PMstyle 2025年9月~12月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

カテゴリ

Powered by Six Apart

2011年12月30日 (金)

【プロデューサーの本棚】The Project Sponsor Guide(2000)

188041015XNeil A. Love、Joan Brant-Love「The Project Sponsor Guide」、Project Management Inst (2000/07)

PMBOKガイドほど知られていませんが、2000年にPMIが発行したガイドです。

2000年のPMBOKの改定に併せて出版されました。

目次はこの記事の最後に掲載してあります。

このあと、改定されていませんが、そのエッセンスは2003年に発行されたOPM3に引き継がれています。

続きを読む »

2011年12月28日 (水)

【告知コラム】来年はコンセプチュアルスキルを強化しよう!

Concept1ロジェクトリーダーにもっとも重要なスキル。それは「コンセプチュアルスキル」です。

コンセプチュアルスキルは、「概念的」にいえば

物事や課題を概念化し、本質を捉える能力のこと

です。

 

続きを読む »

2011年12月26日 (月)

【PM養成マガジン・10周年】ゲームストーミング~ゲーム一覧

4873115051PM養成マガジン10周年記念セミナーの1テーマに取り上げている「ゲームストーミング」の中に含まれるゲームの一覧です。

【PM養成マガジン10周年記念セミナー】
第1回 ゲームストーミングによるプロジェクト活性手法

書籍の内容(ゲームストーミングのフレームワーク)を知りたい方は、こちらの紹介記事をご覧ください。

仕事にゲームを取り入れ、クリエイティブに

続きを読む »

2011年12月15日 (木)

PM養成マガジン10周年記念セミナーのPMstyle+会員価格について

PMstyleプロデューサーの好川哲人です。

いよいよ、PM養成マガジン10周年記念セミナーの受付が開始されました。2011年度下期、2012年度は、PMstyle+会員向けセミナー「PMstyle Special Seminar」を休止し、PM養成マガジン10周年記念セミナーを代替とし、会員価格の設定をします。

さて、記念セミナーのグランドテーマは

「プロジェクトマネジメントを深化させるもの
~センスのよいプロジェクトマネジャーになるための6つのスタイル」

で、「進化」ならぬ、「深化」をテーマに6セッション行います。6回のセッションテーマと講師、日程は以下の通りです。


続きを読む »

2011年12月14日 (水)

【PMstyle Kit No.13】レスポンシビリティを委ねる《PMstyle》

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
【目的】アカウンタビリティを果たす

【用途】メンバーに作業を分担し、責任と意欲を持って取り組ませる

【効用】メンバーが意欲で作業に責任を持つことにより、高い品質の成果物を期待できる

=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+
Tk
◆プロジェクトにおけるメンバーの責任

リーダーシップの役割の中で、重要なことはメンバーに責任を委ねることである。責任には、アカウンタビリティとレスポンシビリティの2種類がある。アカウンタビリティは成果責任(あるいは、成果の説明責任)であり、レスポンシビリティは実行責任を意味する言葉である。

米国と日本の感覚の差があるが、米国的なプロジェクトマネジメントの考えとしては、アカウンタビリティはプロジェクトリーダーが持つ。プロジェクトリーダーはアカウンタビリティを果たすための計画を策定し、その計画のレスポンシビリティをメンバーに委任される。そのために、RAM(責任分担表、Responsibity Assignment Marix)を作成する。

従って、メンバーがレスポンシビリティを果たし、計画通りに作業を進めていき、成果が十分でなかった場合には、その責任はプロジェクトリーダーが負うことになる。それ以上でもそれ以下でもない。

日本的な感覚としては、レスポンシビリティはメンバーにあるが、アカウンタビリティはプロジェクトマネジャーにあると考えるのは少し違うかもしれない。日本の組織の文化は誰も責任を取らない、言い換えると、メンバーに責任を押し付けた上で不問にする文化である。アカウンタビリティはプロジェクトの連帯責任になると考えるの自然だろう。

そのような感覚の違いがあることを先にお断りした上で、どうあるべきかを議論したい。




続きを読む »

2011年12月12日 (月)

【告知コラム】洞察力を鍛えよう!

