技術経営の定番
藤末健三「技術経営論」、生産性出版(2005)
お奨め度:★★★★
最近ではMOTの本は山ほどある。古くから技術経営の定番だったのは山之内昭夫先生の「新・技術経営論」(日本経済新聞社)だが、1992年の本で、その後、クリステンセンの破壊的イノベーション概念の登場があったり、あるいは、ITに代表されるような昔は見られなかった性格の技術の台頭があったりで、少し、古くなってきた感がある。
技術経営の本の多くはあまりバランスがよくない。その中で、比較的バランスがいいと思っていたのが、著者の前著である「技術経営入門」である。この本そのものは入門書であり、突っ込み方が浅く、定番というにはちょっとという感じで、次の本格解説本が待たれた。その後、東京大学で教鞭をとられていた著者は、民主党より参議院議員となられたので、諦めていたら、なんと、いきなり、出てきたのが本書。
技術経営の課題が、ほぼ、網羅されており、技術に関わる仕事をしている人はぜひ、読んでおきたい1冊である。
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