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2009年8月

2009年8月16日 (日)

第62回書籍プレゼント「真のリーダーに導く7通の手紙」(8月26日まで)

まず、第61回の当選者です。当選者はこちらをごらんください。

続いて、62回。62回は、このプレゼントでは初めて、出版エージェント様からのプレゼントのプレゼントです。プレゼントをいただいたのは、アップルシード・エージェンシーの深川裕美様です。

プレゼントを戴いた本は、アースシップコンサルティングの松山淳様の

松山淳「真のリーダーに導く7通の手紙」、青春出版社(2009)

です。松山さんはリーダーを対象にしたカウンセリングを展開されている方で、この本もカウンセラーとしての視点から描かれています。読み易く、また、気づくことの多い本ですので、とくに、リーダーとして壁に当たっている人は、ぜひ、読んでみてください。

詳しくはビジネス書の杜の紹介記事をお読みください。

あるリーダーシップの旅

応募はこちらからできます。

http://pmstyle.jp/honpo/present/20090816.htm

黒木亮の新作を読む【ほぼ日読書日記 2009年8月15日】

黒木亮氏の小説はほとんど読んでいるが、「カラ売り屋」の第二弾のこの小説は、別の意味で面白かった。

黒木 亮「リストラ屋」、講談社(2009)

アマゾンの書評を見ていると、あまりよい評価をされていないようだが、経済的な背景の深みはないが、主人公ではなく、リストラ屋の蛭田明の心理をうまく描いているのがたいへん、面白かった。

蛭田明は過程の事情で高専を出て、中堅メーカに就職する。そのメーカが買収されたのを契機に転職し、転職先の大手メーカで社長室長として経営再建を手がけ、その才覚を認められる。その後、独立し、流れの経営者としてコストカットを得意とする経営再建の手法でいくつもの実績を上げるが、その手法はコンプライアンスの問題がついて回るようなやり方。そして、ストックオプションを含み膨大な報酬。

そして小説の舞台となる極東スポーツの再建に失敗し、法的問題が表面化し、逮捕され、すべてを失う。そして、幼くして捨てら、別々に生きた母親が蛭田のためにこつこつと貯めて残した1千万あまりの貯金と、「経営者として成功し、人のために役立って欲しい」というメッセージだけが残る。

黒木 亮氏というと、代表作「巨大投資銀行」に代表される本格的経済小説だが、今年のお正月に「冬の喝采」を読んで少しイメージが変わった。意外と、カラ売り屋シリーズのようなテーストの小説に本領のある作家かもしれない。

2009年8月15日 (土)

禅的発想で生産性を上げよう!

4887597304 レオ・バボータ(有枝 春訳)「減らす技術 The Power of LESS」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2009)

お奨め度:★★★★★

Zen Habits(禅的生活) - Simple Productivity

で人気ブロガーのレオ・バボータの著作「The Power of LESS」の訳本。

人生をシンプルで生産的にすることをテーマにした本で、前半は6つの原則、後半は、仕事の仕方、人付き合い、電子メールやインターネットの使い方、机の上の整理、健康管理などについて、6つの原則を実践する方法を具体的に提案している。

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す~ごい本を見つけた!【ほぼ日読書日記 2009年8月14日】

お盆ですなあ。お盆やお正月はアクセス数がいつもの半分くらいになる。

始めたころには、お正月はともかく、お盆はアクセスが少なくならいような本を取り上げようかと煩悩があったが、最近は選書がよいというメッセージを戴くことがあるので、だんだん、無くなってきた。

そういうえば、最近、

長野慶太「TIME×YEN 時間術 (タイムエン時間術) すべての時間を成果に変える31の鉄則」、草思社(2009)

についての手書きの手紙を戴き、選んでいる本の筋がいいみたいなことが書いてあったし、うれしかった。長野さん、メッセージありがとうございます。

今日はこれまた、ずっと取っておいた本を読んだ。

ニティン・ノーリア、ジェイムズ チャンピー(重茂 達訳)「人が「やらないこと」をやる人! 」三笠書房(2009)

なぜ、日本の出版社はこういう本をあまり作らないのか?

