人間力を鍛える本
岡本呻也「 「超」人間力」、PHP(2007)
お薦め度:★★★★
人間力を認識レベル、行動レベル、自己とのかかわり、他者とのかかわりの4つに分け、それぞれについて、エピソードを示すことによって、人間力を学ぶことをコンセプトにした一冊。
エピソードは、ビジネス界のエピソードから、歴史上の著名人、フィクションの主人公など幅広く、できるだけよいエピソードを取り上げる工夫がされている。
エピソードから学ぶべきことの解説も簡潔で分かりやすく、気楽に読みながら、人間力強化に役立つのは非常によい。一冊買っておいて、繰り返し、眺めるとよいだろう。
取り上げているエピソードは以下のようなものだ。
落語「岸流島」戦わずして勝つ方法を考えよ
自動車トップセールスマンの「心をつかむワザ」
新規開業医院が狙う看板の意外な効果
四面楚歌 史上最大の心理戦
相手の懐に飛び込むアイデア営業術/ナポレオンの演説術
営業現場で起きている会社崩壊
意表をつく一言で不安を鎮めた大山巌
松下幸之助の腰の低さ
キスカ撤退作戦で5000人以上の命を救った木村少将
シャーロック・ホームズの観察眼
美人を口説く凄腕スカウトの目線
田中角栄 知より情の人心掌握術
戦闘機パイロットの「クロスチェック」
曹操「梅を望んで渇きを止む」
『米百俵』常在戦場
同じ著者のこの本もよい。同じようなテーストだが、こちらはインタビューなどを中心に人間力の抽出をしている。その意味で、「超」人間力の原点はこの本にあるのかもしれない。
岡本呻也「 「人間力」のプロになる―誰もここまで教えてくれなかった仕事ができる人の基本メソッド」、実業之日本社(2004)
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目次
第1章 なぜ、なにもかもうまくいかないのでしょうか(よくありがちな「ダメ営業マン」君の嘆き
なぜ客に自分のつごうを押しつけるのか ほか)
第2章 まずリラックス、そして相手をよく見て行動する(「人間力」増強の秘伝!
仕事とは心と心のふれあい ほか)
第3章 「無」になるということ(利益が得られなきゃ商売じゃない
「利害対立」を乗り越えるためには ほか)
第4章 仕事の値打ちって、どこにあるのでしょう?(あなたは仕事を通してお客さんの心とつながっている
あなたはお客さんを最優先にしていますか ほか)
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