ストレステストが破壊的イノベーションをもたらす「プランB」を生む
ジョン・マリンズ、ランディ・コミサー(山形 浩生訳) 「プランB 破壊的イノベーションの戦略」、文藝春秋(2011)
お奨め度:★★★★★
破壊的イノベーションを起こしたビジネスの多くは、最初の計画(プランA)がそのまま成功したわけではなく、プランAで失敗し、プランBに移っていく際のマネジメントに成功していることを多くの事例に基づき、主張した一冊。
ジョン・マリンズ、ランディ・コミサー(山形 浩生訳) 「プランB 破壊的イノベーションの戦略」、文藝春秋(2011)
お奨め度:★★★★★
破壊的イノベーションを起こしたビジネスの多くは、最初の計画(プランA)がそのまま成功したわけではなく、プランAで失敗し、プランBに移っていく際のマネジメントに成功していることを多くの事例に基づき、主張した一冊。
ジェイ・エリオット、ウィリアム・L・サイモン(中山 宥訳)「ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ」、ソフトバンククリエイティブ(2011)
お奨め度:★★★★1/2
IBMやインテルで働き、その後アップルで上級副社長として人事や教育を担当したジェイ・エリオットが、当時自分の上司であり、今では世界一のCEOと評されるようになってきた、スティーブン・ポール・ジョブズ(スティーブ・ジョブズ)のマネジメントを、ジョブスのキャリアを追いかけながら紹介している。そして、時には、著者自身がその後の自分のキャリアの中でジョブス・ウェイを実践し、その結果を踏まえて、ジョブスの素晴らしさを評価した一冊。
シャーリーン・リー(村井章子訳)「フェイスブック時代のオープン企業戦略」、朝日新聞出版(2011)
お奨め度:★★★★★+α
顧客に対しても、社内においても、オープン戦略が取られ始めている。まだ、大きなうねりになっているとまではいかないが、止まる流れではない。特に、Twitter、facebookの急速な普及は、この流れを加速すると見られている。そのような中で、組織やリーダーシップはどうあるべきかを論じた一冊。原題は、35ドル支払ったオンライン調査で圧倒的に人気だった「オープンリーダーシップ」だった。微妙な邦題だが、基本的にはオープンリーダーシップの本である。
橋本 忠夫「変革型ミドルのための経営実学―「インテグレーションマネジメント」のすすめ」、芙蓉書房出版(2010)
お奨め度:★★★★★
サントリーで情報システム部長、事業部企画部長、工場長、商品開発研究所長、SCM本部長、取締役、サントリー食品工場社長などを歴任され、現在は多摩大学大学院で教鞭をとられている橋本忠夫先生が、複雑化する経営環境に対応していくために、ミドルマネジャーの連携による新しいマネジメントの形として「インテグレーションマネジメント」を提案された1冊。インテグレーションマネジメントというアイデアもさることながら、おおよそ、現代の大企業で起こっているさまざまな問題に対して、体系的に納得性の高い分析が行われており、ミドルがマネジメントの視座を考えるには最高の一冊。
フランク・アーノルト(畔上 司訳)「有名人の成功のカギはドラッカーの「マネジメント」にあった」、阪急コミュニケーションズ(2011)
お奨め度:★★★★★+α
成功者(有名人)48名のマネジメントのベストプラクティスを、「組織のマネジメント」、「イノベーションのマネジメント」、「人間のマネジメント」の3つの分野に分け、著者の視点から紹介した一冊。1人1テーマにまとめられているが、テーマ意外にも学ぶところが多い。48名のリストとベストプラクティスは記事の最後にリスティングしている。
清水 勝彦「戦略と実行―組織的コミュニケーションとは何か」、日経BP社 (2011)
お奨め度:★★★★★+α
清水勝彦先生が「戦略の原点」、「経営意思決定の原点」と並ぶ三部作の完結編と位置づける一冊。企業や事業部を上げて作った戦略がなぜ実行できないのかという問題について、そこに横たわる前提の問題を議論し、前提を変えることで戦略実行を確実にする方法を説く。もともと、現場的な視点のある清水先生の戦略論だが、その中でもまさに現場の話であるので、清水先生のファンの方には堪えられない一冊になるだろう。
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「ファンが選ぶビジネス書」はfacebook別館で、5人以上のリクエスト(いいね!)があった書籍の紹介です。詳しくは、こちらをご覧ください。
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ベンカト・ラマスワミ、フランシス・グイヤール(尾崎正弘、田畑 萬、山田美明訳)「生き残る企業のコ・クリエーション戦略 ビジネスを成長させる「共同創造」とは何か」、徳間書店(2011)
お奨め度:★★★★★
1994年にコア・コンピタンス革命で新進気鋭の経営学者として注目され、ピーター・ドラッカーの後継者といわれたC・K・プラハラードの提唱したこれからの新しい経営思想である「コ・クリエーション」について事例を体系的に整理し、発展された方法論として概念をまとめた一冊。
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マーク・ジョンソン(池村千秋訳)「ホワイトスペース戦略 ビジネスモデルの<空白>をねらえ」、阪急コミュニケーションズ(2011)
お奨め度:★★★★★+α
ビジネスモデルのイノベーションを体系的にまとめた本。本書の著者と、「イノベーションのジレンマ」のクレイトン・クリステンセン教授の共著で、「ハーバード・ビジネス・レビュー」誌で マッキンゼー賞(2008年)を受賞した注目の論文「Reinventing Your Business Model」の書籍化した本。イノベーションのジレンマという問題への解である書籍「イノベーションの解」を発展させ、「ホワイトスペース」に着目したビジネスモデルイノベーション論として体系化した一冊。
マイケル・プライス、マシュー・フレデリック(美谷広海訳)「ビジネススクールで学ぶ 101のアイデア」、フィルムアート社(2011)
お奨め度:★★★★★+α
ビジネススクールで学ぶ101のエッセンスを、両面見開き2ページで、左ページに図表、イラスト、右ページに説明や、名言という構成であらわした本。ページもないし、並びの順序も何かの意図はありそうだが、明確ではない。
写真集を眺めるように、気の向くままにページをめくりながら、そのページに表現されていることを巡って思考をする。そんな使い方をしたい本だ。
この本、facebookでコメントしたところ、すぐに5冊売れた。よい香りがするのだろう。
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