【ほぼ日 読書日記】2009年2月2日
こういう話を体系化するというのは、ひょっとするとコンサルタントやトレーナーの夢かもしれない。
ケリー・パターソン、ジョセフ・グレニー、デヴィッド・マクスフィールド、ロン・マクミラン、アル・スウィツラー(千田 彰、本多 佳苗訳)「インフルエンサーたちの伝えて動かす技術」、PHP研究所(2009)
ただ、行き着く先はそんなに多様ではないように思える。
アラン・コーエンとデビッド・ブラッドフォードの「影響力の法則」と結果としての行動がそんなに違うわけではないように感じる。事例を読んでいると、通じる部分が多い。
アラン・コーエン、デビッド・ブラッドフォード(高嶋 薫、高嶋 成豪訳)「影響力の法則―現代組織を生き抜くバイブル」、税務経理協会(2007)
結局のところ、人間というのは比較的に思ったような行動をするということなのだろう。心理学のウンチクにみんなが興味を持つというのもそういうことなのだろう。
ただ、1対1の関係と、集団の中での関係性は大きく異なる。システムが生まれたときに、その中で行動をする人間の思考は異なる。
影響力をプロセスでとらえているアラン・コーエンに対して、この本はシステムとしてとらえていることだ。この本のすごいところはそこまで踏み込んだ議論をしていることだ。その意味で、すばらしい本だと思う。
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