PMstyle 2025年9月~12月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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2013年3月15日 (金)

PMstyle2013

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2013年度は、PMstyle はじまって以来の最大の変化の年になります。変化の方向性は

プロジェクトマネジメントからマネジメントへ

です。

プロジェクトマネジメントをやめようということではなく、プロジェクトが普通の業務形態になってきた現状を踏まえて、如何にプロジェクトを成功させるかをプロジェクトマネジメントよりももっと広い視点、つまり、マネジメントという視点から考えていくという方向性を目指します。

この方向性で、

・プロジェクトの活用講座
・コンセプチュアルスキル講座
・イノベーション講座
・リーダシップ講座
・不確実な状況におけるプロジェクトマネジメント手法
・プロジェクトマネジメント技術

という6つのカテゴリーを設定しました。ここでは各カテゴリーについて概要を紹介し、各講座の紹介については別途紹介したいと思います。

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【PMスタイル考】第64話:概念化スキルについて考える

Concept3_2 ◆概念とコンセプト

概念化スキルという言葉があります。日経BPの谷島宣之さんに言わせると、「概念」と「化」で引いてしまう人が多い言葉だそうです。

概念は日本語では「コンセプト」という言います。ところがコンセプトは少し違った意味で使われています。53話「プロジェクトのコンセプトとデザイン」でも述べましたが、

新製品開発プロセスやプロジェクトにおいて、創出されたアイデアをだれにどのようなベネフィットを与えるものかを明確かつ詳細な言葉に落とし込んだもの

という意味で使います。

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【プロデューサーの本棚】「実行」に効く計画の技術

4798127965 浦 正樹「「実行」に効く計画の技術」、翔泳社(2013)

計画は作っても有効に使われていないケースが多い。よい計画を作るには時間がかかるが、使わないものに時間をかけるのは無駄だと考えてしまうという悪循環が起こっている。この問題に一矢を報いる書籍が登場した。外資系の企業で、コンサルタントやスペシャリストとしてプロジェクトや事業の計画に関わってきた浦正樹さんが「計画」を技術として体系化したこの本だ。計画に関する本というのはありそうで、これだけ体系化された本はなく、注目の一冊。

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2013年2月18日 (月)

【PMスタイル考】第63話:リスペクトする

Respect◆成果の出せないメンバーをリスペクトするのか

一番最初にプロジェクトマネジメントの研修のテキストを作ったときに、チームマネジメントには、ダイバーシティとリスペクトという2つのキーワードを書きました。体罰がいろんなところで表にでてきて、その中でリスペクトという言葉が注目されるようになってきましたが、たまたま、PM養成マガジンの10周年記念のイベントで持論発表会をやったところ、リスペクトというキーワードがでてきて議論になったので、今回はリスペクトについて考えてみたいと思います。

持論発表会でのやりとりは、

メンバーをリスペクトするが、モチベーションを上げることはしない

という持論に対して、

モチベーションが低く、成果の出せないメンバーをリスペクトするのか

という質問が出てきました。

この議論が体罰の本質です。成果を出せない奴は尊敬に値しない、だから殴って分からせるのだ。少し乱暴ですが、体罰をする指導者の思いはそんなところだろうと思います。日本人が誰かを尊敬するというときには、尊敬に値する理由が必要なのです。スポーツではこれが勝利至上主義につながっていると思われます。

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2013年1月31日 (木)

【PMスタイル考】第62話:「摺合せ」神話

Suriawase◆摺合せとは

日本人のビジネスマンが好んで使う言葉の一つに、「摺合せ」という言葉があります。摺合せができる能力というのは高く評価される傾向があります。

日本語としての一般的な意味は

交渉事などで、それぞれの情報などを出しあって調整し、妥協点を見いだしてゆくこと

で、「和を以て貴しとなす」日本流のビジネスでは日常的に使われる言葉です。たとえば、落としどころを擦り合わせるとか、契約条件を擦り合わせるとかいいます。ITのように要求仕様をすり合わせるといった使い方をすることもあります。