啓蒙書を買う人にとって、もっとも欲しいのは半歩先を見せてくれる本だと思う。一歩先にいくと、他人ごとになって急激に興味が薄れるように思う。勝間・本田・神田というのはいろいろと売るために工夫をしているということを指摘する人もいるが、この原則は崩していないから売れるのだろう。

そこで、一歩先をいく内容の本を作るときには、如何に半歩だと見せるかに工夫をする。ある意味で、編集の腕の見せ所。たとえば、昨年のAwardに取り上げた、佐々木直彦さんの

佐々木 直彦「プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動」、日本能率協会マネジメントセンター(2008)

などはそういう作りになっている。

その工夫が難しいテーマであれば専門書と位置づけるしかない。

専門書だから売れないかというとそうでもない。例えば、大学の先生に本の執筆を頼むときには、教科書で使うというのが大前提になっていたが、最近は大学の先生は、自分の研究を世の中に広めていくことに興味を持つ人も多いので、専門書の形態を取らない専門書を書く人が増えてきた。この代表格が金井先生だろう。

こういう本は、一般的に言って、わかりにくいというよりは、専門性が高いので、その人の本をずっと読んでいれば別だが、単発の本をとしては読みづらいものが多い。やはり、立場上、「まちがい」はかけないので、どうしても説明が複雑になる傾向があるようだ。そもそも、その先生が専門とするテーマ自体が狭く、深いというのもある。

こういう本で誰もが読めるのは、「シンプル」に書かれた本だ。立場上、まちがいはかけないとすれば、これはたぶん、十八番のようなところまで磨き上げられた隙の話でないとそんな本にはならない。

そういう意味で非常によく出来た本だと最初に思ったのはやはり、これ。

加護野 忠男「「競争優位」のシステム―事業戦略の静かな革命」、PHP研究所(1999)

そのあともぼちぼちとあるが、職業柄かどうかしらないが、マーケティング系の本が多いような印象がある。

最近だと、書籍プレゼントをして貰った、小川進先生の

小川 進、平井 孝志「3分でわかる クリティカル・シンキングの基本」、日本実業出版社(2009)

などはその部類に入ると思う。

前置きが長くなったが、半歩ではなく、一歩進んだ本、あるいは、ジャンプしている本というのは、シンプルで、磨き上げられた芸のごとく書かないと受け入れられないだろう。その意味で、この本はすごい。

2009年8月14日 (金)

困難の中でのリーダーシップについて啓蒙される【ほぼ日読書日記 2009年8月13日】

今日からお盆。このお盆は仕事モードなのだが、とりあえず、今日はずっとゆっくりと読みたかった本を読む。

ラム・チャラン(中嶋愛訳)「徹底のリーダーシップ」、プレジデント社(2009)

難局においてリーダーに絶対必要な6つの資質を述べているが、まあ、そうだなと思う。読んでいるうちに、これはひょっとして経営だけではなく、経営に大きな影響を与えるプロジェクトの実行に当たってリーダーが心得るべきことではないかという気がしてきた。詳しくはまた、紹介記事で述べたい。

2009年8月12日 (水)

禅的生活のガイドを読む【ほぼ日読書日記 2009年8月12日】

東京での仕事を終え、早々に京都に戻る。帰省ラッシュと思いきや、新幹線は混んでいたが、ビジネスマンが多く、普通の感じだった。

新幹線で1冊読む。

新幹線の中のネット環境がよくなってきたので、最近はブログを読んでいることが多い。いくつか、定期的に読んでいる欧米人のブログがあるが、その一つがLeo Babauta氏の「Zen Habits - Simple Productivity」である。

このブログはブログタイトルのとおり、ビジネスから生活、挙げ句の果てには借金返済まで、いろいろな分野でのSimple Productivityをテーマにしたブログであるが、世界でもっとも有名なブログの一つである。

Zen Habits - Simple Productivity

このブログのファンには待望のレオ・バボータのThe Power of LESSの翻訳がでた!

