水と油が混ざると何ができるんだろう【ほぼ日読書日記 2009年6月5日】
某社でのワークアウトセッションを終えて、新幹線で京都に戻る。この2~3週間、金曜日でも空席が目立っていたが、今日は、かなり、混んでいた。新型インフルエンザ騒動も一段楽といったところか。
このくらいの方が本を読むには集中してよい。そのせいかどうかは分からないが、3冊ほど、読破。
一冊目の本。なんと、小川先生とコンサルタントの方の共著の「ビジネス書」。
小川 進、平井 孝志「3分でわかる クリティカル・シンキングの基本」、日本実業出版社(2009)
学者と実務家が本を一緒に書いた例は少なくないが、難しいなあと思う。だいたい、理論とプラクティスを集めたムックのように印象の本が多い。最近だと、プロジェクトマネジメントの分野で金井先生と岸良さんが「過剰管理の処方箋」という本を書かれたのが記憶に新しいが、やっぱり、油と水的な雰囲気の仕上りになっている。まあ、この本の場合には、著者がお二人ともキャラ立ちしているので、それが味になっているとは思うが、、、
その点、この小川先生と平井氏の本は、どんな分野でもインフラになる思考術というテーマ性はあるにせよ、よくまとまっていると思う。MIT時代に家族ぐるみのつきあいをされていたということ、平井氏は存知あげないが、小川先生の頭の柔らかさもあるのだろう。
ちょっといい感じ。紹介記事、書きたい。
これで勢いづいて2冊目。
ダン・ローム(小川 敏子訳)「描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング」、講談社(2009)
新幹線で読むにはちょっともったいなかった本。パワーポイントが気にいらないのは、本質がわからなく成るから。といっても、それで商売をしているので、あまり大きな声ではいえないが、、、
この本で推奨されている方法には全面的に共感。PMstyleで「ファシリテーショングラフィック」というセミナーをやっている。こちらはファシリテーションなので、あくまでも構造化にポイントがあるのだが、演習をみていると、ビジュアルに表現するところで苦労している人が多い。
イラストの拙攻は埋まらないかもしれないが、思考を図示するというのは後天的な能力だと思うので、この本を読めばかなり、改善するのではないかと思う。
この本も紹介したい。このカテゴリーの本で、加藤昌治さんの書かれた「考具」がいいと思うが、ダン・ロームの本も負けずに良い本。ビジュアルシンキングだけでいえば、こちらの方がよいのではないかと思う。
最後、
チャールズ・クーンラット、リー・ネル(東本 貢司訳)「仕事はゲームだ」、PHP研究所(2009)
こういう本が日本でどのように受け入れられるかは興味津々。ゴールをストレッチして、楽しむためのマネジメントを、かなり技巧的に書かれている。この本も、しばらく様子を見て、紹介したい。
ということで、3冊とも、結構、よい本でした。
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