【コンセプチュアルスキル・トレーニング】宅急便はグローバル化できるか
日本が誇るサービスの一つに宅急便があります。宅急便の歴史は、昭和の名経営者の一人だった小倉昌男氏が構想したものです。
高速道路の整備に伴う長距離運送事業へ乗り遅れた大和運輸の小倉社長は、「集荷・配達に手間がかかる小口荷物より、大口の荷物を一度に運ぶ方が合理的で収益が大きい」という業界の常識を疑い、単価の高い小口荷物にビジネスチャンスを見出そうとします。そして、1975年に「宅急便開発要項」を社内にうちだし、若手を中心にして宅急便プロジェクトを発足させます。
当時、小口荷物を扱っているのは郵便小包(6Kgまで)と、国鉄(30Kg)まで、郵便小包は宅配だったものの、送るときには郵便局に持っていく必要がありました。また、国鉄は駅まで取りにいく必要がありました。
「電話1本で集荷・1個でも家庭へ集荷・翌日配達・運賃は安くて明瞭・荷造りが簡単」
というサービスを構想します。そして、この構想を大変苦労しながらも徐々に実現し、宅急便は日本になくてはならないインフラになっていくわけです。
さて、ここで質問です。宅急便は他の国でもできるのでしょうか?