【Award2011】候補の3冊
5年間続けていますビジネス書の杜Award(このビジネス書がすごい)を今年も実施します。
本日は候補の3冊を発表します。今年は、facebookに別館を作った関係で、選定方法を少し変更しました。
従来、
●戦略・マネジメント
●技術マネジメント・研究開発マネジメント
●リーダーシップ
●意志決定・思考法
●オペレーションマネジメント・プロジェクトマネジメント
●ビジネス
●セルフマネジメント
のカテゴリーを設けて、各カテゴリーから2~3冊ずつ選び、その中からAwardの候補として3冊を選び、その中からAwardを決めていました。
今年はすでにお知らせしていますように、3冊を選ぶ手続きを一部変更し、3冊のうちの2冊は従来の方法、1冊はファンが選ぶビジネス書として紹介した本の中で、いいね!がもっとも多かった本にしました。
ピーター・センゲ(枝廣 淳子、小田 理一郎、中小路 佳代子訳)「学習する組織――システム思考で未来を創造する」英治出版(2011)
が141いいね!で選ばれました。
今年はイノベーションやデザインへの関心が集まった1年で、来年は成果を求められる1年になります。創造的な成果を上げるための方法を示唆してくれる本を選びました。非常にレベルの高い本が2冊あったので、すんなりと
アトゥール・ガワンデ(吉田 竜訳)「アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】」、晋遊舎(2011)
スコット・ベルスキ(関 美和訳)「アイデアの99% ―― 「1%のひらめき」を形にする3つの力」、英治出版(2011)
の2冊に決まりました。
スコット・ベルスキ氏の「アイデアの99% ―― 「1%のひらめき」を形にする3つの力」は、まさに、アイデアを実現するプロジェクトマネジメントの方法を紹介した本です。プロジェクトマネジメントの基本を押さえつつ、どのようにアイデアを活かすかに配慮したよい方オフだと思います。
目から鱗だったのが、アトゥール・ガワンデ氏の「アナタはなぜチェックリストを使わないのか?」です。この本の原題は、「THE CHECKLIST MANIFESTO」です。仕事の創造性をなくす一因が、その中に含まれる単純な仕事でミスり、それに足を引っ張られるという経験がある方は少なくないのではと思います。著者は医師ですが、たとえば、医療でいえば、難しい手術に成功したけど、感染症で死亡してしまったといったケースなどが該当するでしょう。
そこに、チェックリストを導入しようというのは、チェックリストのイメージを変える本でした。今年もっとも刺激を受けた本です。
特に、ビジネスの現場でのイノベーションのチャレンジするときには、やるべきことはきちんとやった上で、イノベーションに意識を集中することが重要です。そのために、いろいろな業界の実に役に立つ実例をたくさん紹介した本です。
「ファンが選んだビジネス書」の方からの候補「学習する組織」も創造的な成果を上げるための組織の在り方だとみることができます。
ということで、以上がAward2011候補の3冊です。こう並べてみると、今年、出版された本の中で、テーマに関係なく印象に残っている本を選んだという感じです。
Award2011の発表は年明け第2週(1月9日の週)を予定しています。今年は、1冊に絞るのには、相当悩みそうな気がします。
お楽しみに!
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