プロジェクトマネジメントの新機軸に出会う【ほぼ日読書日記 2009年9月3日】
「コミュニケーションをよくしなくてはならない」という言葉ひとつで、いろいろなことが思考停止に陥っている。
そう簡単に片付く問題ではないと思うが、情報の交換、支援的な意味あいでのコミュニケーションについては、この本でほぼ、体系化されているのではないだろうか?
ニック・ミルトン(シンコム・システムズ・ジャパン訳)「プロジェクト・ナレッジ・マネジメント―知識共有の実践手法」、生産性出版(2009)
それにしても、このような切り口でプロジェクト(マネジメント)活動をまとめるというのは、すごいなあ。
プロジェクトはオペレーションという思い込みが、情報のダイナミックスに関心を払ってこなかった理由ではないかと思うが、情報のマネジメントだけでプロジェクトのマネジメントはできるのではないとすら思わせるような本。
ひとつだけ不満があるのは、訳語がプロジェクトマネジメントの世界でほぼ標準語になりつつある言葉をかなり無視していること。元の英語が何かよく分からない単語がいくつかある。プロジェクトマネジメントとの関係を考えながら読みたい人には、これは致命的。
まあ、こちらの世界をメインに考えたいという思いもあるだろうから、意図的かもしれないが。
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