何もしないことに全力をつくす
河合隼雄、谷川浩司「無為の力―マイナスがプラスに変わる考え方」、PHP研究所(2004)
お奨め度:★★★1/2
リーダーのアクティブ・ノンアクションの解消方法は、ただ、動き回ることではない。動かないことがアクションになることも多い。たとえば、問題に直面してしまったメンバーに対しては動かない方がよい場合がある。このような場合、「何もしないことに全力を尽くす」ことが求められる。
この本は、臨床心理学の第一人者の河合先生と将棋の谷川名人が何もしないことの効果を「無為の力」としてさまざまな視点から議論した大変興味深い本である。特に、創造的な活動をする準備としての何もしないことの重要性をといている。
本書では、
・ものを忘れることで豊かになる
・嫉妬心には可能性がある
・思考をやめたときに名案が浮かぶ
・「ある」だけで十分ではないか
・ものがないほうが想像力は豊かになる
といった視点から議論する。キャリアだけではなく、人生のためにも読んでほしいなと思う1冊だ。
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