【ランキング】2013年 ビジネス書の杜で売れた本10冊
2013年の紙の本と、Kindle版を合せた売上げランキングです。
1位は、ダニエル・ピンクの新しい本「人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する」でした。セールスというテーマは実用書は山ほどありますが、こういう概念的な本はあまりなかったように思います。
しかし、ダニエル・ピンクによると、今の時代は誰もがセールスをしているといい、それは売らないセールスだと言います。この指摘も極めて本質的な指摘で、この本の提案も、きっとフリーエージェントやハイ・コンセプトのように何年か後に日本でも定着してくる考え方ではないかと思います。コンセプトの時代のセールスについて述べた本だと言ってもよいと思います。
第2位は、元日産の水野さんの「非常識な本質」でした。プリメーラやGTRなどで知られる名カーエンジニアの水野さんのインパクトのある体験談です。
この本は、日本の製品はなぜガラパゴスになるのか、なぜイノベーションが進まないかを考える上で、非常に役に立つ本です。
本質は非常識なものである。
タイトルがすべてを語っています。
第3位は2012年に出版された本で、「採用基準」でした。この本はマッキンゼーで採用マネジャーをされていた伊賀さんがマッキンゼーの採用する人材像という視点から、リーダーシップについて述べた本です。
日本企業の考えるリーダーシップと欧米企業のリーダーシップの違いを理解するにはもってこいの本です。
ベスト3は以上でした。
あと、特記事項2点。
まず、2013年の特徴として、
4位:イノベーションのジレンマ(2001)
6位:ハイ・コンセプト(2006)
と 出版されてから5年以上経った本が2冊も入っています。イノベーションのジレンマはもう10年以上前の本です。ビジネス書の杜の傾向としては、だいたい、 新刊から3ヶ月くらいしか売れないのですが、こういう売れ方をする本が出てきて本当にうれしいです。この2冊はメルマガで何度も引用していますので、その 影響だと思います。
ついでに、ダニエル・ピンクが2冊入っていますが、同じ著者の本が2冊というのも初めてです。
二つ目は、第5位のビックデータの正体は紙の本より、Kindle版の本の方がたくさん売れました。年間ベスト10では初めてのケースです。
ということで、ベスト10は以下のとおりです。
1位:人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する
2位:非常識な本質――ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果を創り出せる
3位:採用基準
4位:経営センスの論理
5位:ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える
6位:ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
6位:君に友だちはいらない
8位:イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき
9位:経営戦略全史 50 Giants of Strategy
10位:ワイドレンズ: 成功できなかったイノベーションの死角
10位:なぜ人と組織は変われないのか?
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