メタファをデザインする【ほぼ日読書日記 2009年8月7日】
森博嗣さんが自ら翻訳し、「本書は、『発想力』を育むためのドリルである」と評価している本。写真をうまく使って、発想を刺激してくれる。
ジェーン・フルトン・スーリ、IDEO(森博嗣訳)「考えなしの行動?」、太田出版(2009)
一気に読む本ではない。ドリルとして使えばよいと思う。同じページで何度でも楽しめる。夏の旅行の渋滞のお供に如何?
25年くらい前に、ドナルド・ノーマンの講演を最初聞いたときに、「誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論」にも出てくる車のドアノブのメタファの話をした後で、ホテルの部屋のバーにあったナッツの袋を持ってきて、自然な開け方とデザインが違う、人間が無意識にどのように使うかを観察し、メタファをデザインすべしという話を聞いて感動したことがある。今や、インダストリーデザインでは常識になっていることなのだが、当時はほとんど言われていなかったことだった。
もう一つ、しばらく前に読み、日記に書き忘れた本。「ミメロギア」風に、創造性、発想力についてポイントを述べている。
タイトルの鳥の目・虫の目、戦略・戦術、想像・創造、知識・知恵、、、
高橋 宣行「「鳥の目・虫の目」発想読本」、PHP研究所(2009)
高橋 宣行さんの本そのものもいいのだが、松岡正剛氏先生の「ミメロギア」というフレームワークはやっぱりすごい(ミメロギアはミメロギアミメーシス(模倣)とアナロギア(類推)という二つのギリシア語をくっつけた松岡先生の造語)。
ミメロギアが高橋 宣行さんの頭の中を引き出しているのが手に取るように分かる。
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