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2014年6月 3日 (火)

【プロデューサーの本棚】クラウドストーミング 組織外の力をフルに活用したアイディアのつくり方

4484141027_2ショーン・エイブラハムソン、ピーター・ライダー、バスティアン・ウンターベルグ(須川綾子訳)「クラウドストーミング 組織外の力をフルに活用したアイディアのつくり方」、阪急コミュニケーションズ(2014)

クラウドソーシング(特定の仕事を成し遂げるために組織が不特定多数の人々と協働すること)が普及していく中で、クラウドソーシングとブレインストーミングの考え方を併せた「クラウドストーミング」というコンセプトの活動がオープンイノベーションの手法として注目されている。

本書はクラウドソーシングを豊富な例を取り上げながら、ライフサイクルに沿ってポイントを解説している。おそらく、クラウドソーシングを体系的に解説した本邦初めての本。オープンイノベーションの取り組んでいる人、これから取り組みたい人にはお薦めの一冊だ。

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2014年5月15日 (木)

【プロデューサーの本棚】Fearless Change

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Mary Lynn Manns、Linda Rising(川口 恭伸監訳、木村 卓央、高江洲 睦、高橋 一貴、中込 大祐、安井 力、山口 鉄平、角 征典訳)「Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン」、丸善出版(2014)


イノベーション(変革)を組織に広めていくための方法論を、「パターン」を活用して行うための方法、および、そのパターンを示した一冊。

示されているパターンは、変革の達人であれば誰もが行っている当たり前のもので、それをパターンとしてどのように表現し、そのように活用をするかに焦点を置いて議論している。そして、パターンはナレッジマネジメントの一つの形式だとしている。

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2014年5月13日 (火)

【プロデューサーの本棚】パラダイムの魔力~成功を約束する創造的未来の発見法

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ジョエル・バーカー(内田 和成序文、仁平 和夫訳)「【新装版】パラダイムの魔力~成功を約束する創造的未来の発見法」、日経BP社(2014)

21世紀のキーワードは

・先見性
・イノベーション
・卓越

だとし、それを実現するために、トーマス・クーンが科学分野で考えた概念「パラダイム」をビジネス分野に拡張し、パラダイムの可能性を追求した名著。原著は1992年、翻訳は1995年に刊行されたが、今年、新装版が出た。すでに21世紀になっているが、今でも新鮮である。

パラダイムは非常に分かりにくい概念であるが、この本では

ルールと規範であり、境界を明確にし、成功するためには境界の中でどのように行動すればよいかを教えてくれるもの

と定義し、パラダイムの変化により、新しいトレンドが生み出されたり、すでに起こっているトレンドを決定的に変えるので目が離せないものと位置づけている。

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2014年5月 8日 (木)

【プロデューサーの本棚】組織パターン

4798128449ジェームス・コプリエン、ニール・ハリソン(和智 右桂訳)「組織パターン チームの成長によりアジャイルソフトウエア開発の変革を促す (Object Oriented SELECTION) 」、翔泳社(2013)

単行本><Kindle版

アジャイルの祖であるジェームス・コプリエンが、アジャイル開発のようにチームの成長によるソフトウエアの開発を変革するためのパターンランゲージについて示した書籍。

この本で示されているパターン言語は、AT&Tベル研究所で行われたパスツールプロセス調査プログラムの一部として収集され、体系化されたものであり、

・プロジェクトマネジメントのためのパターン言語(4.1)
・組織の漸進的成長のためのパターン言語(4.2)
・組織スタイルのためのパターン言語(5.1)
・人とコードのためのパターン言語(5.2)

の4つの言語からなるパターン言語である。

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2014年4月13日 (日)

【プロデューサーの本棚】レジリエンス 復活力

4478012334アンドリュー・ゾッリ+アン・マリー・ヒーリー「レジリエンス 復活力--あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か」、ダイヤモンド社(2013)

急激な状況変化が起こることの多い時代に適応する注目の新コンセプト「レジリエンス」について事例を紹介しながら、体系的に解説した一冊。急変に適応できる高い組織や機関、システムはどうすれば構築するにはどうすればよいかを「レジリエンス」を軸に考察している。