コンサル「顧客はこのプロジェクトに何を期待しているのですか」
プロマネ「はい、要求通りにシステムを作ってくれることみたいです」
コンサル「どんな要求があるんでしょう」
プロマネ「まだ、確定はしていませんが、現在聞いている範囲では、A機能とか、B機能などが主な要求です。また、非機能要件も何点か重視しているものがあります」
コンサル「A機能が提供されれば、顧客はどういうメリットがあるんですか」
プロマネ「競合がまだ、提供していないサービスなので、競争が有利になるそうです」
コンサル「もしできなかったり、あるいは要求納期通りにできなかった場合には、このシステムにはどんな価値があるんでしょう」
プロマネ「詳しくは聞いていませんが、Bという機能も求められていますので、それなりの価値はあるんじゃないでしょうか」
コンサル「では、Aという機能によって顧客のビジネスがどう変わるので、競争を有利に進めることができるんですか」
プロマネ「そこまでは聞いていないですが、それはお客様の問題ではないでしょうか?」
コンサル「なるほど、ところで、いま、AとBしか決まっていないとのことですが、遅れている原因はなんでしょう?」
プロマネ「それがですね、顧客側では、RFPに書いた程度のぼんやりとした方向性は決まっているらしいのですが、具体的な内容となると決められず、こちらに提案してくれとか言っているんです。ただでさえ、スケジュールが遅れているのに、勘弁してほしいですよね。」

続きを読む »

2011年12月 5日 (月)

【PMスタイル考】第31話:完璧主義と最善主義

Style◆完璧主義と最善主義

昨年、ハーバード大学で至上最大の受講者があったというタル・ベン・シャハー教授のポジティブ心理学の講義を書籍化した本が出ました。その中に、「完璧主義」を手放すというセッションがあります。

タル・ベン・シャハー(成瀬 まゆみ訳)「ハーバードの人生を変える授業」、大和書房(2010)

興味深い指摘なので、少し詳しく紹介したいと思います。

完璧主義というのはよく使われる言葉なのでご存じだと思いますが、「最善主義」というのは「現実の制約の中で最善を尽くそうという考え方」のことです。通信の用語で、ベストエフォートという言葉がありますが、あれですね。

続きを読む »

【告知コラム】プログラムマネジメントの時代に求められるプロジェクトマネジメント

Agile2PMstyleプロデューサーの好川哲人です。

僕の知人であるPMAJ副理事長の佐藤義男さんは、10年来、PMIの北米大会に参加されていて(自費!)、PMAJで発表をされています。

今年、目立ったこととして、3点、挙げられていました。

1.名刺交換をすると「プログラムマネジャー」の名刺を持つ人が急増!
2.アジャイルプロジェクトマネジメントのトピックスや、話題が急増!
3.PMOのスタッフにインターパーソナルスキルを身につけさせる企業が急増!

の3点です。

続きを読む »

2011年11月29日 (火)

【PMスタイル考】第30話:ドラッカースタイル番外編 ~ エグゼクティブスタイル

Style◆エグゼクティブ問題

ドラッカースタイルは前回で終わろうと思っていたが、整理していて、もう少し訴えたいことがあったので、今回は番外編とした。

前回まで、ドラッカーの思考を

1.成果を上げる(成果を大きくするドラッカー思考)
2.価値をもたらす計画をたてる(戦略と計画に関するドラッカー思考)
3.顧客を中心に考える(顧客に関するドラッカー思考)
4.チームを動かす(チームのパフォーマンスを高めるドラッカー思考)
5.マネジメントを極める(プロジェクト品質を向上させるドラッカー思考)
6.イノベーションを実現する(技術を有効に活用するためのドラッカー思考)
7.プロフェッショナルになる(自己成長のためのドラッカー思考)

の7つの視点から紹介してきた。今回は番外編として、「エグゼクティブ」問題を取り上げてみたい。カタカナ英語でエグゼクティブという言葉は、役員を指して使われることが多いが、辞書的(定義的)な意味は、管理職員、重役、役員などを指す言葉である。

少し、脱線するが、「executive」の語源は「execute」であり、「死刑を執行する」という意味がある。今年は、裁判員制度で初の死刑判決が下されたが、人が人の生を合法的に奪う死刑ほど思い決断はない。ここから転じて、エグゼクティブは

「最後の決断・決定が出来る人」

という意味で用いられ、上記のような意味で使われるようになった。

さて、ドラッカーのエグゼクティブという言葉の定義は少し異なる。というか、「最後の決断・決定が出来る人」に近い。ドラッカーは経営者の条件の中で

今日の組織では、自らの知識や地位のゆえに組織の活動と業績に実質的な貢献を果たす知識労働者は、すべてエグゼクティブである(経営者の条件)

