【ランキング】2013年1月~6月ベスト10
1位は楠木健先生の「経営センスの論理」。2位とはダブルスコアでした。この本は面白いし、本質的な指摘が多いのですが、アマゾンの書評をみると例によって現場を知らないと批判している人も多いようです。大学の先生の現場の実情にあわせた意見など、役割分担上あまり意味もないと思うので、批判のための批判でしょう。それをわかっている人が多いので、売れているのんですね、きっと。こういう見方もあるというのがこの本の正しい読み方ですね。
さて、2位は意外な本が。フリーク ・ァーミューレンの「ヤバイ経営学」。この半年で何かと話題になったのはブラック企業。このシリーズを読んでいる人は、経済学や社会学からの連想でブラック企業を連想した人が少なくないと思うのですが(僕も中身を見る前はそう思った)、全然、違います。ちょっと視点は変えていますが、まっとうな経営学の話です。初めて経営学を学ぶ人には薦めませんが、経営の本質を学びたい人にはこの本と典型的なテキストを一緒に読んでみるといいと思います。
第3位はハメルの「経営は何をすべきか」でした。この半年で出版された本の中のベスト3の1冊です。これからの企業や経営がどうなっていくかを見事に描いています。ドラッカーに並ぶ経営思想家という評価が確立されつつあるハメルらしい1冊です。ドラッカーのネクストソサエティと併せて読んでみましょう!
あと、目立ったところでは、ビッグデータ関連の本が2冊もベスト10に入ってきました。地道に売れているという感じです。
ということで、ベスト10は以下の通りです。
【第1位】
楠木 建「経営センスの論理 (新潮新書)」、新潮社(2013)
【第2位】
フリーク ・ァーミューレン(本木 隆一郎、山形 佳史訳)「ヤバい経営学: 世界のビジネスで行われている不都合な真実」、東洋経済新報社(2013)
【第3位】
ゲイリー・ハメル(有賀 裕子訳)「経営は何をすべきか」、ダイヤモンド社(2013)
【第4位】
ロン アドナー(清水 勝彦訳)「ワイドレンズ: 成功できなかったイノベーションの死角」東洋経済新報社(2013)
【第5位】
浦 正樹「「実行」に効く計画の技術」、翔泳社(2013)
【第6位】
池田貴将「覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰 (Sanctuary books)」、サンクチュアリ出版(2013)
【第7位】
ケン・シーガル(林 信行監修・解説、高橋 則明訳)「Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学」、NHK出版(2012)
【第8位】
ディミトリ・マークス、ポール・ブラウン(馬渕邦美監修、小林啓倫訳) 「データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」 ビッグデータからビジネス・チャンスをつかむ」、日経BP社(2013)
【第9位】
ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(斎藤 栄一郎訳)「ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える」、講談社(2013)
【第10位】
アンドリュー・ソーベル、ジェロルド・パナス(矢沢聖子訳)「パワー・クエスチョン 空気を一変させ、相手を動かす質問の技術」、阪急コミュニケーションズ(2013)
コメント