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2008年10月

2008年10月31日 (金)

オフショア開発の実践的ハンドブック

4883732673 幸地 司「オフショア開発に失敗する方法―中国オフショアのリスク管理」、ソフト・リサーチ・センター(2008)

お奨め度:★★★★

中国オフショア開発のハンドブック。長く「中国ビジネス入門」というオフショア開発をテーマにしたメルマガを発行し、メルマガ発行のために豊富な取材やサーベイをしている著者らしく、事例や調査データを豊富に掲載するととにも、その背景にある理論を紹介するととにも、問題の具体的な解決策を紹介している。おそらく実践を意識して書かれた本だと思うが、学習にも、読み物としてもと、いろいろなニーズに応えられそうな一冊である。

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感情をコントロールし、本番に強くなる

4757305567 田中ウルヴェ京「コーピングの教科書」、インデックス・コミュニケーションズ(2008)

お薦め度:★★★★

コーピング(COPING)とは、自分の感情を上手にコントロールすることを目的とする米国発の認知行動療法で、最近、たいへん、注目されている。注目されるようになったのは、著者の活用による部分が大きいが、その著者が分かりやすくポイントをまとめた本。

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2008年10月30日 (木)

【ほぼ日 読書日記】2008年10月30日

今日は1日中、某企業にいたので、時間なし。数十ページ残っていた伊丹先生の本を読了。

この本。

伊丹 敬之「経営の力学―決断のための実感経営論」、東洋経済新報社(2008)

経営のコアが力学というのは伊丹先生らしい発想だ。内容も重いテーマを軽く書かれており、すばらしい。紹介記事は書く予定。

この本、以前、紹介した

伊丹 敬之「経営を見る眼 日々の仕事の意味を知るための経営入門」、東洋経済新報社(2007)

の姉妹編だという位置づけ。関連が良く分からない部分もあるのだが、とりあえず、こちらはリーダーになる人編、経営の力学は経営者になろういう人編とのこと。今回の方が一段とよい。やっぱり、伊丹先生の視点はここにあるのだろう。

次世代のマネジメントが分かる

4492532471_2 スーザン・ブロック、フィリップ・ホワイトリー(伏見威蕃訳)「フラット化する世界のマネジメント」、東洋経済新報社(2008)

お薦め度:★★★★★

米国に限らず、日本でも業務のグローバル化はどんどん進んでいる。グローバル化の本質はフラット化にある。この点はトーマス・フリードマンが「フラット化する世界」で指摘している。

4532313775 トーマス・フリードマン(伏見威蕃訳)「フラット化する世界(上)、増補改訂版 」、日本経済新聞社(2008)

この本は、フラット化された世界のマネジメントについて、成功例を参考にしながら、ポイントをまとめている。

グローバルな業務をしているマネジャーには必須といえる一冊。

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2008年10月29日 (水)

【ほぼ日 読書日記】2008年10月29日

読書日記を始めて5日目。初日にアクセス数が3割ほど増え、今のところ続いている。

早速、日記で取り上げて、紹介記事を書いているものはリンクしてほしいと注文をもらった。とりあえず、1冊だけだが、リンクしました。アドバイスありがとうございます。

まだ、紹介記事を書いてくれというコメントはない。こちらもお待ちしています。

ということで、今日の読書日記です。

移動中に2冊ほど、本にさっと目を通す。

○中島克也「変革を定着させる行動原理のマネジメント―人と組織の慣性をいかに打破するか」、ダイヤモンド社(2008)

【感想】
行動科学をチームや組織に対して適用するというのは、発想としては分からなくもないが、本当にそうかなと思うようなところが結構あった。仕組み作りのセンスの問題だな。気になる本なので、もう一度、しっかりと読んでみよう。

●長谷部 光雄「「品質力」の磨き方」、PHP研究所(2008)

【感想】
読んでいてふと、クオリティという英語を品質と訳したのはある意味で罪なことだったと思った。QOL(クオリティオブライフ)は品質か?「プロジェクト品質」とプロジェクトで生まれる製品の品質の関係、「組織プロセスの品質」と生産プロセスから生み出される商品の品質の関係を考えると、前者はクオリティで、後者は品質。前者も品質と言ってしまっているのはどうかと思う。

エンジニア魂としては分からなくもないが、文系の人には通用しないと思うけど。

仕事、楽しんでる?

4861139236 ポール・アーデン(sanctuarybooks訳)「PLAY・JOB (プレイ・ジョブ) 」、サンクチュアリパプリッシング(2008)

お奨め度:★★★★1/2

この本は「常識はずれの行動」の重要性を説明している。

「無理をすること」が、いかにあなたの人生を安定させるか
「まともじゃない方法」が、なぜ、論理的な方法より優れているのか

そんな矛盾について、偉大なビジネスマン・哲学者・アーティストたちの言葉や、
新鮮で刺激的な作品、私の身近で起こった出来事などを例に、これから解説
していきたい。

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【ほぼ日 読書日記】2008年10月28日

汐留の住友ビルにLIBROという本屋がある。隣の東京汐留ビルディングも住友だが、こちらはソフトバンクの本社とコンラッドがあるビル。LIBROにびっくりするような雑誌の山ができていた。雑誌は僕の愛読する雑誌の一冊。

B001i9xuoa ATES (アテス) 2008年 12月号

普段の月の仕入れは、ほかの雑誌と同じく一山だけ。今回は、何箇所かに分散して5山くらいあった。特集が「ソフトバンクの正体」。

むう、やはり、ソフトバンクの社員が買うのだろうか?なぞだ。

で、さらに話は続く。

東京汐留ビルディングからさらに、銀座よりにいくと、カレッタ汐留ビルがある。電通のビルだ。ここに文教堂書店ができた。品揃えが変わっている。広告関係の本がやたらと多いし、社会的ブームになっていることに関する本がたくさん並んでいる。きっと電通の社員が買うのだろう。

