イノベーション Feed

2010年10月30日 (土)

「飽きる力」

実はこの1ヶ月ほど、ブログの更新をしていなかったので、数名の方からご心配のメッセージを戴きました。ありがとうございます。僕は元気です。

実は、ビジネス書の杜ブログだけではなく、他のブログやTwitterもほとんど更新していなかったので、余計にご心配をおかけしたのだと思いますが、ビジネス書の杜以外は業務と位置づけた活動ですので、単に他の仕事が忙しかっただけです。

ビジネス書の杜はちょっと事情が違います。

はっきりといいますと、ビジネス書なるものに「飽きて」きて、時間を費やしてまで読む価値がないと思うようになってきました。そんなときに、1冊の本を読みました。

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2010年9月19日 (日)

究極の選択をする

483341936X ケビン・メイニー、ジム・コリンズ(序文)(内田和成解説、有賀裕子訳)「トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか」、プレジデント社(2010)

お奨め度:★★★★

事業や商品の戦略を上質さと手軽さの「トレードオフ」という視点から論じた本。いろいろな原因によって成功したり、失敗したりする戦略を、トレードオフで分析するというのはおもしろいし、読んでいく内に、意外と有意義なのではないかと思える一冊。マーケティングだけではなく、制度やプロセスの設計にも使えるフレームワーク。制度やプロセスには、あまり有効な評価のフレームワークがないので、むしろ、マーケティングより有意義かもしれない。

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2010年6月30日 (水)

経営学の最前線を使える知識として知る(書籍プレゼントあり)

 日本経済新聞社「これからの経営学(日経ビジネス人文庫)」、日本経済新聞出版社(2010)4532195454

お奨め度:★★★★★

日経朝刊・経済教室面の人気連載「やさしい経済学」の“経営学のフロンティア”シリーズをビジネス人文庫として刊行。日本の経営学界の重鎮、気鋭の研究者17人が、変革・グローバル化の時代に必要な「一番知っておきたい」経営を具体的にやさしく講義した一冊。

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2010年4月18日 (日)

ビジネスの海の海図を描き、航海をする

4492532692 平井 孝志「戦略力を高める」、東洋経済新報社(2010)

「現場」と「構想」をつなぐ「組織」の力をどう高めるかを議論した「組織力を高める」、売れる商品を作り続けるために顧客とどう向き合うかを議論した「顧客力を高める」に続き、思考の質やスピードという戦略力をどう高めるかを議論した第三作。

オーソドックスな戦略論と戦略実行論を独特の表現や、経験に裏打ちされた事例を使って解説されている。ビジネスマンにとって不可欠になってきた戦略力を高めたいすべての人にお奨めの一冊。特に、洋物の戦略論を読むと、言葉だけでいやにやるという人には、吟味された表現されている本書がお奨め。

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2010年3月18日 (木)

自分自身に許可を与える

4484101017 ティナ・シーリグ(高遠裕子訳、三ツ松新解説)「20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義」、 阪急コミュニケーションズ(2010)

紙版><Kindle版

お奨め度:★★★★★

この本は、スタンフォード大学アントレプレナー・センターのエグゼクティブディレクターであるティナ・シーリングが、自身の体験、創造性開発プログラムでの受講者のパフォーマンス、自分でみた企業の事例など、極めて豊富な事例に基づき、自分への許可をどのように与えるかについて体系的に述べたものである。

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2010年1月29日 (金)

目から鱗のサービスマネジメント~顧客満足を向上させたければこの本を読め!

4478006679 諏訪 良武(北城 恪太郎監修)「顧客はサービスを買っている―顧客満足向上の鍵を握る事前期待のマネジメント」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

近藤 隆雄先生の「サービスマネジメント入門―物づくりから価値づくりへの移行」(1995)が出版されてから15年経つ。この本は、その後、改訂、改版され、2007年に

4820118773 近藤 隆雄 「サービスマネジメント入門第3版―ものづくりから価値づくりの視点へ」、生産性出版 (2007)

が出版されている。この間、サービス業のGDPは70%以上を超え、いろいろな問題を抱えているが、体系的に勉強できる本は近藤先生の本だけだった。そこに、「大物新人がやってきた」みたいな雰囲気で、この本が出てきた。

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2010年1月19日 (火)

「プロデュース」の本がずいぶん増えましたね

2009年はプロデュースに関する本がこれまでにないくらいたくさん、出版された印象がある。

おそらく、2008年の末に出版され、ビジネス書の杜でもAward2008に選んだ佐々木尚彦氏の

プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動

がきっかけになったものだろう。また、昨年は空前のイノベーションブームだったこともあって、出版的にはプロデュースはブームだったのかもしれない。

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2009年12月13日 (日)

製品開発マネジメントのバイブル復刊

4478001936 藤本 隆宏、キム・クラーク(田村 明比古訳)「 【増補版】製品開発力―自動車産業の「組織能力」と「競争力」の研究」、ダイヤモンド社(2009)

お奨め度:★★★★★

出版不況のせいか、80~90年代の名著の復刊が目につく。特に、ダイヤモンド社は、持っているコンテンツの質の良さがあって、非常のよい本を結構、復刊してくれている。今年だけでも、先日紹介したテーラーの「科学的方法論」もそうだし、コッターの「ビジネス・リーダー論」もそうだ。その中の一冊が、藤本先生のこの本。

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2009年11月24日 (火)

「決めるべき」ことを「決める」とうまく行く

4862760384 リクルートHCソリューションユニット、太田芳徳「 「決める」マネジメント――人を活かす職場をつくる」、英治出版(2009)

お奨め度:★★★★★

昨年来、マネジャー・課長向けの本がたくさん出版されているが、ついに決定版が出てきたという感じの本。正解のない時代に明確なマネジャー像を与えてくれる一冊。問題分析がしっかりとしているので、これからマネジャーになる人のためのお勉強ではなく、むしろ、課長で苦労している人、特に「アクティブ・ノンアクション」に陥っているマネジャーにぜひ、読んでほしい一冊。

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2009年11月20日 (金)

依頼者の期待を上回る成果を上げる方法を具体的に説く

4492556524 清水久三子「プロの課題設定力」、東洋経済新報社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

コンサルタントであり、また、研修講師でもある著者が書いた、プロフェッショナルの仕事術。プロフェッショナルのプロフェッショナルたる所以は、依頼者の期待を上回ることだと断言し、そのためのコアスキルは問題解決力課題設定にあるとし、考え方、具体的なプロセスやそのプロセスで使えるツールについて簡潔に解説している。納得!である。

これまでになかったカテゴリーの本で、すべてのビジネスマンに呼んでほしい本。

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