摺合せは機械工学で専門用語としても使われ、その場合は、

機械部品の仕上げを行う場合に、部品表面が正しい均一面をもつように精密に仕上げていく作業。

を意味します。

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2013年1月21日 (月)

【PMスタイル考】第61話:イノベーション・イニシャティブ

Innovation1◆イニシャティブ=幸福

「イニシャティブ」という言葉があります。戦略イニシャティブ、システムイニシャティブといった使われ方をする言葉です。日本語でいえば取り組みという意味だと思いますが、そこには、主体性が絡んできます。

セス・ゴーディンは、これからの組織のあり方を描いた著書「トライブ」の中で、トライブ(単語は部族と言う意味だが、コミュニティに相当する)を推進するものとして、

イニシャティブ=幸福

という方程式を示しています。どういう意味かといいますと、斬新でスタイリッシュ、常識破りで現代的な魅力のある製品やサービスを作りだすにはイニシャティブが大切で、そのような製品やサービスを生み出すことは「最高に面白い」という副作用をもたらす。そして、面白い仕事は人を夢中にさせ、人生を素晴らしいものにする。だから、「イニシャティブ=幸福」なのだそうです。

ゴーディンらしいロジックですが、斬新さに対して市場が高く評価するものを生み出すにはイニシャティブが重要だということは真実でしょう。

ポイントは主体性にあります。イニシャティブは単なる取り組みではなく、主体的な取り組みなのです。主体的だからこそ、常識を超えた斬新なものが生まれる。そして、ゴーディンのいうようにイニシャティブは人を夢中にさせ、幸福をもたらすのでしょう。

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2013年1月19日 (土)

【プロデューサーの本棚】スクラムを活用したアジャイルなプロダクト管理

4864010978ローマン ピヒラー(江端 一将訳)「スクラムを活用したアジャイルなプロダクト管理―顧客に愛される製品開発」、 ピアソン桐原(2012)


スクラムは基本的に開発オペレーションマネジメントの手法で、プロダクトマネジメントと結びつけた議論があまりなされない。本書は、プロダクトマネジメントの視点からスクラムをどう運用すべきかを考察している。

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2013年1月17日 (木)

【プロデューサーの本棚】組織開発の基本

4990329899リサ・ヘインバーグ(川口大輔訳)「組織開発の基本~組織を変革するための基本的理論と実践法の体系的ガイド~ (ASTDグローバルベーシックシリーズ) 」、ヒューマンバリュー(2012)

ホールシステムアプローチの普及をさせたといっても過言ではない、ヒューマンバリューからの新しいシリーズ。ASTDグローバルベーシックシリーズ。

とりあえず、1冊、目を通してみた。

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【プロデューサーの本棚】戦略実行~立案から結果につなげるフレームワーク

4492557059マーク・モーガン、レイモンド・E・レビット、ウィリアム・マレク(A.T.カーニー、後藤 治、小林暢子訳)「戦略実行~立案から結果につなげるフレームワーク」、東洋経済新報社(2012)


米国でベストセラーになった「EXECUTING YOUR STRATEGY」の日本語版。

原書を読んでいたので、買ったままになっていたが、機会があって読んだ。訳もいいし、よい本だ。

2部に分かれていて、第1部は「正しい戦略を作るために」。

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【プロデューサーの本棚】イノベーション5つの原則

4478017484カーティス・R・カールソン、ウィリアム・W・ウィルモット(楠木 建 監訳、電通イノベーションプロジェクト訳)「イノベーション5つの原則」、ダイヤモンド社(2012)

イノベーションには、創造性が必要で、発明も必要だ。さらに、技術、ビジネスモデル、製造プロセス、デザインなどの要素も必要である。しかし、これだけでは不十分で、

新たな顧客価値を創り出し、市場に送り届けるプロセス

があって、初めてイノベーションになる。これは、SRIのイノベーションに関する知見である。

SRIは、多くのフィールドワークを通じて得られたベストプラクティスから、実践理論を構築した。それが、本書のタイトルにもなっている「イノベーション5つの原則」である。

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