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2009年2月

2009年2月12日 (木)

「ビジネス書の杜書籍プレゼント50回」の振り返り

今、実施しているもので、ビジネス書の杜 書籍プレゼントがちょうど51回になったので、過去50回のデータをまとめてみた。50回の実績がみたい人はこちら。

ビジネス書の杜書籍プレゼント

http://pmstyle.jp/honpo/present/list.htm

これだけの回数、決まった形のプレゼントを行っているといろいろな傾向が出てくるものだと感心。たとえば、某出版社の作る自己啓発本は、ほぼ、応募者数がそろっているが、これは見事なもんだ。見事なマーケティング力、企画力。

3月中をめどにもう少し、きちんと整理する予定だが、できないかもしれないので、気長に待ってほしい。とりあえず、頭出しで、応募数ベスト3と、プレゼント期間中売れ筋ベスト3を公開しておこう。

さて、これまでの応募数ベスト3は

<<1位>>
峯本展夫「プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル―論理と知覚を磨く5つの
極意」、社会経済生産性本部(2007)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820118587/opc-22/

<<2位>>
アラン・コーエン、デビッド・ブラッドフォード(高嶋薫、高嶋成豪訳)
「影響力の法則―現代組織を生き抜くバイブル」、税務経理協会(2007)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4419050500/opc-22/ref=nosim

<<3位>>
デイビッド・ニクソン、スージー・シドンズ(中嶋秀隆訳)
「プロジェクト・マネジメント 危機からの脱出マニュアル―失敗ケースで学ぶ」、
ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375216/opc-22/ref=nosim

である。まあ、応募数は、こちらの力のいれ具合というのもあるので、妥当な結果だなという感じがある。

ややこしいのは、アマゾンでの売れ数。まず、売れたことの売れ数の定義なのですが、まず、プレゼント企画の影響で売れた期間をいつからいつにするかを悩んでいたが、一応、

開始:プレゼント用ホームページの公開日
終了:プレゼントの発表日から1週間後

で一件落着。これが正確かというとそうはいえない部分があるが、たぶん、これでそんなに大きくは外れていないだろう。

で、興味深いのは、なんと、上の応募数ベスト3は1件もはいっていない!?。そして、代わりにベスト3に入ったのは

<<1位>>
堀 公俊、加藤 彰『ファシリテーション・グラフィック』~議論を「見える化」する
技法、日本経済新聞社(2006)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312884/opc-22/ref=nosim

<<2位>>
デヴィッド・ボーム(金井真弓訳)「ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ」、
英治出版(2007)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862760171/opc-22/ref=nosim

<<3位>>
國貞克則「悩めるマネジャーのためのマネジメント・バイブル」、東洋経済新報社、
(2008)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532498/opc-22/ref=nosim

の3冊。2位にデヴィッド・ボームが入っていたのでびっくりした。

このほかにも、ブログのアクセス数、アマゾンのアクセス数など、いろいろなデータをとっているので、機会をみてご紹介することにしよう。

2009年2月 9日 (月)

薄っぺらな自己啓発書に飽きた人に!

4903212106 ラルフ・ウォルドー・エマソン(伊東奈美子訳)「自己信頼[新訳] 」、海と月社(2009)

お奨め度:★★★★★

1841年に出版されたエマソンのエッセイ集「Self-Reliance」の翻訳。自己信頼というのはこの言葉の訳で、心理学の分野なのでも言葉として定着している。

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2009年2月 8日 (日)

【ほぼ日 読書日記】2009年2月8日

2月5日に触れた本のコメントはまだ。2~3回読み直したが、まだ、よくわからない部分がある。深い。

さて、今日はまず、これ。取り上げられている方の一人から頂戴した。

福沢 恵子監修、日本能率協会マネジメントセンター編「私の仕事道 トップ女性10人のジグザグキャリアから学ぶ!」、日本能率協会マネジメントセンター(2009)

