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2012年12月 1日 (土)

PDCAの回し方を徹底的に理解する

4799101307川原慎也「これだけ! PDCA」、すばる舎(2012)
紙版><Kindle版

お奨め度:★★★★★

マネジメントに関わる人であれば、PCADは誰でも知っている。非常にシンプルな手法であるが、意外と深く、深みの部分で効果が決まる。その深みの部分を徹底的に解説した一冊。マネジャーは必読。


PDCAのポイントは計画にある。計画とは、目標達成するために、「何を」、「誰が」、「いつまでに」、「どうやって」実行するかを明確にすべきものである。にも関わらず、「何を」と「いつまでに」以外が明確になっていない計画らしきものが多い。このような計画が生まれる理由は

(1)計画を作るタイミングが悪い
(2)計画を承認する組織に問題がある

の2つ。PDCAが回っていないケースでは計画ができていないケースが多い。

まず、計画を作るためには、計画と目的、目標の関係を理解しておく必要がある。計画は目標の達成するために作る。目標は目的を達成するために設定する。この関係を理解しないと、手段の目的化が起こり、計画として「誰が」、「どうやって」を考えることができなくなる。つまり、計画らしきものにしかならない。

計画を作るには時間がかかる。この時間を惜しんではならない。とくに、成果を求められると、計画をおろそかにして、作業をしたくなる。これではよい成果が得られない。よい計画は時間をかけて洗練していく。そのステップは

(1)現状を振り返る
(2)正しい事実を把握する
(3)事実を認識する
(4)「勝てる」イメージを作り、計画にする
(5)実行に値する計画かどうかを検証する

というステップで行うことを推奨している。

実行においては、

・上の立場の人が率先する
・仕事を整理して、実行する時間を作る
・優先順位を整理する
・実行を妨げる人間的要因を回避する
・5Sでチーム力をアップする
・チームをフロー化し、パフォーマンスをアップする

などのマネジメントをすればよい。

また、評価においては、

(1)現状を正しく把握する
(2)早めのタイミングで改善策を打つ
(3)目標にあったKPIを見つける
(4)成果に直結するKPIを選ぶ

というステップで進めるとよい。

この本に書いてあることを実行すれば、PDCAのサイクルは非常に効果的に回ると思われるが、この本で書かれていることはほぼ、プロジェクトマネジメントのフレームワークに近い。その意味で、タスクフォースだけではなく、プロジェクトにも有効な方法である。

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