PMstyle 2024年4月~6月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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2020年10月

2020年10月27日 (火)

【PMスタイル考】第171話 プロジェクトは「意味」で動かす

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◆プロジェクトは「目標」で動くのか

プロジェクトを動かしているのは、上位組織が戦略計画や事業改革からプロジェクトに落とし込む「目標」であると多くの人が信じている。

これに対して、「最も影響力のある経営思想家」トップ50人にも選ばれているマーカス・バッキンガム氏が興味深いことを言っている。それは、

「最高の企業は目標を落とし込まない。最高の企業は「意味」を落としこむ。」

だ。バッキンガム氏がこのように考える背景には、

「目標が役に立つかどうかの判断する唯一の基準は自分自身で自発的に設定したかどうかだ」

という考え方がある。これを基準に考えると、上位組織が落とし込んだプロジェクトの目標は役に立たないことになる。

今回のPMスタイル考はこの問題について考えてみたい。

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2020年10月20日 (火)

【VUCAマネジメント塾】VUCAについて書いた記事のリスト(VUCAポータル記事)

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◆はじめに

2020年10月から、VUCAマネジメント塾を始めることになりました。

「VUCAマネジメント塾 ~ VUCA時代のマネジメントスタイルを探求する」
https://vuca-mgmt.peatix.com/

いい区切りなので、これまでVUCAについて書いた記事をリストにしておきます。ここをVUCAマネジメントに関する情報発信のポータルにしたいと思います。

◆「マネジメントスタイル」シリーズに書いた記事

まず、この半年くらいかなり意識して書いているのが、PMstyleプロディースのマネジメントスタイルというシリーズに雑談を作り今のところ書いたテーマは、

・リーダーシップか、オーナーシップか
・問題解決から問題発見へ
・全員リーダーシップ
・新しい現場主義

などです。

【マネジメントスタイル:雑談3】VUCAな時代に適応していくには「オーナシップ」が不可欠である
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2020/08/vuca-77e9.html

【マネジメントスタイル:雑談4】VUCAの時代には問題解決より問題発見が重要である
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2020/08/vuca-1a0d.html

【マネジメントスタイル:雑談5】VUCAの時代の「新・現場主義」~自律分散型組織をつくる
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2020/09/vuca-d152.html

【マネジメントスタイル:雑談6】全員がリーダーシップを持つ~VUCA時代のリーダーシップ
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2020/09/vuca-9f24.html

今後は、マネジメントスタイルのVUCAに関するものは、「VUCAマネジメント塾コラム」に書いていこうと思っています。

VUCAマネジメント塾コラム
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/vuca_column/

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2020年10月13日 (火)

【VUCAマネジメント塾コラム】コミュニケーションせずに、コラボレーションすることは可能か?

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◆「あうん」

ちょっと必要があって、阿吽(あるん)ってどういう意味だと思って、ネットで検索したら

「サンスクリット語のアルファベットの最初の字音である「ア」と最後の字音である「フーム」をさす言葉。密教では,この2字が万有の始原と究極を象徴するとし,それぞれ万有の原理,それらの帰着する智徳を示すとする。」(ブリタニカ国際大百科事典)

という説明が出てきました。同じページにあったデジタル大辞典では、このような説明に加えて

「仁王(におう)や狛犬(こまいぬ)などにみられる、口を開いた阿形(あぎょう)と、口を閉じた吽形(うんぎょう)の一対の姿」

という説明があり、また、たぶん、ここから来た意味なのでしょうが、

「吐く息と吸う息。呼吸。」

という説明もありました。

ついでに英語でなんというかを調べたら単語としては、「A-un」としているものが多いようですが、「阿吽の呼吸」にいては、「息がぴったり」や「非常に気が合っている」といった意味だとして、例えば、

They have a good chemistry.

