責任を取るとはどういうことか
清水勝彦「実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために」、日経BP社(2012)
お奨め度:★★★★★
ついに、日本型経営の問題の本質に清水先生が切り込んだ一冊。「戦略と実行」の続編として、非常に面白い問題提起をされており、責任の所在が明確になり、誰かが責任をとれば組織は成功するのか?という問いについて、いろいろな観点から議論されている。清水節の真骨頂。
清水勝彦「実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために」、日経BP社(2012)
お奨め度:★★★★★
ついに、日本型経営の問題の本質に清水先生が切り込んだ一冊。「戦略と実行」の続編として、非常に面白い問題提起をされており、責任の所在が明確になり、誰かが責任をとれば組織は成功するのか?という問いについて、いろいろな観点から議論されている。清水節の真骨頂。
稲垣 公夫「開発戦略は「意思決定」を遅らせろ! ─トヨタが発想し、HPで導入、ハーレーダビッドソンを伸ばした画期的メソッド「リーン製品開発」」、中経出版(2012)
お奨め度:★★★★
facebookページ:「ベールを脱ぐ「リーン製品開発」」
今、注目のリーン手法の中の「リーン」製品開発について、日本に紹介した稲垣公夫さんが一般のビジネスマン向けに解説した本。三部構成で、第1部では、食品加工機メーカ「村坂工業」の成長かリストラかというストーリーで、リーン製品開発のイメージを掴め、第2部が理論、第3部が事例紹介という構成になっている。第1部のストーリーを読んでみて、興味があれば第2部の理論を読み、使えると思ったら、第3部の事例で研究するというなかなか、考えられた構成になっている。
遠藤 功「伸び続ける会社の「ノリ」の法則」、日本経済新聞出版社(2011)
お奨め度:★★★★★
facebook記事「「ノリ」を生み出し仕組みづくり」
「現場力を鍛える」、「「日本品質」で世界を制す!」など、比較的、硬派の論調で知られる著者の「ノリ」論。これまでの著作を読んでいる人は何となく、底辺で通じているものを感じながら読める組織活性化論。
トム・ピーターズ(杉浦 茂樹訳)「エクセレントな仕事人になれ! 「抜群力」を発揮する自分づくりのためのヒント163」、阪急コミュニケーションズ(2011)
お奨め度:★★★★★+α
※facebook記事「ディス・イズ・トム・ピーターズ」
トム・ピーターズ総集編な一冊。この本の原題は、「The Little BIG Things」。タイトルから分かるように、小さく大きなこと。
この本は内容を紹介しようとは思わない。トム・ピーターズの望むようにトイレで読んで欲しい。この記事は、読者の方にこの本を手に取っていただくことを目標に書く。
三品和広「どうする? 日本企業」、東洋経済新報社(2011)
お奨め度:★★★★1/2
※facebook記事「戦略の形骸化を如何に食い止めるか」
戦後の復興期から高度成長期にかけて、世界的に一世を風靡した企業が、その後も無限の成長を求める戦略を取り、滑り落ちていくダイナミックスを分析し、その原因に迫る一冊。学術的で厳密な分析結果を、面白いストーリーとして描いているので、面白く読める。
日経トップリーダー「なぜ、社員10人でもわかり合えないのか」、日経BP社(2011)
お奨め度:★★★★★+α
コミーは社員16人、年商5億の中小企業である。にも関わらず、死角を移す鏡で世界のトップメーカーであり、飛行機の手荷物だなの忘れ物防止ミラーでは、5つ星の航空会社7社のうち、6社が導入している。また、飛行機でも、エアバスA380では標準装備となっている。そんなコミーの謎を、日経トップリーダーが度重なる取材に基づき、コミュニケーションという切り口から解説した一冊。
清水 勝彦「戦略と実行―組織的コミュニケーションとは何か」、日経BP社 (2011)
お奨め度:★★★★★+α
清水勝彦先生が「戦略の原点」、「経営意思決定の原点」と並ぶ三部作の完結編と位置づける一冊。企業や事業部を上げて作った戦略がなぜ実行できないのかという問題について、そこに横たわる前提の問題を議論し、前提を変えることで戦略実行を確実にする方法を説く。もともと、現場的な視点のある清水先生の戦略論だが、その中でもまさに現場の話であるので、清水先生のファンの方には堪えられない一冊になるだろう。
最近のコメント