その文教堂でWoW!な本を見つけた。ロバート・パイクのCreative Training Techniques Handbookの訳本。いつの間にと、奥付をみたら9月30日。出たばかり。

●ロバート・パイク(中村文子監修、藤原るみ訳)「クリエイティブ・トレーニング・テクニック・ハンドブック[第3版] 」、日本能率協会マネジメント 出版情報事業(2008)

この本、初版が89年、第2版が94年で、第3版が2004年の出版。独立したころに、米国の会社と一緒にプロジェクトマネジメントの研修ビジネスをやっていたころに、第1版、第2版には、散々、お世話になった本。第3版が出ていたとはしらなかった。

日本の研修と米国の研修を比べると、スタイルが全然違う。最近は、リーダーシップ系や、ヒューマンスキル系の研修を中心に同じようなスタイルの研修を日本でも見かけるようになってきた。

どっちがよいかは別にして、米国スタイルの研修はこの本の影響が極めて大きい。弊社が開発する研修はクライアントから米国のライセンスものですか?といわれることがある。かなり、ロバート・パイクの影響を受けたスタイルになっているからだろう。そのくらい影響力のある一冊である。

それにしても8400円とは思い切った価格にしたものだ。クリエイタはそのくらいのフィーやサラリーを取っているということか、、、

とりあえず、買ってきて、さっと目を通した。そんなに極端に変わった様子はなし。

前書きが長くなったが、今日は京都から東京に新幹線で移動。移動中に、最近、マイブームの社会起業本を一冊読む。

●フランシス・ウェスリー、ブレンダ・ツィンマーマン、マイケル・クイン・パットン、エリック・ヤング(東出顕子訳)「誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる」、英治出版(2008)

【感想】
これまでに読んだ何冊かの本は、実践事例に重心があったが、この本は珍しくマネジメントに焦点が当たっている。僕自身はこういう視点の本を求めていた。ソーシャルイノベーションはやはり、マネジメントパラダイムとしても重要なことがよく分かる。

いずれ、社会起業ということで記事を書こう。

2008年10月28日 (火)

不合理が競争力を生み出す

4478004579 ポール・レンバーグ(山崎康司訳)「会社を変える 不合理のマネジメント―1.5流から超一流への発想転換」、ダイヤモンド社(2008)

お奨め度:★★★★★

型に始まり、型を破る

マネジメントには常識がある。しかし、常識にとらわれている限り、平均的な成果を超える成果を挙げることはままならない。この本は、型の破り方を「体系的」に教えてくれる。

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【ほぼ日 読書日記】2008年10月27日

PMstyle会員向けのメルマガを出し終え、今日の仕事は完了。そのあとに多少気になっていた本に目を通す。

社団法人日本能率協会「隠れた力を引き出す会社」、日本能率協会マネジメント 出版情報事業(2008)

【感想】

企業ものとしてはすごく面白い本。気づきもあるし、元気を与えてくれる。

何年か、くすぶっていた感があるが、成果主義はもうだめだろう。
市場だけではなく、組織ももっと管理すべきだという時代がくるような予感。だからといって、この本で取り上げられたような企業がそんなに増えるとは思えない。マネジメントとしては、やっぱり、「イロモノ」のような気がする。

2008年10月26日 (日)

【ほぼ日 読書日記】2008年10月26日

朝から雨の日曜。オフィスで雑用を片付けやら、メルマガの執筆やらしていたら、ペリカン便でアマゾンからの荷物が到着。

あけてみると、何冊かの中に、お待ちかねの天外伺朗さんの新作が入っていた。

●「非常識経営の夜明け 燃える「フロー」型組織が奇跡を生む」、講談社(2008)

天外さんの本は、必ず何度かよみかえすので、とりあえず、さっと目を通そうと作業を中断して、読書モードに。

1ページ目はサッカー全日本の岡田監督が天外さんのセミナーに行ってよかったって話。ジャパンがフロー(スポーツなのでゾーン?)になった試合というのは、最近、記憶にないけど、、、全日本でなければ、マイアミの奇跡。でも、もう10年も前の話だ。

2ページ目。「人間性経営学シリーズ」によせて...とある。表紙をみるとシリーズ第2巻とある。えっ、第1巻は?と思って読み進んだのだが、どうもはっきりしない。アマゾンで検索してもそれらしきものはない。

文中のニュアンスから察すると

天外伺朗「マネジメント革命 「燃える集団」を実現する「長老型」のススメ」、講談社(2006)

ではないかと推測される。

むう、ナゾだ。誰か知っていたら教えて!

内容は、期待を裏切らず。もちろん、紹介記事を書く予定。1ヶ月くらい前に読んだ

チクセント・ミハイ「フロー体験とグッドビジネス―仕事と生きがい」、世界思想社教学社(2008)

ともう一度一緒に読んでみたい。そういえば、こちらも紹介記事を書き出して、途中でほったらかしになっている、、、

あと、企画絡みで、

○吉田誠一郎「クレドが考えて動く社員を育てる!」、日本実業者(2008)

を読んだ。

クレドそのものは、リッツカールトンの専売特許になっているようだが、一般的な概念。この本ではジョンソンアンドジョンソンも有名って書いてあったが、知らなかった。

本としては自社の宣伝なのか、クレドについて書きたいのかよく分からない。宣伝でないって言うなら、デメリットも書くべきだな。微妙。たくさんのクレドが載せてあるのが値打ち。

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