儀式は重要【ほぼ日読書日記 2009年5月31日】
知人のブログで見て、興味本意で読んだが、たいへん、おもしろうございました。
マイケル・チウェ(安田 雪)「儀式は何の役に立つか―ゲーム理論のレッスン」、新曜社(2003)
コミュニケーションの中での儀式の役割を合理的選択理論を使って説明している。清水先生が、「経営の神は細部に宿る」という本の中で、コミュニケーションについて語っている部分で、そもそも、コミュニケーションを合理化しようというのは間違っていると書かれている。清水先生の主張は本を見る限りでは「意見」だと思うが、この本を読むと、ある程度、合理性のある意見であることが分かる。
儀式を省略したがる人が増えているが、そのことがコミュニケーション不全を招いていることが分かっただけでも読む価値のある本だった。
もう一冊、今日読んだ本。
ダン・ガードナー(田淵 健太訳)「リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理」、早川書房(2009)
リスクマネジメントの本質が何かということを事例を読みながら考えさせられる本。
先月からのインフルエンザ騒動で、日本人はメキシコ、米国より大騒ぎしたと揶揄する識者の意見も相次いだが、その理由がよく分かる。ビジネス書としても秀逸な一冊。
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