信頼について考える【ほぼ日読書日記 2009年8月23日】
一緒に仕事をしているアイ・ツー・マネジメントの岡野智加さんと、PMIの日本フォーラムの公募枠で発表することになっている。資料を作るのに、この本をもう一度ゆっくりと読み直した。
山岸 俊男「日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点」、集英社インターナショナル(2008)
安心社会「統治の倫理で閉鎖系社会」
信頼社会「市場の倫理で開放系社会」
ずっと山岸先生が主張されていることを、社会心理学のさまざまな実験、今の社会問題、経済問題を取り上げながら、対比し、説明されている。
管理は安心社会の維持の仕組みである。これを信頼社会の仕組みである、マネジメントに変化させていかないと、歪みが起こる。特に、経営では、安心社会と信頼社会のそれぞれの エッセンスを混在させるという手法がよく採られるが、山岸先生はこれは社会を腐敗させると指摘する。信頼社会の皮を被った安心社会で、人材が腐敗している企業は掃いて捨てるほどある。
さあ、どうするのだろうか。
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