マネジメント Feed

2005年5月 7日 (土)

経営革命大全

4532147166 ジョセフ・H. ボイエット、ジミー・T. ボイエット(金井壽宏、大川修二訳)「経営革命大全」、日本経済新聞社(1999)

お奨め度:★★★★

画期的な本だと思う。まずは、数。79名のグル(権威者)というのすごい数だ。これだけを取り上げながら、ばらつき感がなく、章ごとにまとまっている。

単にグルの主張の紹介ではなく、著者が問題を設定し、それに対してグルがどのような解決策を示しているかという視点から纏められていて、非常に現実の場面で役に立つ。とりあえず、困った問題に出会ったら、当該テーマの部分を読んで、役に立ちそうな説を展開しているグルを探し、その人の本を読んでみればいいからだ。

この本の問題点はドラッカー博士の扱いだろう。さまざまな分野で金字塔のような業績を残しているにもかかわらず、あまり、それがうまく扱えていないように思った。まあ、こういう枠を作ると明らかに別格だから仕方ないか、、、

2005年4月24日 (日)

現場力を鍛える

4492531718 遠藤功「現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件」、東洋経済新報社(2004)

お奨め度:★★★1/2

遠藤氏は「現場」を体系的に語れる貴重な存在である。この本も期待にたがわない。

この本の中で、現場力について

企業のオペレーションを担う現場が持つ組織能力のこと。具体的には、現場自らが問題を発見し、解決する能力を指す。この組織能力には企業間格差があり、現場力の高い企業は持続力のある競争力を確保している

という定義をされている。この能力が弱くなってきているというのがこの本の背景であり、現場力を強くするための7つの条件が説明されている。

現場力を鍛えた先に待っているものは、オペレーションエクセレンスである。遠藤氏はオペレーションエクセレンスについて

 MBAオペレーション戦略

の中でかなり突っ込んだ議論をしているので、こちらも併せて読んでみるとよいだろう。

オペレーションエクセレンスと現場力は、矛盾している部分もある。そのあたりをきちんと整理しながら読んでいく必要がある。

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2005年3月 8日 (火)

MBA全1冊

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ジョエル・クルツマン、ヴィクトリア・グリフィス、グレン・リフキン:「MBA全1冊」、日本経済新聞社(2005)

お奨め度:★★★★

読み終わった率直な感想は、まあ、MBAコースに行って学ぶことというか、卒業後に頭に残っていて役立ちそうなことはこんなものかなという感じ。決して悪い意味ではない。

もともとのタイトルは”MBA in a BOX"なのだが、決して、MBAコースで習うことの集約版ではない。むしろ、MBAコースで学ぶことのエッセンス(本質)をさまざまな著者の見識の編集で作り上げている。すばらしい本である。

マネージャーにとっても有益であることは間違いないが、むしろ、専門職として活動していて、マネジメントのセンスも必要としている人が、マネジメントセンスを身につけたい人にぜひ、お奨めしたい1冊だ。

特に、プロジェクトマネジメントを行っている人には役に立つ1冊である。

2005年1月31日 (月)

企業とは何か

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P.F.ドラッカー(著), 上田 惇生 (翻訳) 「企業とは何か」、ダイヤモンド社(2005)

お奨め度:★★★1/2

ドラッカーが「マネジメントの発明をした」といわれる根拠になっている本である。1946年に原著が出版され、その後、1993年に復刊されている。この本は1993年版の翻訳。

内容については、触れないが、マネジメントの原型がここにある。企業やマネジメントの常識が書いてある。という言い方は正しくない。この本が下敷きになり、マネジメントや企業という概念ができたのだ。

その意味で、プロジェクトマネージャーのように、最先端のマネジメントの知識より、原理原則を知っておいた方がよい人たちにはお奨めできる。

おそらく読み手によって、そこから得られるものが違う本だろう。

さて、実はここからが言いたいこと。

ダイヤモンド社は非常によい本を取り上げ、翻訳し、日本に紹介している。その意味では敬意を表する。しかし、このような世界的名著を平気で絶版する。出版ビジネスのことはよく分からないが、読者として言えることは、その本を読む機会を永久になくすということだ。

ただ、最近はアマゾンを初めとして古本の販売体制が整ってきたので、比較的保存状態のよい本が手に入るようになった。つい先日も、
チームマネジメントの金字塔ともいえる

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ジョン・R. カッツェンバック (著), ダグラス・K. スミス 「「高業績チーム」の知恵―企業を革新する自己実現型組織」、ダイヤモンド社(1994)

をアマゾンのユーズドで購入したが、新品同様だった。ただし、2900円の本が4700円もした。

本の価値の議論はさておき、後世に読み継がれる本は、売れなくても絶版(永久品切れ)してほしくないもんだ。

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