レオ・バボータ(有枝 春訳)「減らす技術 The Power of LESS」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2009)

後半のプラクティスの部分はブログで目にした話も多かったが、前半はシンプルに理論化されていて、たいへん、よかった。シンプルプロジェクトの片付け方は、おそらく独自の考え方だと思うが、シンプルプロジェクトマネジメントの考え方に即していて、興味深かった。

2009年8月11日 (火)

ソニーとサムスンの比較分析を読む【ほぼ日読書日記 2009年8月10日】

ソニー系の会社で戦略マネジメントのセミナーをやる機会があったので、慌てて読み込み、書いていることのいくつかのポイントを紹介して反応を見た。

当事者の感じているのと合致しているようである。

張 世進「ソニー VS.サムスン」、日本経済新聞出版社(2009)

ソニーとサムスンの組織プロセスの分析から、ソニーとサムスンの現状の説明をしている。ソニーとサムスンの比較をした本というのは、何冊かあるが、企業としてのフェーズが違うので、単に企業価値だけで比較をしてもね、と思っていたのだが、組織プロセスを比較し、現在の差を説明されると、やはり、インパクトがある。

張先生は、韓国出身の非常に有名な経営学者で、現在はシンガポール国立大学経営大学Provost碩座教授をつとめられる方である。富士通の勤務の経験もあり、また、日本でも一橋で教鞭を執られるなど、韓国と日本の両方の文化や風土にも詳しい。

その張先生が、公開資料から客観的に分析された結果であるので、ソニーグループの方がそのような反応をされたのは当たり前かもしれないが、それにしても、丁寧に書かれた非常の面白い本である。

2009年8月 9日 (日)

あるリーダーシップの旅

4413037197 松山 淳「真のリーダーに導く7通の手紙」、青春出版社(2009)

お奨め度:★★★★

ひとりのミドルマネジャーのリーダーシップの旅を7通の手紙として描いた物語と、心理学的な視座からその旅を解説していく形式のリーダーシップ読本。

この種の本によくある、何かを言いたいが故の不自然な状況設定などがあまりなく、物語として素直に読める。また、解説もわかりやすい。

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計画を形骸化させないための秘訣

4062575523 加藤 昭吉「「計画力」を強くする」、講談社(2007)

お奨め度:★★★★★

「優れた計画を立案し、その通りに 実行したり実行させる能力」と定義した計画力を高める方法を体系的に整理した一冊。

ブルーバックスとしてコンパクトにまとめられており、おそらく読者が知りたい肝心の部分が明確に書かれていないような印象を受けるが、計画力を強くするためには、その部分を自分でいろいろと工夫しながら考え抜き、試行錯誤しろということだろう。むしろ、計画法のフレームワークとしてみれば、よくまとめられた一冊だ。

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目標とイノベーションを如何に結びつけるか【ほぼ日読書日記 2009年8月8日】

P&Gがなぜ、勝ち続けることができるのかを知ることができた。

A.G.ラフリー、ラム・チャラン(斎藤 聖美訳)「ゲームの変革者―イノベーションで収益を伸ばす」、日本経済新聞出版社(2009)

日本の企業との違いは、目標、戦略、システムとイノベーションのうまく結びつけているかどうかだな。組織運営自体は日本企業のそれに近いと思う。リーダーシップは形は違うが、目指すところは同じ。

ただ、この違いは決定的かもしれない。というよりも、似ているところと似ていないところは相反している部分があって、両立するのは難しいと日本の企業は思っているんじゃないだろうか。

じゃあ、なぜ、両立するのか?結局、行くつくところは文化か。

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