とりあえず、送ってくれた人の話を読んで、あと何編か読んでいるうちに、うんざりしてきて、最後まで読めなかった。僕はそもそも、「私の履歴書」をあまりおもしろいと感じない人なのでそのせいかもしれないし、ジェンダーダイバーシティをそんなに重要な課題だと思っていないのでそのせいかもしれない。

がんばれ、女性って感じの本だが、日本には意外と、男性が女性をどうみているかを書いた本が少ない。訳本だと結構ある。ビジネス書の杜でも何冊か紹介している。たとえば、これ。

パット・ハイム、スーザン・ゴラン(坂東智子訳)「会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2008)

日本の女性市場に向けて作られた本は、女性に対するかなりステレオタイプな前提のもとに作られているように思える。だが、この本の登場人物のような女性たちが出現しているのだから、そろそろ、ものごとを客観的に眺めてみる時期にきていると思うが、、、

まあ、本としては、ステレオタイプの方が売れるのだろうけど、、、

それから、先週、比較的古い本を貰ったのでそれも読んだ。

岡野 雅行「メシが食いたければ好きなことをやれ!―世界一の職人が教える「自分ブランド」「人づきあい」「心丈夫」の方法」、こう書房(2008)

20代の若者へのメッセージ。思いっきり、岡野節です。同じ内容の本を、30過ぎのライターが書いたら、読んでいるうちにゴミ箱に放りたくなると思うが、やっぱり、岡野さんの本だと思うと、説得力がある。これはプロデュースにつながっていく話だな、きっと。

報告書かきのために、この本を読み直した。

今村 龍之助「ドラッカーとトヨタ式経営―成功する企業には変わらぬ基本原則がある」、ダイヤモンド社(2008)

この本、紹介記事を書いていないが、よい本だ。出た直後に読んだときには、内容はともかく編集の良さに気がつかなかったが、読み直してみるとすごい編集の本だ。書いてあることはほとんどどこかで読んでいることだが、編集だけでインスパイアされているような気がする。そう思うと、そもそも、ドラッカーとトヨタ経営を結びつけるセンスがすごいなあ。

第51回プレゼントのお知らせ

実は第50回のプレゼントがまだ、準備できていないので、第50回は飛ばして、第51回を先にやることにした。51回は結構、僕好みの本で、

山下 貴史「3分でわかるラテラル・シンキングの基本」、日本実業出版社(2008)
http://pmstyle.jp/honpo/present/20090207.htm

実質的に今回が50回なので、ちょっと振り返り。まずは、我ながらよく続いていると思う。結構、面倒な割には、あまり、見返りはない活動。まあ、読んでほしい本をセレクトして、出版社や著者に交渉しながらプレゼントをしているので、それなりにおもしろいからやっている部分はある。著者とも知り合いになれるし。

特記すべきことは、この中からセミナーが生まれて行っていること。ダントツに人気セミナーになったのは、第3回の加藤さんの

ファシリテーション・グラフィック』~議論を「見える化」する技法

今まで、5回セミナーをやって、4回目までは常にキャンセル待ちが出た。5回目は景気低迷のためか、4~5席空いてしまったが、また、来年度も実施予定。

このほか、第7回の岡野さん
Microsoft Projectでマスターするプロジェクトマネジメント 実践の極意

第8回の浦さん
失敗する前に読む プロジェクトマネジメント導入法

第15回の峯本さん
プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル-プロジェクトマネージャーの論理と知覚を磨く5つの極意

第26回の仲村さん
PMO構築事例・実践法―プロジェクト・マネジメント・オフィス

第29回の高嶋さん
影響力の法則―現代組織を生き抜くバイブル

第32回の中村さん
ITプロジェクトを失敗させる方法

第46回の水野さん
事例でわかる! ブランド戦略【実践】講座

第47回の清宮さん
質問会議 なぜ質問だけの会議で生産性が上がるのか?

そして、第48回の國貞さんも3月にセミナーをやっていただく予定。
悩めるマネジャーのためのマネジメント・バイブル

など、書籍をベースにしたセミナーをやらせて戴いた。本当にみなさん、ありがとうございました。

成功したものも、もう一つだったものもあるが、今後もこの流れは続けていきたいと思っている。

今後ともよろしくお願いいたします!

