【マネジメントスタイル:雑談6】全員がリーダーシップを持つ~VUCA時代のリーダーシップ
◆全員リーダーシップという考え方
リーダーシップといえばチームの1人のリーダーが突出し、チームを引っ張っていくというスタイルを思い浮べる人が多いと思います。また特にチームが大きい場合や組織の場合、1人ではなく、2~3人の人がリーダーシップを持つことが望ましいという考え方もあります。
これに対して、チームの中の特定の人がリーダーシップを持つのではなく、全員が持つ必要があるものだという考え方があります。この記事では、このような考え方を全員リーダーシップと呼ぶことにします。
著者が最初にこういう考え方を知ったのはジョン・R・ カッツェンバックの著書
「「高業績チーム」の知恵―企業を革新する自己実現型組織」、ダイヤモンド社(1994)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478430098/opc-22/ref=nosim
を読んだときでした。
この本は、リーダーシップ分野のグルの一人であるジョン・R・ カッツェンバック死が、マッキンゼーにおける経験をまとめたもので、グループとチームは異なり、高業績チームを作るには、すべてのメンバーがリーダーシップを持つことが重要だというポイントがあります。
この本を読んだのは1995年でしたので、日本ではリーダーシップという言葉があまり知られておらず、また、世界的に見てもリーダーシップはカリスマリーダーが持つものだというイメージがありました。この中でカッツェンバックの主張に非常に刺激を受けた覚えがあります。その後、プロジェクトマネジメントに関わるようになって、少なくともプロジェクトにおけるリーダーシップは全員リーダーシップでなくてはだめだと思うようになりました。