責任を取るとはどういうことか
清水勝彦「実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために」、日経BP社(2012)
お奨め度:★★★★★
ついに、日本型経営の問題の本質に清水先生が切り込んだ一冊。「戦略と実行」の続編として、非常に面白い問題提起をされており、責任の所在が明確になり、誰かが責任をとれば組織は成功するのか?という問いについて、いろいろな観点から議論されている。清水節の真骨頂。
清水勝彦「実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために」、日経BP社(2012)
お奨め度:★★★★★
ついに、日本型経営の問題の本質に清水先生が切り込んだ一冊。「戦略と実行」の続編として、非常に面白い問題提起をされており、責任の所在が明確になり、誰かが責任をとれば組織は成功するのか?という問いについて、いろいろな観点から議論されている。清水節の真骨頂。
ティナ・シーリグ(高遠裕子訳)「 未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II」、阪急コミュニケーションズ(2012)
お奨め度:★★★★
スタンフォード大学アントレプレナー・センターのエグゼクティブディレクターであるティナ・シーリグさんの「20歳のときに知っておきたかったこと」に続く第2弾。
第1弾は講義のエクスサイズの取り組みの紹介や、企業のエピソードなど、抜群に面白かったが、特別講義の講義録のような感じで、あまり、体系的に残らなかった。今回は、「イノベーションエンジン」という概念(フレームワーク)を持ち込んだ内容になっており、前回同様、興味深いエクスサイズ結果やエピソードが体系的に記憶に残るようになっている。
井上潤吾「守りつつ攻める企業 ―BCG流「攻守のサイクル」マネジメント」、東洋経済新報社(2011)
お奨め度:★★★★★
イノベーションマネジメントの入門書としてぜひ読んで欲しい本。BCG(ボストンコンサルティンググループ)に所属する著者がBCG流のフレームワークをベースに、一般的に書いているので、ツールがなくても使えるフレームワーク。
デニー・ストリグル、フランク・スウィアテク(川村 透訳)「「叩き上げCEO」が明かす結果にこだわる思考法」、日本経済新聞出版社(2012)
お奨め度:★★★★★
電話設置の現場担当からベライゾン・ワイヤレスのトップに上り詰めたデニー・ストリグルのマネジメント論。マネジメントの4大原則を中心に、マネジャーがすべきことをまとめた内容は、非常に実践的であり、具体的である。この紹介記事では、もっとも概念的な指摘をお伝えするが、各項目について、これを1段階~2段階、具体化した内容の書籍であると思って戴けばよい。
ジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(黒沢 健二、松永 肇一、美谷 広海、祐佳 ヤング)「小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則」、早川書房(2012)
お奨め度:★★★★★
facebook記事:リワークする
SOHO向けのソフトウエア開発企業として世界的に有名な「37シグナルズ」の創業者ジェイソン・フリードと共同経営者のデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンが自らの企業のポリティーをまとめた一冊。会社は大きい方がよいという前提を捨て、どうすればやりがいのある仕事をしながら収益を上げることができるかをメインテーマにしている。
リチャード・ワトソン(北川知子訳)「減速思考 デジタル時代を賢く生き抜く知恵」、徳間書店(2011)
お奨め度:★★★★1/2
facebook記事:「思考の質を高める方法」
世界の動向を論じるウェブサイト「What's Next」の運営者リチャード・ワトソンの論説。情報洪水ともいえる社会の中で、どのように革新的な思考をし、イノベーションを生み出すかについて論じた本。伝説のレーサー、ジャッキー・スチュワートの言葉を借り、「勝ちたければスピードを落とせ」を主張し、その根拠、スピードを落とす方法について述べている。
スコット ベルスキ(関 美和訳)「アイデアの99% ―― 「1%のひらめき」を形にする3つの力」、英治出版(2011)
お奨め度:★★★★★+α
※facebook記事「今、求められているプロジェクトマネジメント」
クリエイターの成功はアイデア自体ではなく、アイデア(ひらめき)を実行するアイデア実現力にあるとし、アイデア実現力を構成する3つの力について述べた本。多くの成功しているクリエイターのベストプラクティスが紹介されているので、クリエイターに役立つことはもちろんであるが、一般的なプロジェクトにもイノベーションが求められる今、すべてのプロジェクトに適用できる方法論だ。
三品和広「どうする? 日本企業」、東洋経済新報社(2011)
お奨め度:★★★★1/2
※facebook記事「戦略の形骸化を如何に食い止めるか」
戦後の復興期から高度成長期にかけて、世界的に一世を風靡した企業が、その後も無限の成長を求める戦略を取り、滑り落ちていくダイナミックスを分析し、その原因に迫る一冊。学術的で厳密な分析結果を、面白いストーリーとして描いているので、面白く読める。
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