コンピテンシーマネジメントのバイブル
ライル・スペンサー、シグネ・スペンサー(梅津祐良、横山哲夫、成田攻訳)「コンピテンシー・マネジメントの展開―導入・構築・活用」、生産性出版(2001)
お奨め度:★★★★1/2
コンピテンシーマネジメントのバイブル。コンピテンシーに関する過去の研究を整理し、詳細・精密なコンピテンシー・ディクショナリーを提示している類のない本である。この本の売りはなんといってもこの点だろう。このため、コンピテンシーモデルや、コンピテンシーマネジメントの議論をするときには、だいたい、この本で提示されているコンピテンシー・ディクショナリーをベースにすることが多い。
さらに、この本では、コンピテンシーモデルの開発の方法論についても詳しく議論されており、さらに、コンピテンシーモデルの活用方法についても詳しく述べられている。
簡単にいえば、この本1冊あれば、コンピテンシーマネジメント(ディクショナリーの開発、モデルの開発、モデルの活用)に関する一通りの知識を身につけることのできる本である。
基本的には人事部門の人に向けて書かれているのだと思われるが、実は、プロジェクトマネジメントコンピテンシーの世界においても、米国プロジェクトマネジメント協会(PMI)のまとめたコンピテンシーマネジメント標準(PMCDF)のうち、人格に関わる部分はこの本を参考にまとめられている。
「プロジェクトマネージャー・コンピテンシー開発体系―PMI標準」
https://mat.lekumo.biz/books/2005/01/pmi.html
このことからもわかるように、コンピテンシーにかかわりを持つ人すべての必読書である。
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