と指摘している。ドラッカーの考えでいえば、自分自身で地位だけではなく、専門性に基づいて意志決定し、業務を行うものはエグゼクティブだということになる。

続きを読む »

【PMスタイル考】第29話:ドラッカースタイル~プロフェッショナル編

Style◆はじめに

これまで、

1.成果を上げる(成果を大きくするドラッカー思考)
2.価値をもたらす計画をたてる(戦略と計画に関するドラッカー思考)
3.顧客を中心に考える(顧客に関するドラッカー思考)
4.チームを動かす(チームのパフォーマンスを高めるドラッカー思考)
5.マネジメントを極める(プロジェクト品質を向上させるドラッカー思考)
6.イノベーションを実現する(技術を有効に活用するためのドラッカー思考)

と進んできたドラッカースタイルもいよいよ、最終回だ。最後は、プロジェクトマネジャー自身の問題に言及したい。テーマは

7.プロフェッショナルになる(自己成長のためのドラッカー思考)

である。実はドラッカー思考を一つに伝えると、極端な違和感を持つ人が少なからず存在する。特に、顧客中心やイノベーションなどでは目立つ。そのような人と話してみると感じるのがプロフェッショナル観の違いだ。彼らにしても何らかの意味でプロフェッショナルである。プロフェッショナルの定義は難しいが、少なくとも、「自分で稼ぐことができればそれでプロフェッショナルだ」という感覚を持つ人にはドラッカー思考は違和感が出てくるのではないかと思う。


◆ドラッカーのプロフェッショナル論の原点

そのような人も含めて、最後にドラッカーのプロフェッショナル論をお伝えしたい。

ドラッカーのプロフェッショナル論の原点は

一つは、人は、何によって人に知られたいかを自問しなければならないということである。二つ目は、その問いに対する答えは歳をとるにつれて変わっていかなければならないということである。成長に伴ってかわっていかなければならないのである。三つ目は、本当に知られるに値することは、人をすばらしい人に変えることであるということである(プロフェッショナルの条件)

というところにある。価値と成長、そして影響力である。プロフェッショナルになるには、この3つの要素を備える必要がある。一つ目の自分は何によって人に知られたいかというのは大抵の人は考えることである。日本的にいえば、何で食って行きたいかである。

プロジェクトマネジメントを一生懸命やっているIT業界や製造業では、プロフェッショナルを意識しはじめる時期は業務担当者としての時期であり、当然、そのときに担当している業務でプロフェッショナルになりたいと考える。例えば、システム設計であったり、営業であったり、マーケティングであったり、品質管理であったり、生産管理であったりする。ここは比較的、スムーズにいく。

問題は二番目である。何によって知られたいかは歳を取るにつれて変わっていくことだ。たとえば、あなたは「技術力」によって知られたいと考えているとしよう。あなたの技術力は経験とともに成長していく。このときに、いつまでも「技術力」で知られたいと思っていてよいのかという問題である。

この問題は二つの側面がある。一つはあなた自身の問題としてどうかという問題だ。これは主観的な問題であり、そう思うならそれで構わない。ただし、「知られたい人」からみた場合には、「成長していないように見える」ということを認識した上でそのような考えを持つ必要がある。知られる技術が高度化しても、技術は技術であり、ビジネスにおいてそれ自体が価値であることは珍しい。価値をもたらす手段に過ぎないということだ。

もっと現実的な問題は、組織にとっての問題である。あなたが技術に拘り続ける限り、後進の妨げになることがある。よく先輩の技術者が後輩の技術者に「技術的指導」と称して自分の考えを押しつけている光景をよく見かける。押しつけているかどうかをチェックしたければ、後輩が彼自身のやり方で成功したときに素直に喜べるかどうかを想像してみればよい。

この話は三つ目の指摘と関わってくる。自分と同じ技術を後輩に身につけさせることが、後輩を「すばらしい人」に変えることになるという問題だ。一昔前の技術進歩が比較的ゆっくりしていた時代ならそういう一面もあっただろう。しかし、今はそうではない。技術を伝えることによって仕事はスムーズにいくかもしれないが、人は育たないし、事業も育たない。

続きを読む »