仕事がらみだが、最近、文系のビジネスマンからプロジェクトマネジメントの勉強をするのに本を推薦してほしいという問い合わせを時々、受けることがある。
ちょうど、今、プロジェクトマネジメントの本の整理しているので、ブログの記事にもしておく。ジャンルを、技法、マインド、実践の3つに分けている。ご参考になればうれしい。
【技法】
技法だとこの本。わかりやすい上に、網羅的で、結構、深いことまで書いてある。また、TIPSはしゃれていて、共感できるものが多い。ただし、分量は膨大。
サニー・ベーカー、マイケル・キャンベル、キム・ベーカー(中嶋 秀隆、香月 秀文訳)「世界一わかりやすいプロジェクト・マネジメント」、総合法令出版(2005)
※この本の原著は改訂版が出ている。
The Complete Idiot's Guide to Project Management, 4th Edition(2007)、
【心構え・マインド】
プロジェクトマネジメントは専門職や、現場のマネジメントツールだと考える向きが多いが、それは間違い。すべてのビジネスマンの武器である。とくに、マインドや心構えは、一般的なマネジメントとは一線を画すところがあるので、参考になるだろう。
プロジェクトマネジメントについて、その心構えやマインドを学びたいなら、この本がおすすめだ。多くの本がプロジェクトとは何かを語らずに(あるいは形式的にだけ語り)、プロジェクトマネジメントを論じているのに対して、この本はプロジェクトの本質を考えればプロジェクトマネジメントは何をすべきかは明確だろうというスタンス。すばらしい本だ!
トム・ピーターズ(仁平 和夫訳)「セクシープロジェクトで差をつけろ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (2))」、阪急コミュニケーションズ(2000)
トム・ピーターズというと、「エクセレントカンパニー」で著名な経営コンサルタントのイメージがあるが、意外とプロジェクトマネジメントの仕事をしている。ホームページのコンテンツにもプロジェクトマネジメントの情報がたくさんある。もちろん、レベルはとてつもなく高い。
tompeters! management consulting leadership training development project management
【実践】
実践というのは、プロジェクトマネジメント手法そのもののより深いノウハウの解説ではなく、実際に業務管理にどのようにプロジェクトマネジメントを活用していくかを語った本。適用となってくると、一般的なマネジメントとの区別が難しく、書籍も拡大解釈すれば山ほどあるし、厳密にいえば、あまりない。特に日本では、IT(システム開発業務)に偏っている。
この選定は厳密なところで行っている。2冊のどちらにしようかと迷った本があるが、問い合わせてくる人の属性を配慮して、こちらを選択。
Scott Berkun(村上 雅章訳)「アート・オブ・プロジェクトマネジメント ─マイ
クロソフトで培われた実践手法」、オライリー・ジャパン(2006)
この本は、マイクロソフトのパッケージ開発を下敷きに、どのようにマネジメントをしていくかを語った本で、業務管理の技法そのものについても、考え方についても非常に学ぶべきことが多い。日本語で読めるプロジェクトマネジメントの本を一冊といわれると、間違いなくこの本を推薦する。
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