マネジメント Feed

2010年5月 4日 (火)

ITマネジメントの世界を巡るリーダーシップの旅をする

482226243X ロバート・オースティン、リチャード・ノーラン、シャノン・オドンネル(淀川 高喜訳)「ビジネスリーダーにITがマネジメントできるか -あるITリーダーの冒険」、日経BP出版センター(2010)

お奨め度:★★★★★

ITマネジメントのケースメソッドのためのケースブック。一般的なケースブックと趣を異にする点には、全体が、550ぺーじにも渡るストーリー仕立てになっていて、一つのストーリーによってITマネジメント全般にわたるケースセッションを実施できること。それから、もう一つはいくつかの章には、「知識」の提供をしていることがある。

この2つの特徴により、単にケースセッションの教材として使うことができるだけではなく、著者たちが勧めているように、(大学教員のようなプロのディスカッションリーダーがいなくても)自分たちで議論をしながら読み進め、その議論を通じていろいろな気づきを得るという使い方ができると思われる。

ストーリーそのものもおもしろいし、最後に、考えさせられるどんでん返しも準備されており、とりあえず、購入し、ビジネスストーリーを読む感覚で楽しんで読み、その後で、どう使うかを考えるという二度味わうことをお奨めしたい。

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2010年5月 1日 (土)

イビチャ・オシムとの対話

4047102385 イビチャ・オシム「考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? 」角川書店(2010)

お奨め度:★★★★

余裕があるときに、一度、やってみようと思っていた記事です。こういう書籍の紹介方法もありかなと思いまして。

イビチャ・オシム氏のこの本から、印象に残った記事を抜粋して、Twitterで紹介しながら、それに僕のコメントをつけていきました。それぞれのメッセージについて、かなりの数、RTして貰ったり、メッセージを下さいました。本当は、メッセージも紹介した記事にしようと思っていたのですが、ダイレクトメッセージが多かったので、今回は断念しました。

一応、書籍紹介記事ですんで、まあ、これで十分かな?まあ、読んでみてください。次は、最初に宣言をしてやります。まあ、お盆休みかな、、、

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2010年4月24日 (土)

戦略的行動にはルール作りが不可欠

4887597797 青木 高夫「ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2009)

お奨め度:★★★★

本田技研工業の渉外部門に勤務する著者が、税制・国内外の自動車産業のルール作りに参画する中で感じていることや、調べたルールに関する薀蓄をまとめた本。国内や国際標準の策定などにかかわる人だけではなく、組織内で組織のルール作りにかかわっている人には非常に重要な示唆があり、ぜひ、読んでほしい一冊。

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2010年4月18日 (日)

ビジネスの海の海図を描き、航海をする

4492532692 平井 孝志「戦略力を高める」、東洋経済新報社(2010)

「現場」と「構想」をつなぐ「組織」の力をどう高めるかを議論した「組織力を高める」、売れる商品を作り続けるために顧客とどう向き合うかを議論した「顧客力を高める」に続き、思考の質やスピードという戦略力をどう高めるかを議論した第三作。

オーソドックスな戦略論と戦略実行論を独特の表現や、経験に裏打ちされた事例を使って解説されている。ビジネスマンにとって不可欠になってきた戦略力を高めたいすべての人にお奨めの一冊。特に、洋物の戦略論を読むと、言葉だけでいやにやるという人には、吟味された表現されている本書がお奨め。

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2010年4月11日 (日)

ポジティブの探究

4093878633 金井 壽宏編著『 「人勢塾」 ポジティブ心理学が人と組織を鍛える』、小学館(2010)

お奨め度:★★★★★

神戸大学大学院経営学研究科の金井 壽宏教授が中心になり、立ち上げた「ポジティブ心理学を組織と人事に応用する」ための研究会の内容を書籍化した一冊。ライブ感が伝わるような編集の工夫がされているため、逆に内容がすっと入って来ない。普通であれば、紹介しないのだが、あえて紹介したのは理由がある。記事の最後を見て欲しい。

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2010年4月 1日 (木)

「精神論」のフレームワーク

482011932X 加護野 忠男「経営の精神 ~我々が捨ててしまったものは何か~ 」、生産性出版(2010)