さまざまな分野で急激な変化が避けられない現在において、新たな方向性となるレジリエンスのバイブルだといってもよい一冊。読み物としても面白い。

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2014年3月31日 (月)

【プロデューサーの本棚】シリアル・イノベーター 「非シリコンバレー型」イノベーションの流儀

4833420805アビー・グリフィン、レイモンド・L・プライス、ブルース・A・ボジャック(市川文子、田村大、東方雅美訳)「シリアル・イノベーター 「非シリコンバレー型」イノベーションの流儀」、プレジデント社 (2014/3/29)

いわゆる大企業でどのようにブレークスルーイノベーションを起こすにはどうすればよいかを、調査の結果に基づき考察した一冊。その結果、大企業でブレークスルーイノベーションを起こしている人はほとんど、一発屋ではなく、連続的にいくつかのイノベーションを起こしており、本書はそのような人材を「シリアル・イノベーター」と呼び、そのやり方、パーソナリティ、態度などを明確にするとともに、組織文化やタレントマネジメントについても言及している。

「うちにはイノベーションの文化がない」、「目先の収益優先でイノベーションなどできない」、「上司がアホなので動けない」など、現実のさまざまな壁にぶち当たり、イノベーションをあきらめそうなあなたに、あきらめる前に一読してほしい本。かなり、丁寧な調査に基づいているので、勇気が湧いているのではないかと思う。

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2013年12月 9日 (月)

【プロデューサーの本棚】ウォートン・スクール ゲーミフィケーション集中講義

4484131242_2ケビン・ワーバック、ダン・ハンター(三ツ松 新監訳、渡部典子訳)「ウォートン・スクール ゲーミフィケーション集中講義」、阪急コミュニケーションズ (2013)

ビジネススクールで初めてゲーミフィケーションの講義を取り入れたウォートンの教科書。MBAプログラムの体系と関連付けながらゲーミフィケーションの説明がされており、ゲーミフィケーションを取り入れた仕組みの構築に役立つ一冊。


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2013年11月 6日 (水)

【プロデューサーの本棚】イノベーションの神話

4873113458スコット・バークン(村上雅章訳)「イノベーションの神話」、オライリー・ジャパン(2007)

イノベーションプロジェクトのマネジメントの勉強をするのに何か一冊、本を選ぶとすれば、文句なしに、「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」を選ぶ。

こんな内容の本だ。

スコット・バークン(村上 雅章訳)「アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法」、オライリー・ジャパン(2006)

今回紹介するのは、この本の著者であるスコット・バークンが独特の視点でイノベーションの陰に隠れた真実を引き出そうとした一冊。

改めて読んでみると、非常に的確なイノベーション観であり、「今、読むべきイノベーション書のナンバーワン」ではないかと思ったので、改めて紹介することにした。どのような形にしろ、イノベーションに関わっている人にはぜひ読んで欲しい。

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2013年11月 3日 (日)

【プロデューサーの本棚】ユーザーイノベーション: 消費者から始まるものづくりの未来

4492533354_2小川 進「ユーザーイノベーション: 消費者から始まるものづくりの未来」、東洋経済新報社(2013)


紙版><Kindle版

メーカーだけではなく、ユーザーもイノベーションを起こすことができるとする「イノベーションの民主化」という研究分野の第一人者である小川進先生が、ユーザーイノベーションの位置づけを整理し、イノベーションの民主化の動向を解説する一冊。


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2013年10月 3日 (木)

【プロデューサーの本棚】ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

4798122971アレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール(小山 龍介訳)「ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書」、翔泳社(2012)

ビジネスモデルイノベーションを「ビジネスモデルキャンパス」というツールを使って、プラニングし、実行する方法を示した一冊。

基本的な前提は、イノベーションは一生懸命、計画を作って、その計画に則り行うものではなく、ビジネスモデルを固めて、ビジネスモデルを実現に試行錯誤で取り組んでいくことが必要だというもの。

この目的の限りでは、非常によくできた本である。


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