2009年2月 7日 (土)

1月の紹介書籍一覧

メインの並びの記事を「書籍紹介」から、「ほぼ日 読書日記」、「お知らせ」に変えました。

これにともない、「お知らせ」として毎月、月初に、前月に書いた紹介記事のインデックスを掲載することにしました。

1月に紹介した書籍は以下の6点でした。

田中 ウルヴェ 京「立ち止まってもすぐに前進できる 「打たれ強い心」のつくり方」、日本実業出版社(2008)
https://mat.lekumo.biz/books/2009/01/post-88fc.html
お奨め度:★★★★

高橋 宣行「真クリエイティブ体質 観察・洞察で磨く発想力」、PHP研究所(2008)
https://mat.lekumo.biz/books/2009/01/post-1acf.html
お奨め度:★★★★1/2

本田 直之「レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略」、東洋経済新報社(2009)
https://mat.lekumo.biz/books/2009/01/post-d9b5.html
お奨め度:★★★★1/2

國貞克則「悩めるマネジャーのためのマネジメント・バイブル」、東洋経済新報社、(2008)
お薦め度:★★★★★
https://mat.lekumo.biz/books/2009/01/post-df42.html

楡 周平「プラチナタウン」、祥伝社(2008)
お勧め度:★★★★
https://mat.lekumo.biz/books/2009/01/post-1889.html

サミュエル・スマイルズ(竹内均訳)「自助論」、三笠書房(2003)
お薦め度:★★★★1/2
https://mat.lekumo.biz/books/2009/01/post-c82b.html

2009年2月 6日 (金)

【ほぼ日 読書日記】2009年2月5日

う~ん、、、

一昨年の10月か11月に、岸良さんと講演会で一緒になり、今度、金井先生と「過剰管理」の本を書くんですよと話しかけられて、「お~!」と思った。しばらくして、金井先生からプロマネの本を書くというメールを戴いた。金井先生も楽しみにされていたので、僕も楽しみにしていた。

岸良さんの問題解決の本がダイヤモンドから出たときとか、金井先生監訳の「サーバントリーダーシップ」、「幸之助論」などの本が出たときとか、この本のことを思い出し、心待ちにしていた。

やっと出た!多摩センターで、アポの時間調整に啓文堂書店に入って、発見!

金井 壽宏、岸良 裕司「過剰管理の処方箋 自然にみんながやる気!になる」、かんき出版(2009)

手にとって、さっとみて、がっかりした。混ざっていない。勝手に岸良さんが料理、金井先生がワインというマリアージュを予想していたのだが、それは当たっていた。

でも、内容は、かなり、よく作り込まれたムックという感じ。ただ、2人の卓越したオピニオンリーダーの本なので、ムックとはいっても読み応えがある。期待しすぎていたのかもしれない。普通に読めばよい本だし、プロマネの本としてみれば、今までにはなかった画期的な本だと思う。

惜しいのは、昨今の不況で時代背景がずれてしまったこと。僕が岸良さんから話を聞いたときには、なんてすばらしいテーマだろうと思って、このテーマに関して僕なりの意見をメルマガに書いたりもした。が、今、この本を読んでもなるほどと思うが、むちゃくちゃ重要な問題だとは実感できない。そんなことを言っている場合ではないという感が否めない。

まあ、長く読み継がれれば、景気が回復し、重要な問題になってくるテーマだろう。

ということで、多少、がっかりした僕の目に一冊の本が入ってきた。この本屋はいったい、どういう本屋なのだ。この本をこんな棚に並べるとは!ものの道理がわかりすぎ!

そのあと、いろいろと仕事を済ませて、急ぎの原稿をほったらかして、3時間その本に没頭!メッチャ感動!

まだ、消化できていないので、紹介は明日。お楽しみに!

