みずから変化をつくりだせ!
ピーター・ドラッカー(上田惇生訳)「チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ! 」、ダイヤモンド社(2000)
お奨め度:★★★★
チェンジマネジメントに関するドカッカーの見識は他の分野よりも一層、含蓄深いものである。そのような論文を集めた論文集である。
ドカッカーの根本的な思想は、社会、組織(企業、NPO)、個人などのあらゆるレベルにおいて、自己責任、自己変革である。現在の社会においては、変化は常態になりつつあり、変化への対応が迫られている。
その中で、自ら変化を創り出し、起こりうるだろう変化を飲み込んでいくという発想が必要であるというのがドラッカーの主張だ。
分かりやすい問題として、昨今、話題になっている郵政民営化問題がある。現時点では事業としても問題がない。将来も問題がないと思われる。しかし、可能性としてはもっと良質の事業になるかもしれない。当然、リスクもある。このような状況において、リーダーが如何に変化を起こしていくか。難しい問題であるが、ここで変化が必要だということに共感できる人には、ぜひ、お奨めしたい本である。
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