と訳したりしているようです。

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2020年10月12日 (月)

【マネジメントスタイル:雑談7】組織文化について考える(1)~なぜ組織文化が重要か

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◆組織文化の歴史
 
米国で組織文化が注目されるようになったのは、トム・ピーターズの「エクセレント・カンパニー」とテレンス・ディールとアラン・ケネディの共著「シンボリック・マネージャー」の2冊の書籍の影響が大きいと言われています。

トム・ピーターズは、「エクセレント・カンパニー」において、持続的成功の推進力は強い組織文化だとし、組織文化の強い企業をピックアップし、文化の構築の方法を整理しました。

また、テレンス・ディールとアラン・ケネディは「シンボリックマネジャー」において、「企業文化とは、職務分掌や業務規定、就業規則などのように必ずしも明文化されたものではないが、企業の行動の価値観を支配し、従業員の行動指針となっている」とし、企業文化は、社是、社訓、社長方針などではなく、誰を出世させ、誰をマネジャーにするかで決まると指摘したうえで、このようなマネジャーをシンボリックマネジャーと名付けました。

その後、組織文化研究の第一人者であるエドガー・シャインが、長年の研究をまとめた

「Organizational Culture and Leadership
                 (邦訳:組織文化とリーダーシップ)」

を発表し、米国では組織文化は多くの企業やマネジャーが取り組むテーマになってきました。また、経営学の中でも組織文化は一つのテーマとして扱われるようになりました。

ところが日本では、ちょっと事情が違いました。神戸大学の金井壽宏先生のように1990年代からこのテーマに取り組む先進的な研究者はいましたが、全体的にはあまり関心がもたれませんでした。エドガー・シャインの知見である、組織文化とリーダーシップの相互関係の中で、リーダーシップは一般的な概念になってきたのに較べるとある意味不思議です。

その原因はやはり、日本の組織の一様性にあるのではないかと思います。組織が一様であれば、行動のレベルで協調がとれ、リーダーは必要だが、組織文化はあまり意識する必要がないからです。あとでも述べますが、むしろ、組織文化は行動の結果としてついてくるような感じだったように思います。つまり、経験論であり、マネジメントの対象ではなかったわけです。

しかし、日本でも多様性のある組織が意識されるようになり、さらにこれからのVUCAの時代には組織の一様性は崩れ去ります。そのため、マネジメントの中心の一つとして組織文化の構築について考えざるを得ないような時代が来たといえます。

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2020年10月 9日 (金)

【お知らせ】「VUCAマネジメント塾」設立と体験セミナーの開催

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◆「VUCAマネジメント塾」創設

PMstyleでは、株式会社スタイリッシュアイデア(代表取締役:新井宏征)様と共同でVUCA時代に対応するマネジメントの支援サービスの提供を始めます。

そのサービスの中核として「VUCAマネジメント塾」を創設しました。今回、「VUCAマネジメント塾」を立ち上げるにあたって、説明会を兼ねた体験セミナー

「VUCA時代の事業と組織文化のつくり方ル」
https://vuca-mgmt-201007.peatix.com/

を開催する運びになりました。

このお知らせでは、「VUCAマネジメント塾」や体験セミナーで何をやろうとしているのかについてお話します。

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2020年10月 8日 (木)

【VUCA時代のプロジェクトデザイン】第2回 何のためにプロジェクトをやるのかを決める(パーパス・デザイン)

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/pdesign/

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◆はじめに

前回はVUCAの時代に増えてくるプロジェクト3.0について、どのような方向性でマネジメントすべきかを整理し、成功のポイントはプロジェクトデザインであることを述べました。今回から、VUCAを前提としたプロジェクトデザインの方法について考えていきたいと思います。

まず、今回はプロジェクトパーパスを明確にすることを考えます。パーパスをプロジェクトマネジメントに活かすという趣旨では、過去に連載

「VUCA時代のプロジェクトマネジメント」
https://note.com/ppf/m/mc66e1ae06086

を書きましたが、ここでは少し視点を変えて、VUCA以前とVUCAの時代のプロジェクトマネジメントの前提について考え、そこからパーパスのデザインについて考えていきます。

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