイスのように効いている点だ。

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