2009年2月 5日 (木)

【ほぼ日 読書日記】2009年2月4日

本日はビジネス書の杜Award2008セミナー。こちらにレポート。

「ビジネス書の杜Award2008」セミナーの様子

終わったあとで、佐々木さんと佐々木さんの知り合いの方2名と会食。ホテルに戻って、大好きな山口 智司の本を読む。

山口 智司「アウトロー経営者の履歴書―時代を創った社長たちの物語」、彩図社(2009)

この2~3ヶ月に読んだ本の中で、一番おもしろかった。山口 智司さんは視点がおもしろい。彼のアウトローシリーズを読んでいると、アウトローこそ、時代の先端をいくようなイメージを持ってしまうので不思議。

彼のアウトローというのはエキセントリックに近いのかもしれない。

「ビジネス書の杜Award2008」セミナーの様子

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ビジネス書の杜Award2008セミナーを開催しました。講師は

プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動

の著者の佐々木直彦さん。

例年、結構当日欠席の方がいらっしゃるので、それを見込んで今年は定員40名に対して45名の申し込みを受けましたが、結局、欠席は2名だけで、急遽、会場の住友汐留ビルにあるリブロ書店に本を買いに走る場面もありました。

この本を出版されたJMAMで、この本を世に出すきっかけを作られた方や、「プロデュース」をされた編集の方もいらっしゃっており、佐々木さんが話の中で紹介されるなど、佐々木ワールドという雰囲気でもありました。

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2009年2月 4日 (水)

【ほぼ日 読書日記】2009年2月3日

強烈におもしろかった。っていうか、はまったというべきか。一気読み。小泉純一郎と麻生太郎はどちらがこわいか。この議論につきると思う。

田中 和彦「威厳の技術 上司編 (幻冬舎新書) 」、幻冬舎(2009)

日本人は形から入るというのは、守破離という思想でよく説明されるが、形からはいってよいものとそうでないものはある。

そうでないものの一つは、リーダーシップをはじめとする対人影響系の行動。守破離というのはもともと内面的な深まりを意味することなので、ある意味で当たり前か。

この本の中でも指摘しているが、「やさしい」上司、親しみのある上司というのが時代の流れである。ただし、このスタイルの突破は「優しいけど、尊敬され、命令以外の形で統制できる」ということだ。サーバントリーダーシップのような議論はあるが、統制を抜きにしては危機になると組織は成り立たない。表にでなくても、サスティナブルな組織であるための条件に統制というのは必ず必要だ。

やさしくなって部下からなめられているようでは話にならない。僕が会社に入った頃と比べると、なめられ度は比較にならない。

がんばれ、上司!

2009年2月 3日 (火)

【ほぼ日 読書日記】2009年2月2日

こういう話を体系化するというのは、ひょっとするとコンサルタントやトレーナーの夢かもしれない。

ケリー・パターソン、ジョセフ・グレニー、デヴィッド・マクスフィールド、ロン・マクミラン、アル・スウィツラー(千田 彰、本多 佳苗訳)「インフルエンサーたちの伝えて動かす技術」、PHP研究所(2009)

ただ、行き着く先はそんなに多様ではないように思える。

アラン・コーエンとデビッド・ブラッドフォードの「影響力の法則」と結果としての行動がそんなに違うわけではないように感じる。事例を読んでいると、通じる部分が多い。

アラン・コーエン、デビッド・ブラッドフォード(高嶋 薫、高嶋 成豪訳)「影響力の法則―現代組織を生き抜くバイブル」、税務経理協会(2007)

結局のところ、人間というのは比較的に思ったような行動をするということなのだろう。心理学のウンチクにみんなが興味を持つというのもそういうことなのだろう。

ただ、1対1の関係と、集団の中での関係性は大きく異なる。システムが生まれたときに、その中で行動をする人間の思考は異なる。

影響力をプロセスでとらえているアラン・コーエンに対して、この本はシステムとしてとらえていることだ。この本のすごいところはそこまで踏み込んだ議論をしていることだ。その意味で、すばらしい本だと思う。

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