お奨め度:★★★★★

日本を代表する経営学者・加護野忠男教授の久しぶりの著書。現在の日本の産業を「経営精神」に注目し、分析し、劣化の理由を考察し、さらに、その復興について提案した本。


前書きに、出版社からの、「生産性運動50周年を記念して日本企業の指針となるものを書いてほしい」という依頼によるものだと明かされているが、まさに、これからの日本企業の指針をなるものだ。経営者はもちろんだが、経営精神の具現者すべてに読んでほしい一冊。

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2010年3月31日 (水)

課長の知るべき原理原則

4309245102 濱田 秀彦「一冊ですべてわかる 課長のキホン」、河出書房新社(2010)

お奨め度:★★★★★

今月3冊目の課長本の紹介。この本が出たら、もう課長本は出しにくいのではないかと思うくらい、良くできている。明日、課長に昇進する人は、今日の帰宅時に買って帰って読んでおこう!

とりあえず、すぐに読んでほしいのは、課長の喜びの下り。

・人間的な成長
・経営感覚
・人脈
・DNAを残す

の4つだと指摘されている。

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2010年3月30日 (火)

課長の本質を説く本

4756913563 吉江 勝「あたりまえだけどなかなかできない 課長のルール」、明日香出版社(2010)

お奨め度:★★★★1/2

お馴染み、明日香出版の「ルール」シリーズの課長編。課長としてやっていくために必要なスキルを101のルールにまとめている。非常に具体的なルールから、かなりコンセプチャルなルールまで、混ざっている。このこと、自体が課長という仕事の本質を語っているのではないかと思う。

酒井穣「はじめての課長の教科書」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2008)

以来、多くの課長の本がでているが、ちょっと雰囲気が違うのは、課長になる前の人よりは、課長に読んでほしい本である。

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2010年3月23日 (火)

戦略実行マネジャーの必読書

4532310377 ラリー・ボシディ、ラム・チャラン(高遠 裕子訳)「経営は「実行」―明日から結果を出す鉄則」、日本経済新聞社(2003)

お奨め度:★★★★★

2002年に原書が出版され、大変なベストセラーになった本。邦訳は、2003年に出版された。最近、経営リーダー向けの本がいろいろと出版されるようになってきた。手当たり次第読んでいるが、精神論とオペレーショナルな話だけに終始している本ばかりなので、古い本だが、経営の永遠を論じた本でもあるので、ぜひ、読んでほしいなと思って、紹介することにした。

この本のテーマはシンプルである。戦略の実行こそがリーダーの仕事であるにも関わらず、その方法を知らず、成果を上げることができないでいるリーダーは多い。そのようなリーダーのために、戦略実行には、体系があり、その体系をきちんと理解し、実践していくことで「実行」ができることを示すのがこの本のテーマである。

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2010年3月17日 (水)

リーダーシップとマネジメントはどう違うのか~リーダーシップの原理原則

4478372896 ジョン・コッター(黒田 由貴子監訳)「リーダーシップ論―いま何をすべきか」、ダイヤモンド社(1999)


お奨め度:★★★★1/2


B0030C5E56 もう1ヶ月くらい前であるが、新幹線の中で、Harvard Business Review 2010-2を眺めていたら、リーダーシップに対する認識は退化しているのではないかという錯覚に駆られた。
Harvard Business Review2010年 02月号、ダイヤモンド社(2010)

それでこの際なので、多くの人にこの本を読んで、リーダーシップの原理原則、マネジメントとリーダーシップの統合などについて、きちんとした知識を持ってほしいなと思ってこの本を紹介することにした。

リーダーシップの本質について誰よりも考えつくし、知り尽くしているハーバードビジネススクール教授のジョン・コッター先生がリーダーシップについて、Harvard Business Reviewに投稿してきた論文5編に加えて、序章に、自らの研究、コンサルティングの経験に基づく、組織を動かす10の教訓をまとめて1冊の本にしたもの。

特に、コッター先生のリーダーシップ論はプロジェクト型の経営と非常に相性がよい。その意味で、今後、いままでにもまして注目されるようになるのではないかと思う本だ。

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