前提に気づき、視点や行動を変える
清水 勝彦「その前提が間違いです。」、講談社(2007)
お奨め度:★★★★★
「考える」ために必要な、正しい前提、現実を踏まえた起点を、いろいろなケースで検証しながら、かつ、マネジメントや戦略についての気づきを与える本。
清水 勝彦「その前提が間違いです。」、講談社(2007)
お奨め度:★★★★★
「考える」ために必要な、正しい前提、現実を踏まえた起点を、いろいろなケースで検証しながら、かつ、マネジメントや戦略についての気づきを与える本。
山本 修一郎「次世代プロジェクトリーダーのためのすりあわせの技術」、ダイヤモンド社(2009)
お奨め度:★★★★
今年になって、すりあわせをテーマにした本が2冊出版された。
そのうちの一冊がこの本。この本は、新規ビジネス開発をテーマに、その中核となるシステムの開発を行う様子を物語仕立てで描いたもので、その中で「すりあわせ家」が専門家の対立や協同をうまく調整しながらプロジェクトを成功に導いていくというもの。
堀 公俊、 加藤 彰「ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり」、日本経済新聞出版社(2008)
お奨め度:★★★★1/2
ワークショップという言葉を日常的に耳にするようになってきた。ワークショップはすばらしいという効能もだんだん言われるようになってきた。そこで、やろうと思うと、「さて、、、」となるのではないかと思う。イメージはなんとなくあるが、具体的にどうすればよいか全くわからないので、戸惑う。こんな話も時々、聞くようになった。
そこで、この本。ワークショップのプログラムに焦点を当て、どのように設計するかから、ちょっとした小技(アクティビティ)まで、体系的にまとめられている。
佐藤 六龍「江戸秘伝 職養道のすすめ」、講談社(2007)
お奨め度:★★★★★
職養道とは、「職を養う道」のことで、江戸時代に年季明けで独立していく職人たちに、師や親方が授けた職業上の心得の集大成である。
江戸時代に、日用品や食料品を売る「生業」と呼ばれる仕事で一応の信頼を得ることは難しいことではなかった。実際にものを売るからだ。これに対して、医者や髪結い、大工、左官、易者など、「九流之術師」と呼ばれる仕事では、初対面相手から信頼を得ることは難しく、そのために各職業には「職養道」と呼ばれる仕事の上の心得が伝えられていたという。職養道は口述だったので、明治維新の近代化の波に飲まれて衰退し、戦後は完全に消滅したと思われていたが、橘哲州という占術家によって継承されており、橘哲州と箱根で一夜をともに過ごすことになった著者が話を聞き、あまりのおもしろさに著者の主催する運命学の教室で、「怪しげな職業の人間が相手の信用を得るための手練手管」として教えているそうだ。
それを書籍化したのが本書である。
久米 信行「考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術」、日本実業出版社(2008)
お奨め度:★★★★1/2
新入社員や入社2~3年目の社員を想定して書かれたような自己啓発書であるが、意外と深い。というか、取り上げられている31項目が自信を持ってできているという中堅社員はあまりいないような内容。
高橋 宣行「真クリエイティブ体質 観察・洞察で磨く発想力」、PHP研究所(2008)
お奨め度:★★★★1/2
元博報堂の制作部長高橋宣行さんのクリエイティブワーク論。「感じる」が足らないというテーマで、現場で五感で考えることを基本にしたクリエイティブな活動のあり方を論じている。
國貞克則「悩めるマネジャーのためのマネジメント・バイブル」、東洋経済新報社、(2008)
お薦め度:★★★★★
著者が自分のマネジメントに対する想いをまとめた本。書籍としてみれば決して読みやすい本ではないが、この本に書けた熱意はひしひしと伝わってくるし、何よりも述べられていることが素晴しい。書き方もよく考えられているように思う。おそらく、MBA理論の部分を除いてしまうと、結構、ありがちな経営の精神論か、成功したコンサルタントの経験論のような内容になってしまうのではないかと思うのだが、あくまでもベースはMBA理論であって、それを現場でどのように解釈し、どのように適用していくかを書いた内容になっている。
佐々木 直彦「プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動」、日本能率協会マネジメントセンター(2008)
お薦め度:★★★★★
この本には誕生ストーリーがある。この本は、佐々木氏が1999年に日本能率協会マネジメントセンターから依頼され、一旦挫折したそうだ。同時期に、偶然、PHP研究所から同じ依頼があったが断った。ところが、PHP研究所でオファーした編集者の方がいつのまにか日本能率協会マネジメントセンターに転籍され、それを知った佐々木さんが日本能率協会マネジメントセンターに再チャレンジを持ち込んだというのだ。そして、最初から数えて10年かかり、やっと世の中にでてきたそうである。
そのストーリーを読んで、「これだけの本を作るにはやっぱり10年はかかるよな」と思わせるくらいよくできた本である。
山下 貴史「3分でわかるラテラル・シンキングの基本」、日本実業出版社(2008)
お薦め度:★★★★★
「考える」というと論理思考をする人が多い。では、次のような場合にどう考えるだろうか?
「昔、商人が金貸しから借金をし、返せなくなった。借金を返さなければ監獄行きという時代の話だ。金貸しは、商人の美しい娘を狙って取引を申し出た。「空の財布に白と黒の石を1個ずつ入れる。娘に選ばせ、白なら借金を帳消しにしよう。黒なら娘を妻にほしい」という取引だ。娘が取引を拒めば父は監獄行きだなので、同意した。金貸しは庭の小道から石を2つ拾ってきて財布にいれたが、2つとも黒だった。それを目ざとく娘は見つけた。」
このあと娘はどうしたかという問題である。
チョン・オクピョウ(蓮池薫訳)「韓国最強企業サムスンの22の成功習慣」、阪急コミュニケーションズ(2008)
お薦め度:★★★★★
サムスンの伝説のマーケッタとして知られる、チョン・オクピョウがサムスン流の勝つ企業への変身の秘訣を6章22項目にまとめた本。ひとつひとつが非常に濃い内容で、サムスンの急成長が納得できる。また、蓮池薫さんが翻訳をしているが、翻訳の質が極めて高く、書かれている内容がどんどん吸収できるような感じになる。
最近のコメント